<米国>シカゴ市、子犬・子猫繁殖工場から仕入れた動物の販売を禁止に

2014年3月18日

2014年3月4日、動物の権利が大勝利を収めた。シカゴ市議会の投票により、賛成49反対1で、ミルと呼ばれる犬などの動物を劣悪な環境で繁殖させる生産工場から仕入れた動物を、シカゴ市内のペットショップで販売することが禁止されたのだ。
シカゴに本拠地を置く動物の権利を擁護する非営利団体パピーミルプロジェクトは、シカゴ市とその周辺のペットショップに対して、ミルからの動物の仕入れ・販売を止めるように説得をしてきた。ミルでは通常、ワクチンを接種できる月齢に達する前に子犬や子猫を、ペットショップに販売する。そのため、子犬・子猫はジステンパーや猫白血病などの伝染病にかかりやすい。またそのような非常に幼い子犬・子猫はストレスを感じやすく、それだけでも病気の原因となる。プロジェクトの設立者で代表でもある、カリ・メイヤース氏によると、少なくとも米国人の70%は、ミルが何であるかさえ知らないという。それはつまり、ほとんどの人がミルがどれほど残酷なところかを知らないということだ。
3月4日、アリゾナ・デイリースター紙は、トゥーソン市が同様の法案について審議中であると報道した。法案が市議会を通過すれば、市内全域のペットショップは、ミルからの動物の仕入れが禁止となる。それによりペットショップは、地域の動物保護施設やレスキュー団体と提携しなければならなくなり、販売するかわりに、里親を見つけることになる。
フェニックス市もそのような条例を可決した。アリゾナ・デイリースター紙によれば、米国内の40以上の市や町が同様の条例を可決したという。これらは全て、ミルからやってくる動物の不必要な苦しみに終止符を打つだけでなく、動物保護施設の負担を軽減させようと拡大しつつある動きの中で起こっている。それにより、殺処分される動物が毎年減っていくことも考えられる。
シカゴ市の条例はあらゆる種類の動物をミルから購入することを禁止している。米国の動物保護団体HSUS(全米人道協会)によると、ミルは犬猫の他に、フェレットやウサギ、ハムスター、モルモット、そして鳥さえも、悲惨な環境で繁殖している。繁殖用の動物は、病気または高齢になって繁殖できなくなれば、殺処分あるいは廃棄される。
シカゴ市の条例は正しい方向への大きな一歩である。そしてその他の地域も、パピーミルプロジェクトのような団体の活動により、シカゴ市に続くことだろう。             (2014年3月)

Examiner.com : Chicago Bans Pet Stores from Selling Pets from Puppy and Kitten Mills

(翻訳:JAVA翻訳チーム)

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