<カナダ・米国>小児科医研修、すべての動物使用を廃止

<カナダ・米国>歴史的Victory
米国とカナダの小児科医研修、すべての動物使用を廃止

2018年6月19日にカナダ・ケベック州のラヴァル大学小児科部長Marc-Andre Dugas 博士は、米国の動物実験に反対する医師・科学者の団体PCRM(責任ある医療のための医師委員会)に、小児科医研修プログラムで生きた子ブタを使用しないことを伝えた。ラヴァル大学は研修に生きた動物を使用する最後の大学だったが、この決定により、PCRMが調査した米国とカナダの小児科医研修、全227のプログラムから、動物を用いた実習が姿を消すこととなった。

ラヴァル大学の小児科医訓練では、気管内挿管のような侵襲的処置の実習に子ブタを使用し、心臓を包んでいる嚢に針を通したり、静脈や胸郭、喉を切開するよう指導しており、このような訓練を行う前の段階で子ブタを殺していた。PCRMは2012年に同大学での動物の使用中止を求める運動を始め、その後6年間、ケベック州政府へ請願書を提出したり、動物を使用しない最新の方法を紹介するなどして働きかけてきた。

これまで、さまざまな大学や研究所が、小児科医研修に生きた動物を使い、気管内挿管の実習を行ってきた。それが原因で気管挫傷や出血を引き起こし、動物に激痛をもたらし、死ぬことさえあった。それに対し、ヒト解剖用のシミュレーターは、プログラムすることで繰り返し使用できるなど、動物を使って行う研修より優れている。

“All Surveyed Pediatric Residency Programs in U.S. and Canada No Longer Use Animals for Training”

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