|
「人を威嚇する」「農作物を荒らす」などといった人間の都合で、動物の命を奪う「駆除」。様々な動物がその犠牲となっています。JAVAは全ての駆除に反対し、殺すことなく被害防除することを求める活動を行っています。
大切にされてきたサルにまで迫る駆除の手
青森県・脇野沢村
全国からの抗議を押し切り、天然記念物のサル、駆除される!
脇野沢村(3月の合併により現在はむつ市)は、「北限のサル」として国の天然記念物に指定されている下北半島に生息するニホンザルを13頭捕獲・薬殺しました。
昨年10月に、この駆除計画がわかり、JAVAが早速アクションを起こしました。天然記念物ということから一般の人達からの反対の声も多く、全国から抗議が殺到する中、世論を押し切っての強行策です。
●今回の駆除とは・・・
国の天然記念物の場合、捕獲するには、国(文化庁)の許可が必要ですが、県の「特定鳥獣保護管理計画」によって、今回は、"人的被害のおそれがある"という理由で、脇野沢村(現むつ市)が青森県に駆除の申請を出し、県が許可しました。しかし、実際の被害はというと、サルに威嚇されて転んだなどといった程度のもので、これは、駆除許可を得る為の名目に過ぎないのです。
そして、付近の サルはすべて個体識別できているとして、問題を起こすサル24頭を特定し、駆除の対象としました。昨年10月?今年2月までの駆除許可期間中に捕獲した13頭を薬殺しました。
●餌付けが被害を招いた
脇野沢村(現むつ市)では、1960年代はじめから約20年間、サルの被害対策として餌付けが行われ、観光やサルの保護・研究の役割も果たしてきました。その後、サルの増加と共に被害も拡大し、餌付けはうち切られ、また81?82年に100匹以上、捕獲されました。この時は、村営の野猿公苑に収容し、飼育しましたが、今回は、収容する余裕等がないとして、薬殺となったのです。
餌付けにより、農作物の味や人のいるところにエサがあることをサルに覚えさせてしまったことが、現状を招いているのです。
●効果的な対策があるのに・・・
脇野沢村は「今までにもサルによる被害防除に相当額を費やしている」「電気柵など効果はあるが、お金がかかる」などと述べています。実際、県の「特定鳥獣保護管理計画」によれば、「電気柵の設置は効果があった。しかし、更新や維持管理上の問題が指摘されている」とあります。つまり、効果的な防除策があるにも拘わらず、それを徹底して行わなかったために被害が増えてしまい、その結果、安易な「駆除」に走ったものと言わざるを得ません。現に、JAVAが村の教育委員会に確認したところ、「電気柵や追い上げには費用がかかるため、駆除することにした」と回答しました。
市民の模範となるべき行政が、命より経費を優先するとは言語道断です。
●止まらない駆除
脇野沢村(現むつ市)以外にも、隣の佐井村では、3頭の駆除許可を得て、一頭捕獲・薬殺しました。そして、むつ市は、今年度もサルの駆除をする可能性が十分あることを新聞やJAVAの問い合わせに対し明らかにしています。
今後二度とサルを殺さないよう、多くの声を届けてください。
<むつ市役所>
※3月14日、むつ市・川内町・大畑町・脇野沢村が合併し、むつ市となりました。
市長 杉山 肅
〒035-8686 青森県むつ市金谷1-1-1
TEL:0175-22-1111(代)
FAX:0175-23-5178 (代)
E-mail: http://www.city.mutsu.aomori.jp/mailform/mailform.php
から送ることができます。
<青森県庁>
知事:三村 申吾
〒030-8570 青森市長島1-1-1
TEL:017-722-1111(代)
FAX:017-734-8031(「県政・わたしの提案」専用)
E-mail: https://www.pref.aomori.jp/teian/teianform.html
から送ることができます。
"神のサル"にも駆除計画持ち上がる!
滋賀県・大津市
世界遺産にも登録されている比叡山やそのふもとに生息するサルたちを駆除する計画が持ち上がっています。この件について、次のような報道がされました。
■比叡山のふもとの大津市で、サルが人を威嚇したり、民家に侵入したりしているといった住民の苦情を受けて駆除計画が持ち上がっている。
■滋賀県は、駆除によって個体数を調整する方針を固め、大津市が駆除に乗り出す際に備え、全頭分の駆除関連予算を計上した。早ければ今年中にも駆除を始める。
■今回、県や大津市が駆除を検討しているのは、山すそに生息し、住宅街に出没しているのが確認された40匹の群れ。県はこの群れについて「追い払いだけでは対処できない」と判断。
■延暦寺を守護する大津市の日吉大社では、ニホンザルは神の意思を伝える使い「神猿(まさる)」と呼ばれてきた。
■研究者が研究目的で餌付けしていた時期もあり、同市も約7年前まで集客などのため、市街地から比叡山山頂に続くドライブウエー付近で餌付けしていた。
■一方、サルは約10年前から住宅地に姿を見せるようになり、数年前からは住民が手に提げていた買い物袋を奪おうとしたり、住民がサルから逃げる際に転んでけがをしたりする例が増えた。
(2月15日付 朝日新聞より)
JAVAが滋賀県や大津市に確認したところ、「現時点では具体的な駆除計画はたっておらず、これから関係機関と協議していく」「必ず駆除すると決まったわけではない」と説明しました。
しかし、大津市はJAVAに対し、サルの及ぼす被害ばかりを主張し、サルとの共存に努力する姿勢は全く感じられませんでした。
また、滋賀県は、すでに駆除費用を予算に計上しているうえ、「駆除というか個体数調整です(殺すことには変わりありません)」「早くても駆除は秋以降」と発言しました。
このようなことから、協議をするまでもなく、駆除する方向で進められるのは確実と思われます。駆除が実行されれば、サルは捕獲後、銃殺、もしくは薬殺されます。
●駆除では被害はなくならない!
サルが餌を求めて山からおりてくる原因をつくっているのは、人間です。
山を荒廃させてサルの食べ物を奪い、さらに餌付けによってサルが人慣れし、人の住む所には食べ物があるという認識をサルに植え付けてしまったことなど、すべては人間の側に責任があります。
それにも関わらず、「住宅地に出てきている」「被害が出たから」と今度は駆除をするというのです。あまりに身勝手で残酷な行為あり、許されることではありません。
そもそも駆除については、「追い上げる場所を定めて慎重に行うべき。軒先に出てきたサルをただ捕まえるということだけでは、状況は悪化するだろう」といった専門家の意見もあります。また、滋賀県発行の資料では、「県内の市町村等でサルの駆除は行われているが被害は横ばい状態」と示され、その理由として@銃器駆除で群れが分裂し被害を受ける回数が増えた Aおとなしい群れが撃たれやすく、強い群れの勢力範囲が拡大した B駆除で規模が小さくなった群れに周りから群れがやってきた といったことがあげられています。
●広がる駆除をくい止めよう!
最近では、下北のサルや比叡山のサルのように、天然記念物だろうが、神聖な存在とされるサルだろうが、駆除対象となってしまっています。いかに安易に駆除が実施されているかの証でしょう。
大津市では、ここ数年、サルが出てきたら爆竹で追い払うなどの被害防除対策をとってきていますが、県の「ニホンザル保護管理計画」にあるように、追い払いは、根気よく長期間続ける必要があり、大津市の取り組みはあまりに不十分と言えます。また、対策は、追い払い以外にも、「電気柵の設置」など他の地域でも効果をあげている様々な方法があります。決してサルを殺すことなく被害を防ぐよう、多くの声を届けてください。
<滋賀県庁>
知事:國松 善次
〒520-8577 大津市京町4-1-1
TEL:077-524-1121(代)
知事へのメール:http://www.pref.shiga.jp/chiji/tegami
から送ることができます。
担当課:滋賀県琵琶湖環境部 自然環境保全課
TEL:077-528-3480(直)
FAX:077-528-4846(直)
<大津市役所>
市長:目片 信
〒520-8575 大津市御陵町3-1
TEL:077-523-1234(代)
担当部署:産業観光部猿害対策室
E-mail:http://www.city.otsu.shiga.jp/voice/index.htm
から送ることができます。
「どんどん殺せ!!」とばかりに
カラスの銃殺に補助金を出す茨城県
12月中旬、茨城県那珂町(なかまち)で「農作物への被害や、ごみ問題等の生活環境への被害対策」として、猟銃によるカラスの駆除が行われることがわかりました。
JAVAから、那珂町役場、茨城県等に確認したところ、この駆除は県内全域で実施されること、さらに、この駆除に対して「茨城県有害鳥獣駆除対策事業費補助金」という県の補助金制度の存在が明らかとなったのです。
【補助金制度の内容】
・カラスの駆除が対象で、平成2年から毎年給付されている。
・年間200万円を上限に県の猟友会にまとめて給付する。
・駆除は県内に46ある猟友会支部で実施。
・11/15?翌年2/15までの狩猟期間での駆除が対象。
・猟友会からの「いつ、どういった体制で駆除を実施する」といった申請を受けて、
県が補助を決め、駆除実施後の実績で補助額を決定する。
(駆除したカラスの数が死体の写真つきで報告される)
・毎年、この期間だけで約一万羽のカラスが駆除されている。
●狩猟期を悪用し、無制限に銃殺
鳥獣保護法によって、有害鳥獣の駆除を行う場合は、被害調査を行い、ネットを張るなどの防除策を講じたけれども被害が防げない場合にのみ都道府県知事や権限を移譲された市町村長が駆除許可を下ろすことになっています。
これに対し、狩猟期間中だけに許される狩猟ですと、猟友会メンバーは何の申請や許可なく、カラスを含めほとんどの種類の野生動物を好きなだけ狩猟できます。しかし、肉としての利用価値のないカラスはハンターが狩猟の対象としないため、県はハンターが積極的にカラスを撃ち殺すよう補助金を出し、ハンターは補助金目当てで大量のカラスを撃ち殺しているのです。
つまり、県は、正式な手続きを経ることなく、駆除を行おうとしているのです。
●殺さないカラス対策は多数ある
そもそも、人間に被害が及ぶまでに至ったカラスの増加は、すべて、人間の出すゴミや餌付け、不要農作物の放置等が原因です。カラスによる被害は全国的に起きていますが、各地で、ゴミにネットをかける等ゴミ出し方法を工夫する、餌付けを禁止する、不要農作物の放置をなくし、畑に防鳥ネットや鳥脅しをつける等々、様々な被害防除策が進められています。特にゴミ出しについては、自治体がカラスの活動しない深夜早朝にゴミの回収を行うなど大幅なシステム改善を行い、効果を上げている例もあります。こういった対策については、環境省発行の「自治体担当者のためのカラス対策マニュアル」にも詳しく書かれています。ところが茨城県では、その根本的な原因であるゴミ問題に着手するどころか、その被害の実態もろくに把握しないまま、猟銃で片っ端からカラスを撃ち殺す、といった、安易で非人道的な手段に走ってしまったのです。
●「駆除反対」を訴えよう!
JAVAは、茨城県に対し、「補助金制度の即時撤廃」や「殺さないカラス対策を取ること」等を強く要望しました。しかし、県からの回答は、「農作物被害が大きいから」「鳥獣保護法で、狩猟期間に許可なしでの捕獲等が認められている」と何ら反省のないものでした。茨城県の命を軽視した方針をJAVAは絶対に許すことはできません。このカラスの銃殺をなくすには、内外問わず、多くの市民からの声が必要です。ぜひ、皆さんからもたくさんの声を届けて下さい。
<茨城県庁>
知事:橋本 昌
〒310-8555 水戸市笠原町978-6
TEL:029-301-1111(代)
Email :http://www.pref.ibaraki.jp/opinion/
の「私の提案」のページから送ることができます。
担当課:生活環境部環境政策課(野生動物担当)
TEL:029-301-2940(直)
FAX:029-301-2949(直)
|