JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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お知らせ

犬猫の殺処分をゼロに

全国初「8週齢努力義務」/札幌市条例

全国初「8週齢努力義務」を盛り込んだ札幌市の動物愛護条例が成立
しかし、この条例には多くの問題も

2016年3月29日、札幌市議会で「札幌市動物の愛護及び管理に関する条例」(以下、札幌市動物愛護条例)が成立しました。10月1日に施行されます。
この札幌市の条例は、すべての犬猫の飼い主に「生後8週間は親子を共に飼養してから譲渡するよう努めること」という、「8週齢規制」につながる条項を盛り込んだものになっています。これはとても画期的な条項ですが、一方で、多くの問題ある条項も盛り込まれてしまいました。

「8週齢規制」とは

8週齢(生後56~62日)に満たない子犬・子猫の販売等を禁じる規定で、米国、英国、ドイツ、フランスなどではすでに法律で規定されています(国によっては犬のみ)。
この規定制定の理由には、8週齢未満の子犬・子猫を親兄弟姉妹と引き離すことは、母親から受け継ぐ免疫や、親兄弟姉妹とのコミュニケーションによって身に付く社会化などにおいて問題が起こるということがあります。
このように、海外では8週齢規制がすでに設けられているのですが、日本の「動物の愛護及び管理に関する法律」(以下、動物愛護法)では、実現していません。
実は、動物愛護法にも次のように「8週(56日)齢規制」が明記されています。

第22条の五 犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、その繁殖を行つた犬又は猫であつて出生後56日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならない。

しかし、附則によって緩和措置が設けられていて、「出生後56日」は「出生後45日」に読み替える(2016年9月からは「出生後49日」と読み替える)となってしまっているのです。しかも、緩和措置の期限は決められていないために、「8週齢規制」の実施がいつになるのか見通しが立っていないのです。

「8週齢規制」については、先の動物愛護法改正の時にも、JAVAは強く求めてきました。札幌市の条例に盛り込まれた「生後8週間は親子を共に飼養してから譲渡するよう努めること」は「努力義務」ではありますが、動物愛護法における「8週齢規制」実現にもつながる、ひいては犬猫以外の動物の販売規制にもつなげられる大きな一歩と考えています。

「生後8週間は親子を共に」の条項を応援する緊急集会
JAVAは条例の問題点も指摘

8週齢集会
少しでも幼い方がお客は可愛いと感じて売れるため、ペット業界は「8週齢規制」に反対し続けています。この札幌市動物愛護条例案にも業界からの反発が考えられることから、これに屈することなく札幌市が8週齢の条項を実現するよう、条例案が審議される札幌市議会の定例会開会直後の2月19日、「札幌市動愛条例の『幼い犬猫守る条項』を応援する緊急院内集会」が衆議院第二議員会館で開催されました(主催:幼い犬猫を守る札幌市条例を応援する有志)。また、開催に合わせて、オンライン署名プラットフォームChange.orgにて、札幌市長、札幌市議会、環境省動物愛護管理室にあてた署名集めも開始されました。
集会では、獣医師や法律家などの専門家、国会議員、動物愛護団体が登壇して、それぞれの立場や専門的観点から「8週齢規制」の必要性・重要性を訴えるという充実した内容で、定員140名の会場は満席でした。
JAVAも登壇し、「動物愛護法では実現していない状況の中、札幌市の条例案には、『犬猫は生後8週間は親子を共に』という条項が盛り込まれていることはとても評価できます。」と述べるとともに、「一方で、忘れてはいけないのが、条例案には、猫の駆除を促しかねない『猫の所有明示の義務付け』や、地域猫活動を阻害するおそれのある『飼い主のいない猫に繰り返し餌を与える者の遵守事項』が盛り込まれていたり、愛護条例にはふさわしくない、『野犬の捕獲・掃討』が、既存の『畜犬取締り及び野犬掃とう条例』から引き継がれていたりと、問題点も多々あり、修正の必要があるということです。」と、8週齢の条項が注目されるあまり、見落とされてしまっている条例案の問題点についても指摘しました。

「札幌市動物愛護条例」 案の問題点

JAVAが札幌市愛護条例案で問題があると考える点は次のとおりです。

【問題点-1】第8条の(1)「犬を飼養施設の敷地外に連れ出す場合は、当該犬の排せつを事前に済ませてから連れ出すよう努める」

犬が散歩中に行う排せつ行為には、単なる排せつだけでなく、臭い付けや他の犬とのコミュニケーションの目的もあり、本能的な行為です。臭い付けは不妊・去勢手術によって減らすことは可能で、この努力を飼い主が行うことは必要ですが、人為的に散歩前に排せつさせることは不可能に近く、その上、犬にストレスをかけることにもなり、習性にも反します。
この規定が盛り込まれたなら、「散歩前に排せつしないから、散歩ができない。今日の散歩は止めよう」と、飼い主が考えることにもなりかねません。それは、犬にとって、適切な散歩を阻害することになり、虐待にも繋がり得る規定と言えます。
また、条例に盛り込まれることで、「あなたの飼い犬は電柱におしっこをしたから、条例違反。市に通報します」というような空気が市内に広がれば、近隣住民同士の啀み合いやトラブルが発生し、住民同士がぎくしゃくした、暮らしにくいまちとなってしまいます。
よって、この規定は盛り込むべきではありません。

【問題点-2】第8条の(1)「当該犬のふん等を処理するための用具を携行するなどして、これらを速やかに処理すること」及び、第32条の(1)「第8条の(1)への違反者に対する罰則」

まちの美化や住民の生活環境を守ることは大切ですが、同条例によって、「犬のふん尿を処理しなかったら、罰金」となれば、つまりは、札幌市が多くの市民を容疑者・犯罪者に仕立て上げることになり、【問題点-1】で述べたことと同じように監視社会になる可能性が高くなるため、「処理するよう努めること」と努力規定に留めるべきです。

【問題点-3】第9条の(1)「柵又はおりその他の囲いの中で飼養する場合には、これらは鉄、金網その他の堅固な材料で造られたものとし、その出入口の戸に錠を設けること」及び第9条の(2)「丈夫な綱、鎖等で固定した物につないで飼養する場合は、飼い主以外の者が容易に近づけないようにすること」

飼い主が、この特定犬に関する規定を重視するあまり、例えば、おりに閉じ込めっぱなしにしてしまうなど、犬の福祉に反した飼養をしてしまう恐れがあるため、あえて「特定犬の心身にストレスを与えないよう、福祉に十分配慮すること」の一文を加えておく必要があると考えます。

【問題点-4】第12条第2項「猫の所有者は、その飼養する猫をやむを得ず屋外に出す場合には、当該猫がみだりに繁殖することを防止するため、避妊手術、去勢手術その他の措置を講ずる」

繁殖制限の徹底が殺処分の減少に不可欠なことは明らかです。また、不妊・去勢手術の実施は発情によるストレスをなくす効果もあり、犬猫の福祉向上にもなります。
よって、屋外に出す猫に限定せず、屋内飼養の猫、そして犬にも適用すべきです。このように修正することは動物愛護法に合致し、何ら問題ありません。

【問題点-5】第12条第2項「猫の所有者は、その飼養する猫をやむを得ず屋外に出す場合には、首輪、名札等により飼い主がいることを明らかにするための措置を講じなければならない」

マイクロチップは体に埋め込むことへの抵抗感や装着費用の高さなどから、普及しているとは言い難いのが現状です。今も所有明示の方法として、首輪の装着がもっとも一般的な方法となっていると考えます。
しかし、猫は狭いところに入り込んだりするため、首輪が何かに引っかかり首吊り状態になって死亡するという事故が起こる可能性は大いにあり、なかには首輪等の異物をつけることでパニックになったり、ストレスから皮膚病等を発する個体もいます。実際このような理由から、あえて首輪を付けない飼い主もいます(首輪をつける場合は、一定の力が加われば留め金が外れる、ゴム製でひっかかっても伸びて猫が抜け出せるといった安全設計のものにしなければ危険です)。
さらに、猫の所有明示を市民に徹底させようとすることは、飼い猫と野良猫を区別し、本来、平等である命の差別化を助長することにもなります。猫は、飼い猫であれ野良猫であれ、動物愛護法において愛護動物に規定されており、虐待すれば罰せられますが、なかには、「野良猫ならば虐待したり殺しても構わない」と思っている人も未だにいて、野良猫の虐待事件が後を絶ちません。このように、日本の動物愛護意識の低い現状で、飼い猫と野良猫が区別されることになれば、野良猫を狙った動物虐待犯罪が増加するのは明らかです。動物虐待は人を殺害するといった凶悪犯罪と密接な関わりがあると指摘されており、そうなれば、地域社会の治安にも著しく悪影響を与えることになります。犯罪抑止のためにも、この規定は不適切です。
動物愛護法においても、所有明示は努力規定となっているにもかかわらず、札幌市が条例で義務付けることは問題であり、「努めること」と努力規定に留めるべきです。

【問題点-6】第13条「飼い主のいない猫に繰り返し餌を与える者の遵守事項」

地域猫活動を全く理解していない規定です。地域猫活動とは、地域の野良猫たちに不妊・去勢手術や餌やりを行って世話を続けながら、野良猫を減らし、ゴミ荒らしなどを防いでいくという動物愛護にかなった方法で地域の環境問題を解決する活動です。
環境省をはじめ、全国の自治体も推進し、全国的な広がりをみせているように、「野良猫の増加」「猫のふん尿」などの問題は、動物愛護を基盤にした、地道な息の長い地域ぐるみの取り組みによってしか、根本的な解決の道はありません。行政と連携した本格的な活動を行う市民グループも増えていますが、このような取り組みも元をたどれば、一人、二人の市民による取り組みが発展したものです。
地域猫活動は、本来、市民からの猫の苦情に頭を悩ます行政がその対策として、行政主導で取り組むべきものです。しかし、実際は、ボランティアで行われている活動に大きく依存していることからも、できるだけボランティアを増やすためには、その取り組みを細かく規定しすぎてハードルをあげたり、厳しく縛りつけるべきではありません。飼い主のいない猫に繰り返し餌を与える行為は、まさに、地域猫活動の第一歩であり、行政はそれを奨励し、地域猫活動へ発展するよう努めるべきなのです。
ボランティアの負担を少しでも軽くするのが、行政の努めであるにもかかわらず、飼い主と同等の義務を負わすこの条項は、市民が餌を与える行為、つまり、地域猫活動がやりにくくなるだけの規定です。野良猫の増加やふん尿問題を解決したいとするなら、この規定は削除し、行政主導で野良猫に餌を与え、不妊・去勢手術をするボランティアが増えるよう、全力をあげて取り組むべきなのです。それに目を背け、猫好きな市民の善意に頼るばかりか、猫の餌やりに足かせをはめ、地域猫活動にブレーキをかけるような条項は、野良猫問題を解決させようという意思が札幌市に全くないとしか考えられません。この第13条の規定を削除するべきです。

【問題点-7】第14条「多頭飼養の届出」

多頭飼養が不適切飼養や周辺環境への問題につながりやすい、またそういった問題が発生していることは承知しています。しかし、具体的な頭数で届出規制をかけることは明確な根拠がありません。パブリックコメント募集の段階では、犬猫合計10 頭以上の場合に届け出るとなっていましたが、10頭は問題で、9 頭なら問題ないのか、といったことになってしまいます。また、1 頭でも不適切飼養や周辺環境への問題に繋がっているケースも多々発生しています。
さらに、むやみに規制をかけることは、常に多くの犬猫を保護する活動をしている市民ボランティアに負担をかけ、活動に支障をきたす恐れもあることから、この届出義務規定は削除すべきです。

【問題点-8】第19条「野犬等の捕獲等」

「野犬等の捕獲や掃討」の規定は、もともと「札幌市畜犬取締り及び野犬掃とう条例」に盛り込まれていましたが、同条例は、社会生活の安全確保と公衆衛生の向上が目的の条例です。「愛護」と名の付く「札幌市動物の愛護及び管理に関する条例」にこの「野犬等の捕獲や掃討」の規定はそぐわないものです。「野犬等の捕獲や掃討」の業務は狂犬病予防法によって定められており、あえて新条例には盛り込む必要もなく、盛り込むべきではありません。
ただ、狂犬病予防法においては硝酸ストリキニーネによる犬の毒殺という残酷行為がいまだに認められているのは言語道断と言わざるを得ません。この殺処分方法は犬を苦しめる虐殺行為であり、大きな問題であると言えます。対処として、条例にて「やむを得ず動物を殺処分する場合には、その殺処分方法は、化学的又は物理的方法により、できる限り動物に苦痛を与えない方法を用いて当該動物を意識の喪失状態にし、心機能又は肺機能を非可逆的に停止させる方法によること。」というように動物愛護法に基づく「動物の殺処分方法に関する指針」にのっとった規定を盛り込むことにより、これに反する毒殺が実質行われないようにする方法が考えられるでしょう。
いずれにしても、「野犬等の捕獲や掃討」の規定は動物愛護条例にはふさわしくなく、盛り込むべきではありません。

【問題点-9】第21条第3項 「市長は、(略)当該動物を適正に飼養することができると認めるものに譲渡することその他の方法により処分することができる」

動物愛護法第35条第4項では、「都道府県知事等は、引取りを行った犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、(略)その飼養を希望する者を募集し、当該希望する者に譲り渡すよう努めるものとする。」と規定されています。
ご存知のとおり、過去には自治体が収容した犬猫を動物実験用に払い下げるという処分方法が行われていました。国民の動物愛護意識の向上により、全国の自治体はこれを廃止し、動物愛護法に基づく「犬及び猫の引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置」からも動物実験用の払い下げに関する一文は削除されました。
しかし、札幌市動物愛護条例案の「その他の方法により処分することができる」という一文は、その他の方法が具体的に示されていないことから、動物実験用に払い下げるという、過去の悪習の復活すら疑わざるを得ないものです。
収容動物の処分については、動物愛護法に規定されていることから、あえて条例において規定する必要はなく、「愛護」と名のつく条例にふさわしく、「適正に飼養することができると認めるものへの譲渡」に限定し、さらに「譲渡することができる」という緩い規定ではなく、動物愛護法に合せて、「譲渡するよう努めなければならない」という努力義務とするべきです。

【問題点-10】第27条「犬又は猫の引取り申請をしようとする者の手数料の納付」

動物愛護法の第35条に基づいて、札幌市では飼い主から飼養できなくなった犬猫の引取りを行っているわけですが、同条では引取りを求める相当の事由がない場合として省令に定める場合には引取りを拒否できると規定されています。つまり、行政は終生飼養をしない無責任な飼い主から引き取るか否かを判断する立場にあり、飼い主への飼養継続の説得や、「終生飼養できないなら、二度と動物を飼養すべきでない」といった教育をするなど主導権を握らないとなりません。しかし、手数料を払うことで、飼い主側は反省するどころか、「費用を払うのだから、つべこべ言わずにさっさと引き取れ」という態度・思考に至りかねません。
よって、引取手数料の徴収は札幌市の立場を不利にするだけで、引取り数の削減等には寄与しないと考えます。もし、手数料を徴収するのであれば、条例案に示されている2,100円という低額ではなく、飼い主側が引取り依頼をためらうぐらいの高い金額にした上で遺棄や虐待を防ぐために徹底した指導をしなければ、この規定を加える意味がないばかりか、全くの逆効果でしかありません。

イラスト犬と猫

「良い条項が入ったのだから、そこまで細かいこと言わなくても」と思われるかもしれませんが、動物愛護法も、多くの自治体の動物愛護条例も、人間の都合のために動物の管理を強める傾向が出てきています。本来、動物たちを守り、彼らが幸せに暮らせることを最優先にした法律や条例にするべきで、そのためには、動物愛護に反する条項は盛り込ませてはならないのです。そうしなければ、ますます動物たちの置かれる状況は過酷になってしまいます。
私たち動物のために活動する団体・市民は、「これくらいは仕方ない」と妥協するのではなく、「動物の愛護」と名のつく法律・条例としてふさわしい形を目指し、細かいことにも目を光らせ、良くないことは良くないと言い続けなければなりません。
JAVAでは、前回同様、次回の愛護法改正においても「8週齢規制」を強く求めていきます。それと同時に、全国の動物にとって良くない条例やシステムについて、今後も問題を指摘して、その改善にも取り組んでいきます。

「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」が成立

多数の市民の反対を押し切って
「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」が成立

市民や動物愛護団体から非難され撤回を求められていた主題の条例案が、「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」として、3月20日、京都市議会本会議にて可決、成立し、7月1日から施行されます。

京都市は、昨年12月15日から今年1月14日までの1ヶ月間、この条例骨子に対するパブリックコメント(市民の意見)募集を実施しましたが、「3,005件の意見が寄せられ、そのうち2,245件が、猫への規制に反対する意見だった」と読売新聞(2月21日付)に掲載されています。この数字だけでも、大きな問題を抱えている条例骨子であるのは一目瞭然です。JAVAは、1月13日、京都市に対し、「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」は廃案にし、動物愛護に関する条例を制定することを求め、罰則付きの禁止事項に反対する意見を提出しました。今回その一部をご報告いたします。 

骨子案全体に対するJAVAの反対意見

京都市が検討中の「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」骨子は、動物愛護や動物の習性に何ら配慮することなく、「ふんの取り締まり」「餌やりの取り締まり」「多頭飼育の届け出」を義務づけ、動物を「まちの美観を損なわせる存在」としているに等しい。このことは、まさに、「動物をモノと同一視している」という姿勢を露呈するものであり、明らかに、動物の愛護及び管理に関する法律の理念と目的に反している。
骨子は、ただただ人への迷惑の防止に終始し、肝心の動物愛護に関する規定は全く設けられていない。これでは、「犬猫はふん尿をするから汚いもの。まちの美化のためには、犬猫を排除しても良い」などといった、虐待などの犯罪を誘発しかねない極めて危険な認識を、行政自ら市民に植え付けようとしているのも同然である。
動物虐待を発端とした凶悪犯罪が後を絶たない現状にあって、今、急務とされているのは、行政が率先して動物愛護の普及に努め動物虐待を厳しく取り締まることであり、それによってはじめて、社会的秩序と安全が保たれ、人間の命が尊ばれる福祉社会を実現することができるのである。骨子のように、動物の愛護及び管理に関する法律の理念に反する内容を条例として提案することは、市民の動物愛護意識を低下させ、さらなる動物虐待の温床を作ることに他ならず、決して容認できることではない。
このような形のまま、同条例が制定、施行されることになれば、市民の動物愛護意識と社会的モラルを著しく低下させ、ひいては、動物虐待などの犯罪をも誘発しかねない。
よって、当会は、動物愛護に反し、京都市民の低モラルを国際社会に喧伝するような、「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」は速やかに廃案にするべきと考える。

罰則付きの禁止事項に対するJAVAの反対意見

<骨子案>
身近にいる動物に対し無責任な給餌(餌やり)をしたり,残飯ごみを放置したりしてはならないこと。

<JAVAの反対意見>
餌やりを規制することは、「地域猫活動」を妨げることになる。
地域の野良猫たちに不妊去勢手術や定期的な餌やりを行うことで、野良猫を減らし、ゴミ荒らしなどを防いでいく、といった「地域猫活動」が全国的な広がりをみせているように、「野良猫の増加」「猫のふん尿」などの問題は、動物愛護を基盤にした、地道な息の長い地域ぐるみの取り組みによってしか、根本的な解決の道はない。横浜市磯子区、東京都千代田区や新宿区のように、行政と連携した本格的な活動を行う市民グループも増えているが、このような取り組みも元をたどれば、一人、二人の市民による取り組みが発展したものである。京都市においても、「まちねこ活動支援事業」を実施されているが、「3人以上の活動団体を作る」「町内会等の合意を得る」等ハードルの高い内容になってしまっている。
「地域猫活動」の捉え方は様々であり、たとえば「地域住民には話してはいないが、自分のできる範囲で不妊去勢手術だけ行う」「給餌給水や排泄物の処理はできないが不妊去勢手術だけ行う」といった取り組みをしている市民もいる。これらも野良猫の削減につながる貴重な取り組みである。
ところが、骨子では、「まち猫活動支援事業のルール通りに行わない地域猫活動」=「違反行為」としており、つまりは、上記のように「自分のできる範囲で」と野良猫の数を減らすために貢献してくれている市民を「違反者」「犯罪者」とするもので、到底容認できない。
野良猫を減らすための活動は、ボランティアで行われている活動に大きく依存していることからも、ボランティアを増やすことが重要である。そのためには、その取り組みを細かく規定しすぎてハードルをあげたり、厳しく縛りつけるべきではない。万が一、今回、この条例が制定されたなら、「地域猫として世話をしている猫がふん尿をしているからと、責任を負わされることになるかもしれない」、「地域猫の活動を理解せず、快く思っていない人から市に通報されるかもしれない」といった精神的重圧から、活動から手を引く人が出てくるのは必至である。この餌やり規制は、何のメリットもなく地域の市民活動を阻害するだけである。

<7月1日から施行される条例>野良猫などへの餌やりに関して京都市から受けた命令に従わないと、10月1日より、5万円以下の過料


<骨子案>
犬又は猫の多頭飼育時に届け出ること。(生後91日以上、犬5頭以上、猫10頭以上又は犬猫合わせて10頭以上)

<JAVAの反対意見>
多頭飼育が不適正飼養や周辺環境への問題につながりやすい、またそういった問題が発生していることは事実と考える。しかし、具体的な頭数で届出制等の規制をかけることは明確な根拠がない。10 頭以上は問題で、9 頭なら問題ないのか、といったことになってしまう。また、1 頭でも不適正飼養や周辺環境への問題に繋がっているケースも多々ある。さらに、むやみに規制をかけることは、動物保護のボランティア活動を行っている人たちの活動に支障の出る恐れが大いにある。

<7月1日から施行される条例>
生後91日以上である、犬5頭以上、又は犬猫10頭以上(犬の数が4頭以下の場合に限る。)のいずれかの多数の犬猫の飼養や保管する届出をしなかった場合、10月1日より1万円以下の過料


<骨子案>
犬が散歩時にしたふんを回収すること

<JAVAの反対意見>
まちの美化を守ることの大切さは理解するが、同条例によって、「飼い犬のふんの放置は条例違反」などとなれば、つまりは、京都市が多くの市民を犯罪者に仕立て上げることになる。「あなたは飼い犬のふんを放置しているから、犯罪者だ」「条例違反だから、市に通報します」というような空気が市内に広がれば、近隣住民同士の啀み合いやトラブルが発生し、暮らしにくいまちとなってしまう。看板の設置、チラシ回覧、広報誌での呼び掛け等、これまで実行してきたであろう対策をさらに充実させ、他にも様々なアイデアを出し、平和的に解決すべきで、条例を持ち出して市民を束縛したり、押さえつけるような方法を取るべきではない。

<7月1日から施行される条例>
犬のふんを飼い主が回収しなかった場合、10月1日より3万円以下の過料


 

「動物の愛護及び管理に関する法律」では、「動物の虐待及び遺棄の防止、動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等の動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資する」との目的が定められ、また、基本原則では、「動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない」と謳っています。

しかし、今回成立した京都市の条例は、野良猫、飼い猫の差別化を図り、野良猫の排除を目的としていることは明らかであり、動物の愛護及び管理に関する法律の理念に真向から反しています。また、行政が、社会的弱者である動物に手を差し伸べる市民の優しい気持ちに圧力をかけることは、子供の倫理観、感情発達にも悪影響を与える結果になることは必至です。自治体の条例により、切り捨てられる命がないよう、私たちは真の動物愛護行政を求め、動物の命を大切にした、条例の制定を求めていかなくてはなりません。

広がりました!ポスター掲示の輪

【不妊去勢手術の徹底を!ポスターキャンペーン】

<<キャンペーン終了のお知らせ>>

たくさんのご協力をありがとうございました!
2014年10月20日よりスタートしました 「不妊去勢手術の徹底を!ポスターキャンペーン」は、
3月31日でもって終了いたしました。

このキャンペーン中に、下記のご報告をいただいているものを含め、
250枚もの、たくさんのポスターを日本全国に貼って、不妊去勢手術の啓発をしていただきました。
多くの皆様のご協力に心から感謝いたします。
キャンペーンは終了しましたが、ポスターはいつでもご提供できます。
(実費送料のみご負担→詳細はコチラ

不妊去勢手術を徹底すれば、殺されるために生まれてくる子犬・子猫はなくせます。
どうぞ、これからもお力をお貸しください。

「ポスター貼ってもらいました!」
嬉しい掲示報告が届いています。

2014年10月20日にスタートしました、このキャンペーン。

Facebookなどで多くの方が拡散してくださったおかげで、スタート後すぐにたくさんのポスターのご希望をいただきました。
本当にありがとうございます!

ポスター掲示のご報告も、ぞくぞくと届いていますのでご紹介していきます。(2015年3月31日現在) →終了しました
キャンペーンの詳細はコチラをご覧ください。

 

ノヤ動物病院

ノヤ動物病院 (埼玉県日高市)

埼玉県の電子部品メーカー

埼玉県の電子部品メーカー O社

竹田町郵便局

竹田町郵便局(福島県二本松市)

岳下簡易郵便局

岳下簡易郵便局(福島県二本松市)

杉田郵便局

杉田郵便局(福島県二本松市)

市民交流センター

市民交流センター(福島県二本松市)

天然温泉「上越の湯」

天然温泉「上越の湯」(新潟県上越市)

美容室TOMOKO

美容室TOMOKO(新潟県加茂市)

パインズ動物病院-新潟県三条市

パインズ動物病院(新潟県三条市)

地域交流施設みんくる

地域交流施設「みんくる」(新潟県三条市)

美容室KEN

美容室「KEN」(新潟県新潟市)

コメリホームセンター三条生活館

コメリホームセンター三条生活館(新潟県三条市)

フィットネスクラブアクティスらんなん店

フィットネスクラブ「アクティスらんなん店」(新潟県三条市)

JR北三条駅

JR北三条駅(新潟県三条市)

ウオロク興野店

スーパー「ウオロク興野店」(新潟県三条市)

JR東三条駅(新潟県三条市)

三条市体育文化センター

三条市体育文化センター(新潟県三条市)

福岡市ボンラパス高宮店

スーパー「ボンラパス高宮店」(福岡県福岡市)

福岡市高宮駅

西日本鉄道 高宮駅(福岡県福岡市)

SHIMOKITA FARM

カフェ・SHIMOKITA FARM(東京都世田谷区)

東文化センター

東文化センター(神奈川県座間市)

栗原コミュニティーセンター

栗原コミュニティーセンター(神奈川県座間市)

埼玉県飯能市スポーツバーB・B

スポーツバーB・B(埼玉県飯能市)

 

保護猫カフェ湘にゃ庵(神奈川県藤沢市)

保護猫カフェ湘にゃ庵(神奈川県藤沢市)

東武東上線 朝霞駅(埼玉県朝霞市)

東武東上線 朝霞駅(埼玉県朝霞市)

JR安達駅(福島県二本松市)

JR安達駅(福島県二本松市)

JR金谷川駅(福島県福島市)

JR金谷川駅(福島県福島市)

加古川・竹本様宅

竹本様宅前(兵庫県加古川市)

加古川・竹本様近く

竹本様宅の近く(兵庫県加古川市)

加古川文化センター

加古川海洋文化センターの掲示板
(兵庫県加古川市)

兵庫県加古川市にある工務店の外壁

兵庫県加古川市にある工務店の外壁

藤好クリニック

藤好クリニック(熊本県熊本市)

福島・渋川郵便局

渋川郵便局(福島県二本松市)

福島・二本松郵便局

二本松郵便局(福島県二本松市)

川越市生活情報センター(埼玉県川越市)

川越市生活情報センター(埼玉県川越市)

東武東上線 柳瀬川駅(埼玉県志木市)

東武東上線 柳瀬川駅(埼玉県志木市)

ユウ動物病院-杉並区

ユウ動物病院(東京都杉並区)

「天空の城 三宜亭本館」天然温泉施設の入口付近(長野県飯田市)

温泉廊下

同左温泉施設の廊下

いぬねこ cafe Lua

いぬねこcafe Lua(東京都町田市)

トリミングサロン

東京都にあるトリミングサロン

福島県にあるJR二本松駅の待合室

仙台市トリミングサロン

仙台市内のトリミングサロン

ペットサロンわんデー

ペットサロンわんデー(東京都杉並区)

男女共同参画センター

横浜市内の施設の掲示板

山口獣医科病院

山口獣医科病院(神奈川県大和市) 

二本松1

福島県二本松市 佐藤様宅の外柵

二本松2

かつみ美容室(福島県二本松市)

二本松3-掲示板

もがみ動物病院の掲示板(福島県二本松市)

二本松4-出入口

もがみ動物病院の玄関先(福島県二本松市)

やまの動物病院-東京都羽村市

やまの動物病院(東京都羽村市)

JR五日市線駅

JR五日市線のある駅

東京都の駅掲示板

東京都にある駅の掲示板

埼玉県の駅掲示板

埼玉県にある駅の掲示板

岡山E-UPHAIRけやき通り

美容院「E-UP*HAIRけやき通り」(岡山県岡山市)

横浜市内の掲示板

埼玉県内の美容院

ガンバ犬猫病院(愛媛県四国中央市)

愛媛県いそざき動物病院

いそざき動物病院(愛媛県四国中央市)

その他、スーパーや図書館、公民館の掲示板や動物病院、動物霊園での掲示のご報告をいただいています。
これからも皆様からのポスターのご依頼、そして掲示のご報告をお待ちしています!

竹田町郵便局

竹田町郵便局(福島県二本松市)

不妊去勢手術ポスターキャンペーン

<<キャンペーン終了のお知らせ>>

たくさんのご協力をありがとうございました!
2014年10月20日よりスタートしました 「不妊去勢手術の徹底を!ポスターキャンペーン」は、
3月31日でもって終了いたしました。

このキャンペーン中に、ご報告をいただいているものを含め、
250枚もの、たくさんのポスターを日本全国に貼って、不妊去勢手術の啓発をしていただきました。
多くの皆様のご協力に心から感謝いたします。
キャンペーンは終了しましたが、ポスターはいつでもご提供できます。
(実費送料のみご負担→詳細はコチラ

不妊去勢手術を徹底すれば、殺されるために生まれてくる子犬・子猫はなくせます。
どうぞ、これからもお力をお貸しください。

 

「不妊去勢手術の徹底を!ポスターキャンペーン」スタート!
ご協力をお願いします

不妊去勢ポスター2014

30年前に比べれば徐々に減ってきてはいますが、それでも今なお、年間17万3千頭もの犬猫が殺処分されています(環境省平成24年度データ)。その中の半数は離乳さえしていない子犬、子猫です。殺されるためだけに生まれてくる...こんな悲しい命をつくらないために、私たちにできることがあります。

今回JAVAでは、「不妊去勢手術を知らない」、「自分が飼っている犬猫に手術をせずに、むやみに増やしている」、そういう飼い主を対象に新しく作った「不妊去勢手術啓発ポスター」を活用するキャンペーンを行うことにいたしました。


キャンペーンの目的

  • 殺処分ゼロ実現のために不可欠な不妊去勢手術の徹底を啓発する。
  • 不妊去勢手術を知らない飼い主、自分が飼っている犬猫に手術をせずに、むやみに増やしているような飼い主に手術をするよう促す。

キャンペーン期間

2014年10月20日(月)~2015年3月31日(火)

ご協力いただきたいこと

  • JAVAが作成した「不妊去勢手術啓発ポスター」(B4サイズ/縦364mm×横257mm)を多くの場所に貼ってください。
  • 貼ったことをJAVAにご報告ください。(よろしければ貼った場所や貼った様子を撮影した写真をJAVAのウェブサイトなどで公表させてください)

ポスター代と送料

できるだけ多くの皆さまにご協力いただきたいことから、ポスターは無料にてご提供しております。またキャンペーン中は送料も無料とさせていただきます。

キャンペーン参加方法

  1. JAVA事務局に「不妊去勢手術啓発ポスターの郵送」をご依頼ください。その際、お名前、郵便番号、ご住所、お電話番号とご希望枚数(1~5枚)をお知らせください。
    ※1回にご注文できるのは5枚までです。注文回数に制限はありません。JAVA事務局  TEL.03-5456-9311 FAX.03-5456-1011
  2. JAVAからポスターをお届けします。
    ※送料節約のため二つ折りにして封筒に入れてのお届けになります。
    ※発送作業の都合上、お届けまでに1~2週間かかることがございます。
  3. JAVAから届いたキャンペーンポスターを、人の目に留まる場所に許可を得て貼ってください(例:ご自宅の塀、動物病院、店舗、町内会や公園の掲示板など)。
  4. 下記の情報をJAVAに送ってください。写真の公開が可能であれば、貼った様子を写真に撮り、その写真も一緒に送ってください。
    ・お名前とお電話番号
    ・貼った場所(例:◆◆様宅の家の塀、●●動物病院、▲▲町内会の掲示板、■■スーパーなど)
    ・貼った場所の住所(県名と市町村名)
    ・どこまで公開することが可能か(例:写真のみ、写真と名称、全て(写真・名称・住所))
  5. 送っていただいた写真や場所(例:●●動物病院(××県○○市))をJAVAのウェブサイトなどに掲載します(公開の許可がない場合、掲載はいたしません)。
    ※お送りいただいた写真や情報は今回のキャンペーン以外には使用いたしません。

皆さんのご参加をお待ちしています。
「殺処分ゼロ実現」への大きな鍵を握る不妊去勢手術を徹底させ、不幸な犬猫を一日でも早くなくすために、私たちもできることをやっていきましょう!


皆さんが貼ってくれた写真を紹介しています!
広がっています!ポスター掲示の輪

<福島県>行政の不正で、JAVA会員の猫が殺処分!

<福島県>
県と二本松市の不正で、JAVA会員の猫が殺処分されていた!

 

福島県二本松市在住のJAVA会員であるSさんの猫「ニー」が、二本松市や福島県の不正や不手際により殺処分されました。
Sさんから相談を受けたJAVAは、一緒に県や市の実態を調べ、改善にむけて取り組み始めました。

以下に経緯をご説明いたします。
皆さんからも、市や県への働きかけにご協力をお願いします。

<経緯>

二本松市在住のSさんは、猫の「ニー」を東日本大震災で被災した犬猫を保護する団体から引き取り、子どものように可愛がっていた。
ところが昨年2013年5月18日、室内で飼われていた「ニー」は誤って外に出て迷子になってしまった。
Sさんはすぐに捜しまわり、福島県県北保健福祉事務所、二本松市生活環境課、二本松警察署と、考えられる限りの機関に届け出をした。

その後、「ニー」と思われる猫が市民によって保護され、弱っていたため動物病院に連れて行かれ、そこで「猫エイズ」と診断される。そして獣医師の指示により袋に入れられて二本松市役所に持ち込まれた。
ちなみに、福島県では、犬猫の引取りや収容、殺処分などは県の業務であるが、二本松市役所は引取り業務の一部について協力していて、所有者以外からの引取りを行っている。

二本松市が袋の中の猫を確認していたら、「ニー」とわかり、Sさんの元に戻れたはずだった。しかし、市は、あろうことか猫を見ることも触ることもせずに福島県県北保健福祉事務所に送ってしまった。
そして、県北保健福祉事務所も袋の中の猫を確認せず、さらに収容した所有者不明の犬猫の情報は2日間公示すべきと規定されているにもかかわらず、公示をせずに、翌日、二酸化炭素(CO2)で殺した。

市も県も、猫を確認しなかったため、Sさんからの行方不明の届け出と照合することすらしなかった、できなかったのである。
驚くべきことに、市は、Sさんからの行方不明の届け出を記録すらしていなかったことも後日判明した。 Sさんに限らず、市民からの届け出を一切記録していなかったのである。(市は5月20日から届け出をデータ管理することを始めたとJAVAに説明。20日は偶然かSさんが二本松市に行方不明の届け出をした日。しかし、Sさんの届け出の記録データはなかった)

市も県も、猫を確認せず殺したのは、「猫エイズ」だったから、という。しかし、「猫エイズ」は、他の猫には唾液や血液を介して感染するものであり、空気感染などはしない、ましてや人間に感染しないことは、一般の飼い主でも知っていること常識的なことである。
「猫エイズ」を理由に、袋の中の猫を見て確認しない、公示しないで即時殺処分するなどは許されない。

その他にも、台帳等の記録が極めて杜撰であったり、「ニー」と思われる猫は衰弱していたのに治療を行わなかったり、Sさんは「死体でも返してほしい」と死体の確認と返還を求めて県北保健福祉事務所に出向いたのに、見せることすら拒んだ等々、県と市の数々の不正が次々と明らかになった。
県や市の行為は、動物愛護法と、それにもとづく「犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置」違反、器物損壊罪などに該当する。

JAVAは、福島県の佐藤雄平知事と二本松市の新野洋市長に、数々の悪質な行為の違法性を指摘し、引取り業務や収容した動物の取扱いに関して、徹底した改善と改革を求めている。

福島県と二本松市に厳しい抗議の声と再発防止を求める声を届けてください。

また、「引き取りの時に、きちんと十分に犬猫を確認すること」、「引き取った犬猫を飼い主へ返還することや、新しい飼い主を見つけることに全力を注ぐこと」などの改善策を迅速にとるよう、皆様からも働きかけてくださいますよう、お願いいたします。

<要望先>
■福島県 県北保健福祉事務所(県北保健所) 衛生推進課 食品衛生チーム
〒960-8012 福島県福島市御山町8番30号
TEL:024-534-4305(直通)
FAX:024-534-4162(他部署と共通)
Eメール(直通):お問い合わせフォーム

※上記のメールフォームがうまく開かない場合は、 「県北保健福祉事務所(県北保健所)/ 動物の愛護と適正な管理」ページの一番下の「お問い合わせはこちらから」をクリックしてみてください。
なお、お問い合わせフォームはCookie対応のブラウザでないと動作しません。

■二本松市 市民部 生活環境課 環境衛生係
〒964-8601 福島県二本松市金色403番地1
TEL:0243-55-5103(直通)
FAX:0243-22-1547(他部署と共通)
Eメール:kankyoeisei@city.nihonmatsu.lg.jp(直通)
もしくは、
お問い合わせフォーム(直通)

ご協力をよろしくお願いします。

離島・高島で長崎市が猫約30頭を駆除!

長崎の離島である高島町で、長崎市によって30頭以上もの猫たちが捕獲され、市の動物管理センターに搬送されて殺処分されたと、島民や他県の市民の方々からJAVAに通報がありました。JAVAは事実関係を確認したうえで、長崎市に対して厳しく抗議し、猫捕獲の再発防止と不妊去勢手術の徹底など動物愛護にかなった方法による根本的な解決を強く要請しました。
この一件は、すでにインターネットなどを通じて拡散され、長崎市には多数の抗議が寄せられています。また、他県の動物愛護団体により、島にいる猫の一斉不妊去勢手術の実施がなされるなどの動きも出ています。

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JAVAが長崎市に確認して判明した内容

  • 猫の引取りとして手続きしたつもりだが、約30頭の猫を高島行政センター(市役所の出張所のような機関)が捕獲し、動物管理センターで殺処分を行ったのは事実。
  • かなり以前から、島内の猫の数が増えすぎて、自治会や住民から猫について何とかしてほしいと言われていた。
  • 捕獲と殺処分について全国から抗議の声が多数あった。猫の駆除は問題だったとあらためて認識した。
  • 「地域猫」を対象とした、不妊去勢手術の助成金制度(メス18,000円、オス8,000円)は2012年度で廃止になった。理由は、「地域猫」として認定するにあたって、地域の反対意見がなくならなかったため。「地域猫」という形での助成ではなく、効率的なやり方はないか見直す対象となった。
  • 今回、他県の動物愛護団体の負担で120頭くらいの手術が終わったが、まだ手術していない猫が残っている。手術によって数を減らしていき、「地域猫」を目指したいが、今後のやり方については検討に入ったばかりである。

猫の捕獲には違法性がある

■動物愛護法違反
猫は野良猫、飼い猫などの区別は一切なく、どのような立場の猫であっても「動物の愛護及び管理に関する法律(以下、動物愛護法)」において、罰則が適応される対象の「愛護動物」と規定されていて、すべての猫が平等に保護されるべき立場にあります。
猫を捕獲する行為自体は違法とされておらず、だからこそ、不妊去勢手術や傷病の治療といった愛護目的の捕獲(保護)ができるわけです。しかし、殺すことや虐待することが目的の捕獲は、猫に精神的・肉体的に大きな苦痛を与える虐待行為であり、動物愛護法違反と言えるのです。今回のケースの場合、猫を迷惑と思い、猫を排除することを目論んで、捕獲し殺処分したのですから、後者の動物愛護法に反する捕獲として、十分違法性を問えるわけです。

■遺失物等横領の罪
猫は、その習性などから、「野良猫」または、「飼い猫」「迷い猫」などであるか判断するのは非常に困難で、野良猫に限って捕獲することは実質、不可能です。迷い猫が数キロ、数十キロ離れた場所で発見された、行方不明になってから数ヶ月、数年後に発見され、無事に飼い主の元に帰ることができた、というケースも報告されていて、単純に「自治会全世帯や近隣住民に聞いたが、飼い主はいない」「ここ数ヶ月、庭に住み着いている」というような猫でも所有者のいる可能性が高いのです。
さらに、首輪は着けていても取れることがあり、また、首輪が木にひっかかり首吊り状態になった等の首輪装着による事故の危険性から、あえて首輪を着けない飼い主も多く、首輪を着けていない猫であっても野良猫とは限りません。つまり、猫を捕獲するという行為は、他人の猫を盗むという、遺失物等横領罪もしくは窃盗罪になる可能性があるのです。なお、他人の飼い猫を死傷させる行為は、器物損壊罪に該当します。

高島行政センターが捕獲し、動物管理センターで殺処分した約30頭の猫たちについては、「所有者からの引取りを市が手伝っただけ」と両センターは主張していますが、野外で暮らし、捕獲器を用いないと捕まえることもできない猫を「引取りを依頼した島民の飼い猫」とするのは無理があります。その依頼者以外に、その猫たちにエサをあげていたり、家に入れて文字通り「飼い猫」として一緒に暮らしている島民がいる可能性もあります。そうなれば、そのエサをあげていたり、飼っていた人の猫を市が盗ったことになります。
実際、JAVAには、島の事情を良く知る人から「捕獲された猫の中には、市場で多くの人からエサをもらい、かわいがられていた猫たちもいた」「駆除後、不妊手術をされていて、毎日、ご飯をもらっていた猫数頭が姿を見せなくなった」といった通報が入っているのです。

捕獲された猫の引取りも違法性がある

長崎市は「猫の引取りとして手続きしたつもり」とJAVAに説明しています。これは「犬猫の引取りは、動物愛護法に則って行っている業務であるから、引取り依頼のあった猫を引き取るのは当然の行為で問題はない」と主張していると解釈できます。確かに動物愛護法第35条に、「行政は所有者もしくは所有者の判明しない犬猫の拾得者などから引取りを求められた場合、引き取らなければならない」とあります。しかし、これはあくまで、「飼い主が自ら持ち込んだ場合」もしくは「拾った犬猫の引取りをその拾得者から求められた場合」であり、先に指摘したとおり、飼い主と断定できない島民からの依頼や、センターに持ち込み、殺処分することを目的とした不法捕獲は、そもそも引取り対象にはなり得ません。
2012年の動物愛護法改正の際、衆参両議院の付帯決議において、「八 (略)なお、駆除目的に捕獲された飼い主のいない猫の引取りは動物愛護の観点から原則として認められない」と盛り込まれてもいます。
ところが、長崎市では、「増えすぎた猫を減らす方法はないかと考えた末、所有者からの引取りという形をとった」と、猫を殺処分するために、動物愛護法を悪用し駆除を実施しました。一頭でも殺処分数を減らすよう最大限の努力をすべき動物行政担当者として、あるまじき行為です。

解決には、「遺棄の防止」「不妊去勢手術の徹底」しかない

猫による被害を防止するには、駆除を目的とした捕獲では何ら解決することはできません。猫が増える原因は、「猫を捨てる(遺棄する)」「不妊手術を施していない飼い猫が自宅以外で子猫を産んだ(繁殖制限を怠る)」などに尽きるからです。猫の遺棄を取り締まり、不妊去勢手術の実施を徹底させれば、不幸な猫はいなくなり、それによって、市民からの苦情もおのずとなくなっていきます。
地域の野良猫たちに不妊去勢手術や定期的なエサやりを行うことで、野良猫を減らし、ゴミ荒らしなどを防いでいく、といった「地域猫活動」が全国的な広がりをみせているように、「野良猫の増加」「猫のフン」などの問題は、動物愛護を基盤にした、地道な息の長い地域ぐるみの取り組みによってしか、根本的な解決の道はありません。
これら「地域猫活動」については、すでに行政と連携した本格的な活動を行う市民グループも増えていますが、元をたどれば、一人、二人の市民による取り組みが発展したものです。本来なら行政は、こういった市民を励まし、地域猫活動へと段階的に発展させていくべきなのです。
ところが、長崎市では、最初から「地域の合意を得た地域猫にしか補助金を出さない」という高いハードルを設けました。行政は地域猫に反対する住民を説得したうえで、活動を積極的に支援すべき立場なのです。しかし、長崎市は説得するどころか、せっかく地域猫活動をしたいと市民が名乗りあげているにもかかわらず、「反対意見がなくならないから」と地域猫活動を断念しています。これでは市民の地域猫活動の芽をつんでしまっているのも同然で、長崎市は猫問題を解決する意思が皆無と非難されても致し方ありません。
不妊去勢手術を市民や動物愛護団体に任せっきりするとは言語道断です。行政が日々努力し、獣医師会の協力を得て手術を実施していくなど、率先して実行しなければ、いつまでたっても猫の問題は解決しません。

JAVA、長崎市に再発防止と根本的な対策を要請

JAVAは長崎市長に対して、厳しく抗議をしました。また上記の問題指摘をしたうえで、次のことを強く要請しました。

  1. 猫の駆除や愛護目的以外の猫捕獲の再発防止の徹底
  2. 捕獲された猫の引取りの即時廃止
  3. 猫の増加問題の解決のため、市が不妊去勢手術の実施を徹底するシステムの構築
  4. 3の実現のため、不妊去勢手術に協力してくれる市民に対する手術費用の補助制度の設置

長崎市は再発防止を回答
徹底した不妊去勢対策を求めよう!

JAVAの要請に対し、長崎市からは、職員に動物愛護法の主旨を十分に理解させ、猫の駆除の再発防止をする旨の回答がありました。また今年度、不妊去勢手術費用の助成制度を開始するとしています。
長崎市がこの助成制度をはじめ、愛護にかなった対策を迅速に実行し、それに全力を注ぐよう、皆さんからも要望してください。

長崎市動物管理センター
〒852-8104 長崎市茂里町2番2号
TEL:095-844-2961
FAX:095-846-1197
Eメール:doukan@city.nagasaki.lg.jp

動物の死体の払い下げを廃止させよう!

殺処分ゼロを阻害する死体の払い下げを廃止させよう!

自治体の動物管理センターなどの施設に収容された犬猫などの動物が、研究機関や大学などに実験用として譲渡される、「実験用払い下げ」。この長きにわたって行われてきた悪習は、1992年にJAVAが東京都に廃止させたのをきっかけに、平成17年度末をもって、自治体による生きた犬猫の払い下げが全廃となりました 。

しかし、私たちが自治体に求めているのは、単に生きた動物の払い下げに留まらず、放棄される動物、殺処分される動物をなくすことです。今も多くの犬猫たちが殺処分されており、私たちは一刻も早く「殺処分ゼロ」を実現させなければなりません。その「殺処分ゼロ」の妨げになっているのが、殺処分された犬猫の「死体の払い下げ」です。そのため、JAVAは生体の払い下げとともに、死体の払い下げについても廃止実現のために取り組んできました。

「死体なら、殺すわけではないので問題ないのでは?」「もう死んでいて痛みや苦しみを感じないのだから、実験などに利用しても良いのではないか?」「生きた動物が使われるのを減らすことができるのではないか?」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
では、なぜJAVAが「死体の払い下げ」にも反対するのか。ここでは、その理由とこの「死体の払い下げ」の廃止に向けた最近の活動をご報告します。

「殺処分された動物の死体の払い下げ」にJAVAが反対する理由

たしかに、「死体の利用」であれば、その動物に痛み、苦しみ、恐怖を味わわせるといった問題はありません。また、たとえば生きた動物の実験の代わりとなり得るケースもあります。しかし、この動物たちは無責任な飼い主によって放棄され人間の都合で殺処分されたことを私たちは忘れてはなりませんし、まず、そのことを考えるべきです。
殺処分された動物の死体の利用には、次のような問題点があるのです。

■殺処分を減らし、なくしていく動物行政への障害となる
日本では、年間約19万頭(環境省 平成23年度データ)もの犬や猫が、自治体の施設で殺処分されています。しかし、本来、殺処分はあってはならないものです。
自治体には、殺処分を減らし、なくしていくために、飼い犬猫を持ち込んできた飼い主に、新しい飼い主を探すよう促したり、不妊去勢手術の実施を啓発したりする責務があります。また、引き取ったとしても、新しい飼い主を探し、生きる機会を与えるようにしなければなりません。自治体によっては、努力しているところもありますが、実際は、持ち込んできた飼い主に何ら指導もせずに、さっさと引き取っていたり、収容した動物を譲渡していなかったりということも多々あり、殺処分中心の動物行政であることは否めません。このような状況において、殺処分した動物の死体が実験利用や経済利用されるシステムが許されてしまっていては、自治体の殺処分をなくそうという意欲がますます減退し、持ち込んできた飼い主への手間のかかる啓発や譲渡事業に対し、今以上に力を注がなくなってしまいます。そうなれば、今後永遠に、無責任な飼い主からの引取りと殺処分はなくならないでしょう。自治体の収容施設は、殺処分を繰り返し、その死体を供給するために作られた施設ではありません。自治体は本来の動物愛護業務に全力を注ぐべきなのです。

■ 死体の払い下げを認めることは、無責任な飼い主を認めること
たとえば、医学研究や教育のために動物の死体の払い下げが必要というならば、その払い下げ動物を提供している、動物の飼育を途中放棄する無責任な飼い主も同じく必要ということになります。また、自治体の死体の払い下げを支持するということは、飼い主に見捨てられ、殺処分される動物が永久に存在することを求めているのと同じことです。それはまた、放棄した無責任な飼い主が、「人の役にたった」などと考え、放棄したことへの罪悪感を薄めることにもなります。これでは、繰り返し自治体に持ち込むような常習者をなくすことができないばかりか、国民の動物愛護意識を低下させてしまいます。行政や動物保護団体が引取りや殺処分を減少させようと懸命に取り組んでいるなか、無責任な飼い主の存在を維持させるような払い下げは断じて許されません。

■「死体の払い下げ」と「献体システム」の違い
「死体」という点は同じでも、EMP(Educational Memorial Program教育メモリアルプログラム)のケースであれば、これまで述べたような問題は発生しないので、検討の余地はあるでしょう。EMPとは、「その動物が治療を施すことができず、そのまま生かしておくことの方が苦しむことになる重大な傷病を患い、獣医学的な判断と、心からその動物を思う飼い主による判断によって、苦痛のない方法で死に至った」、つまり、安楽死となった動物の遺体を、飼い主の承諾のもと、獣医学実習に利用する、いわゆる献体です。これは、人間の献体と同じシステムであると言えます。ただ一つ違うのは、その動物の意思は確認できないので、飼い主がその代理をしている点です。
EMPは、アメリカの7つの大学で実施されていますが、この場合、かかりつけの獣医師から今までのカルテを入手することが可能で、病歴などの情報が実習に大いに役立ちます。さらに、献体の場合、その動物の名前などもわかっていますので、飼い主に大切にされてきた動物、家族の一員だったという認識を学生が持つことで、遺体を丁重に扱います。
それに対し、殺処分された動物はその由来が不明で、どんな環境で暮らしてきたか、どのような病気を持っていたかなどが全くわからないのです。そして、「処分された犬猫」であれば、ミスしても「自治体にたくさんあるからまたもらえばいい」と命を軽んじたり、「不要とされた犬猫の死体を活用してやっている」といった死体をモノのように扱う感覚に陥ります。死体の払い下げは、将来は獣医師や医師という命に関わる職業に就くであろう学生たちの生命軽視にもつながる恐れがあります。

■「死体の有効利用」があっては、殺処分はなくならない
そもそも、研究機関は自治体の動物行政に関わるべきではないのです。今までの生きた犬猫の払い下げのケースでは、「金銭の授受」という不透明なお金の出入りが実際にありました。死体の払い下げも、そういった問題に発展しかねません。
自治体に対しては、研究機関との癒着関係を断ち切り、動物愛護行政を貫き、専念することを私たちは訴えていかなければならず、それにはまず、私たちが「殺処分を必ずなくす」「殺処分ゼロは実現できる」という強い信念を持つことが重要です。

状況は全く異なりますが、たとえば、密猟されたゾウの象牙について考えてみてください。アフリカの国でゾウを殺し、象牙を獲っていた密猟者が摘発され、その象牙が山積みにされ、焼却される光景をご覧になったことはないでしょうか?高価な象牙を売却すれば国が潤うのは明らかであるにもかかわらず、あえて、それらを焼却処分するのはどうしてでしょうか?「もう殺されてしまったわけだから」「もったいないから」と考え、密猟で手に入れた象牙で国が利益を得てしまえば、誰も密猟をなくそうと努力しなくなってしまい、結果、密猟は永久になくならないのです。殺処分と密猟は、違うものではありますが、「なくすべきもの」という共通点があります。「密猟された象牙を売却し、利用してしまえばよい」という考え方は、「死体を払い下げて利用しよう」という考え方と同じなのです。

動物の死体の取扱いについては、昨年の動物の愛護及び管理に関する法律(以下、動物愛護法)の改正の際、国会でも議論され、衆参両議院の環境委員会決議において、「五 動物の死体については、我が国の伝統的な動物観や近年における動物愛護の精神の浸透を踏まえて取り扱うよう努めること。(以下省略)」と盛り込まれました。
昨今、動物霊園にお墓をつくる人、遺骨を自宅で大切に持ち続けている人が増え、さらには飼い主と動物が一緒に入れるお墓ができているなど、時代と人々の動物愛護意識の変化を考えても、動物の死体を丁重かつ畏敬の念をもって扱うべきであるのは言うまでもありません。
実際、殺処分は徐々にではあっても、減ってきています。そして、改正動物愛護法には、「引取りを行った犬又は猫について、殺処分がなくなることを目指して、所有者への返還もしくは、飼養を希望する者への譲渡に努める」旨が盛り込まれました。
一日も早く殺処分をゼロにするにはどうすべきかと考えた場合、殺処分された死体の払い下げを「死体なのだから良いだろう」と考えるのではなく、殺処分されたその動物は、どうやって、そうなったのか、その背景や経緯を深刻にとらえ、放棄した飼い主とその行為に批判の目を向け、否定しなければなりません。それと同時に、無責任な飼い主の行為によって生まれた、殺処分された動物の死体の有効利用にもNOと言う強い姿勢を持たなければなりません。無責任な飼い主の行為が元で生まれた死体を有効利用することは、その行為を容認することにもなるのです。
このような理由から、JAVAは殺処分された動物の死体の払い下げや有効利用に断固反対し、その廃止を目指しています。

払い下げ実施は3自治体
2自治体は廃止を決定、残る奈良県に廃止させよう!

「払い下げ」の根拠とは
「収容された生きた動物の払い下げ」、そして、「殺処分された動物の死体の払い下げ」。これらを自治体が実施する根拠となっているのが、動物愛護法にもとづく「犬及びねこの引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置」(以下、引取りの措置。見直しにより、2013年9月に「犬及び猫の引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置」に改正)です。この措置に、これら払い下げが、収容した動物や殺処分した動物の死体の処分方法の一つとして認める記述があるのです。

生体の払い下げは、実際は廃止になっているもかかわらず、この記述は残っていました。昨年の動物愛護法の改正にともなって、引取りの措置の見直しも行われ、この「実験用払い下げ」の一文が削除されるという、JAVAの長年の働きかけが実りました。
一方、「死体の払い下げ」については、次のように引取りの措置に規定されています。

第5 死体の処理
「動物の死体は、専用の処理施設を設けている場合には当該施設において、専用の処理施設が設けられていない場合には廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)の定めるところにより、処理すること。ただし、化製その他の経済的利用に供しようとする者へ払い下げる場合は、この限りでない。

JAVAは、この下線部分を削除することで、死体の二次的利用、有効活用を廃止させるよう、環境省に強く求めてきました。

JAVAの調査で、死体の払い下げ実施は3自治体と判明
鳥取県と横浜市はJAVAの働きかけで廃止を決定!
環境省における、この引取りの措置の見直しの審議を行う、昨年5月17日の中央環境審議会動物愛護部会のなかで、委員から、「死体の払い下げについて削除しないのは、まだ払い下げがあるからか?」との質問があり、田邉動物愛護室長より「死体の払い下げの現状が確認できていない。調査して確認できたら、修正したい」との答弁がなされました。この答弁はつまり、引取りの措置から死体の払い下げの記述を削除するには、まず、死体の払い下げの実態の把握が先決ということです。
そこでJAVAは、この部会直後、5月~6月にかけて、犬猫の引取り業務を行っている全国の都道府県・指定都市・中核市全109自治体に対して、死体の払い下げの有無の緊急調査を行いました。その結果、下図のとおり払い下げを行っているのは全国109自治体中、横浜市、鳥取県、奈良県の3自治体のみと判明しました。その後、鳥取県と横浜市はJAVAの働きかけにより、払い下げを廃止し、残るは奈良県のみとなりました。

死体の払い下げを実施していると回答した自治体とその内容

自治体名 死体の利用目的 金額 廃止予定  廃止しない理由
横浜市 教育・試験研究 無料 依頼に応じて対応
鳥取県 教育・試験研究 無料 社会的状況を考慮し必要に応じて検討
奈良県 三味線 無料 伝統的な技術・技能であって、文化財保存のために欠くことのできないものとして本県が選定した三味線皮製作技術の保存に必要であるから。

環境省は、払い下げ実施自治体がある以上、措置は変えない消極的姿勢

注目すべきは、全国109自治体のうち、現在も死体の払い下げを行っているのが、奈良県のみという状況で、これはつまり、死体の払い下げは全国的に廃止されたも同然との現状を示すものです。すでに社会は生体の払い下げと同様に「死体の払い下げ」をも拒絶し、これに自治体も応じているということです。もはや「死体の払い下げ」を容認する規定を残す根拠や意義はないのです。
先に述べたとおり、「死体の払い下げ」にはいくつもの問題点があります。たった1自治体のために、この「死体の払い下げ」という悪習を認める記述を残すべきではありません。
JAVAは、環境省の動物愛護室長と室長補佐に面会し、直接、この調査結果を示したうえで、死体の払い下げの根拠となっている「ただし、化製その他の経済的利用に供しようとする者へ払い下げる場合は、この限りでない」という一文を削除することを求めました。またその旨のパブリックコメントも提出しました。
それに対して環境省は、「奈良県が払い下げをしていることは知っていたが、鳥取県と横浜市のことはJAVAの調査で初めて知った」とのことで、やはり実態すら把握していなかったのです。さらに、「払い下げている自治体が皆無であるなら別だが、動物愛護法における死体の扱いの定義もできていないのが現状である」として、死体の扱いについて示した条文の改正は時期尚早、今回は見送るという姿勢でした。
「すべての自治体で死体の払い下げが廃止されたなら、規定は削除する」というのは、それは単なる文言の直しであって、「改正」ではありません。動物愛護部会での審議やパブリックコメントなどを受けて、より良い「措置」にしようとするならば、たとえ払い下げを実施している自治体があろうと、良くないことはやめさせる「改正」をしなければなりません。しかし、結局、環境省は消極的な結論を下し、死体の払い下げに関する記述はそのまま残ってしまいました。

唯一、払い下げを続けている奈良県へ
皆さんから「廃止を!」の声を届けてください
環境省の姿勢から、死体の払い下げを日本からなくすためには、まず払い下げを実施している自治体をなくし、そして、根拠となっている引取りの措置の記述を削除する、という、生体の払い下げと同じ段取りで進めていかなくては難しいことがわかります。

残すは奈良県のみ、です。
奈良県は、「伝統技術の保存のため」として「奈良県選定保存技術者」である民間の業者に三味線用に払い下げを行っています。「奈良県選定保存技術者」はたった1人であり、つまり、その1人の技術者を優遇し、猫の死体を譲り渡しているのです。
行政の業務は本来、法律に基づく公正なものでなければなりませんが、払い下げに関する業務費用はすべて県民の税金で賄われており、1人の県民への不当な税金運用であるといえます。
それに加えて、県民から引き取った犬猫、捕獲した犬などは県有財産であり、それと同様に死体も県有財産であることから、それを特定の人物に譲り渡すということは、一部県民に対する不当な優遇でもあるのです。
長年、実施していた生体の払い下げに関連して、全国自治体の動物行政と民間の業者との間で様々な問題が発生しました。それは悪質なものでは金銭授受といった不正であったのです。動物行政の使命は払い下げる動物をなくすことです。払い下げ先の業者と密接な関係を続けるために払い下げ動物を確保することではありません。

JAVAは奈良県に対し、死体の払い下げをやめるよう求めましたが、「県では、平成7年に奈良県文化財保護条例に基づき、県選定保存技術(県内に存する伝統的な技術又は技能で文化財保存のために欠くことのできないもののうち県として保存の措置を講ずる必要があるもの)として、三味線皮製作技術者を認定しています。その文化財保存の重要性に鑑み、平成20年から猫の死体の払い下げに関して制度化しているものです。」と、「伝統」「文化」を理由にして廃止する気がまったくありません。
三味線には昔から犬や猫の皮が使用されていますが、国民の動物愛護意識が年々向上していることを考えても、飼い主に見捨てられ、殺処分された猫を三味線の皮に転用する事は時代に逆行しており、国民の理解を得ることはできません。

<奈良県>
県知事:荒井正吾
〒630-8501 奈良市登大路町30
TEL:0742-27-8327(県民相談広聴係)
FAX:0742-22-8653(県民相談広聴係)
Eメール:奈良県ホームページ・県政の窓(送信フォーム)

(JAVA NEWS No.91より)

飼い主が捜していた猫を行政が殺処分

札幌市、飼い主が捜していた猫を殺処分

-市は、所有者の確認方法などの改善策を打ち出す-

動物管理センターのずさんな対応のせいで、「飼い猫が行方不明になった」と届け出たのに、殺処分されてしまった・・・こんな悲惨な事件が、2013年5月、札幌で起きました。

JAVAは札幌市に対して、再発防止と、収容された動物にできるかぎり生かす機会を与えるよう、システム改善を働きかけました。

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事件の経緯

「首輪をしていたのに・・・飼い猫を誤って殺処分」「飼い猫を誤って殺処分 札幌市、首輪に気付かず」「<動物管理センター>飼い猫を誤って殺処分 札幌市」と報道各社の記事でご存知の方も多いでしょう。
JAVAは、札幌市に対して公開質問状を提出し、今回の経緯を確認するとともに、札幌市の引取りや所有者有無のチェックシステム等についての質問を行いました。
それに対する札幌市からの回答や、報道内容、札幌市動物管理センターから出された報道機関各社あての文書「飼い主のいる猫の致死処分事案について」をまとめると、経緯は次のとおりです。

  •  5月31日、札幌南署から、その猫を「迷い猫」として、札幌市動物管理センター福移支所が引き取った。
  •  警察からの書類(引き取り願い書)には首輪がついている旨が記載されていたが、センター側では、書類(預かりリスト)を作成しなかった。
  •  預かりリストを作成しなかった理由は、引取り依頼のあった猫を警察から事前に聞いたサイズから子猫と判断し、子猫については野外にいる猫の出産がほとんどであり、飼い主の引取りを前提としていないため。
  •  センターの獣医師が伝染病有無など状態を確認しようとしたが、籠から出てこなかった。
  •  「唸る」「前足を出す」といった威嚇行動があったため、その獣医師がケージの扉を少し開け、猫を正面から見ただけで「攻撃性があり、保護困難」と判断し、同日、炭酸ガスにて殺処分した(「札幌市動物管理センター収容動物等取扱要綱」では、成猫は原則4日(閉庁日除く)収容することになっているが、攻撃性があり、保護困難と判断した場合、即日殺処分できる)。
  •  首輪が毛に隠れていて獣医師は気づかなかったが、殺処分直後、首輪に気づいた。
  •  その猫に対してはマイクロチップの読み取り作業も実施しなかった。気の荒い猫の場合、網の袋に移して読み取り作業を行うが、その猫はかなりの凶暴性を示し、体格も大きい猫で、獣医師1人では、袋への移し替えができないと判断してしまったため。
  •  殺処分の約1時間後、飼い主から「飼っている猫が迷子になった」と連絡があったが、預かりリストを作成していなかったため、該当なしと回答した。
  •  首輪の付いた猫を殺処分したと報告を受けた指導係長が、届け出のあった猫と特徴が同じであることに気づき、飼い主が判明。

猫を見る前に子猫と断定して、必要な書類を作成しなかったり、 恐怖で威嚇する猫を“大きな凶暴猫だから”と殺処分を即決してしまうなど、いい加減に扱っていて、その猫を助けよう、生かそうという姿勢がまったくないのです。

飼い主への返還と譲渡に全力をあげるのは義務

今回、猫が殺処分されてしまった大きな原因の一つが、獣医師による確認が、ケージの扉を少し開け、正面からのぞいて見ただけであり、それにより首輪を見落としたことにあったといえます。このようなずさんなチェックで終わらせるとは、職務怠慢の極みです。札幌市は「猫がかなりの凶暴性を見せたから」と、十分な確認をしなかった理由を述べていますが、知らない場所に連れてこられたなら、動物がパニックになり、身を守るために攻撃性を示すのは当たり前のことです。

「攻撃性があるから」という理由で、いい加減な確認作業だけで済まされ、ましてや即日殺処分を決めるとは、極めて安易な判断であると断じざるを得ません。
いかなる性格の犬猫であろうと、殺すことを優先するのではなく、あらゆる方法を用いて生かすよう、全力をあげるべきで、それが動物行政の務めです。
攻撃性のある犬猫には、気持ちが落ち着くよう安心できる環境に置いて、十分な期間を設けて、飼い主への返還や飼育希望者へ譲渡するよう最大限に努力しなければなりません。

「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)」にもとづく「犬及び猫の引取り並びに負傷動物等の収容に関する措置」において、飼い主への返還に努めること、また飼い主が判明しない犬猫については、できるだけ生存の機会を与えるように努めることが規定されています。そして、2013年9月1日から施行されている改正動物愛護法には、これらは法律本文にも盛り込まれています。札幌市の対応はつまり、動物愛護法に反していると言っても過言ではないのです。

札幌市の再発防止・改善策

殺された命は戻りはしませんが、動物たちが二度と犠牲にならないように、JAVAは札幌市に対して、再発防止の徹底を求め、また攻撃性を見せている犬猫についても、できる限り生かすようなシステムに改善するよう強く求めました。そして、札幌市からは、今後の再発防止・改善策として、以下の回答がありました。 

 

【「預かりリスト」の全件作成】
 警察署からの引き取り依頼の際に、子猫・成猫の例外なく「預かりリスト」を作成するよう改めた。 

【引き取った飼い主不明猫の確認体制の改善】
引き取った飼い主不明猫は動物管理センター(八軒:動物管理センターには八軒の他に福移支所があり、福移支所は収容・処分・火葬業務を担当)に収容し、2名以上の獣医師を含む複数の職員でリストの照合と併せて、首輪・マイクロチップの有無、感染症の有無、性別等、特徴の確認を行い、個体カルテ(病状の有無)へ記録する体制とした。 

【動物の収容環境の改善】

  1. 収容した猫は成猫子猫を問わず動物管理センター(八軒)に収容し、環境に慣らす為、一晩以上の保管を原則とする。
  2. 攻撃的な行動を示す個体であっても、給餌時に馴致を試みるなど継続して観察を行う。
  3. 特に攻撃的な行動を示す個体は、獣医師及び作業管理者以外は謝絶とし、作業時以外は消灯する等、動物が安心できる環境を作る。 

【慎重な致死処分判断の実施】
引き取った飼い主不明の猫については、収容時に攻撃的な行動が見られる個体でも、十分な経過観察を行ったうえで、処分の必要性について判断するよう改めた。また、処遇の決定を行うにあたり、複数の獣医師で個体を確認する体制とした。 

【致死処分の意思決定の改善】
収容した動物の致死処分にあたり、処分伺いの様式を見直し、担当獣医師のみの判断ではなく、事前にセンター所長までの決裁を経た後に実施するよう改めた。

これに伴い、動物管理センターの業務マニュアルである「動物管理センター収容動物等取扱要綱」、「動物管理センター収容動物管理要領」、「動物管理センター収容動物譲渡要領」及び「動物管理センター収容施設等管理要領」を改正、施行。 

札幌市については、まずはこれらの改善策がきちんと実施されるか、今後も注視していかなくてはなりません。そして、不十分な点については、さらなる改善を働きかけていくことも必要でしょう。

名古屋市でも同様の事件があった

2006年には、名古屋市でも同様の事件がありました。猫の名前は、ふうちゃん。行方不明になってしまったため、飼い主が名古屋市動物愛護センターに失踪届けを出しました。その2ヵ月後、保護した市民がセンターに連れていき、センターで収容されたにもかかわらず、殺処分されていたのです。
飼い主から相談をされたJAVAが調査した結果、センターが失踪届けをたった過去1月分しか検索しなかったことが最大の原因であることが判明しました。飼い主はその前月に届け出ていたため、検索から漏れたのです。JAVAでは名古屋市に対して、失踪動物保護管理システムの見直しを働きかけました。

地元自治体の動物行政に目を光らそう!

今回の札幌市の事件も、2006年に起きた名古屋市の事件も、どちらも飼い猫が殺処分になったことで自治体のシステムの問題が明らかになりましたが、問題のある自治体は他にも存在します。これ以上犠牲を出したくありません。今後、JAVAでは他の自治体に対しても徹底的に追及していくつもりですが、日ごろから、皆さんも地元の自治体の動物行政に目を光らせ、引取りや収容のシステムや、収容した動物の扱い(何日収容して、どういった基準で譲渡にまわしているか、など)を問い合わせたり、問題があったら改善を求めるなどして、殺処分ゼロ実現を目指していきましょう! 

(JAVA NEWS No.91より)

3月22日&28日 動物愛護部会 傍聴報告

9月1日の改正動物愛護法施行までに、関係する基準や指針といった政省令の見直しが、動物愛護部会においてなされています。部会は公開で行われるため、ほぼ毎回、JAVAでは傍聴し、環境省への要望などに活かしています。

3月は22日と28日に開催されました。
この2回の議題は「基本指針」の見直しに関わる関係者からのヒアリングで、地方自治体、ペット業界、愛護団体、動物実験関係者、獣医師会などから現状説明があり、それについて部会委員との質疑応答がなされました。

JAVAも取り組んでいますが、全国に知れ渡った「みどり町」での駆除目的での猫捕獲。「みどり町」で捕獲された猫たちを引取り・殺処分していた問題の三重県からも今回、ヒアリングが行われました。

当日の配布資料や議事録は、環境省の以下のページに後日、掲載されます。

環境省サイト 中央環境審議会動物愛護部会  

 

1日につき2時間半、5時間に及ぶヒアリングなので、詳細は議事録をご覧いただくとしまして、興味深かったのが、次の趣旨の発言でした。

  • 警察との連携については司法との認識の差ある。犬猫が置き去りにされていても元気だと警察が遺棄と判断しないこともある。国レベルでの認識のすり合わせが必要。(全国動物管理関係事業所協議会 会長 新井英人氏)
  • マイクロチップについては、登録情報の更新は不可欠。情報が古くて飼い主にたどり着けないことも多い。迷子や遺棄防止に十分役立っていない。(同上)
  • 実験動物、産業動物については農水省、文科省、厚労省がやるべき。(同上)
  • なぜ三重県が呼ばれたのか、と思った。こういう場に呼ばれたのは初めて。全国の自治体代表ではなく三重県の話をさせてほしい。(三重県健康福祉部食品安全課 課長 西中隆道氏)
  • 引取りについては一頭でも減らしたいと思っている。犬の処分数は800頭を目指していたが500頭になりそう。(同上)
  • (委員からの「地域猫活動の三重のケースを教えて」という質問に対して)三重県では進んでいない。県としてはやっていない。住民の理解を得ているところもない。個人的な活動はわからない。(同上)
  • (三重県の回答に対して)長野県では予算をつけ、100か所で100頭管理して効果が出ている。(部会委員:長野県動物愛護センター 所長 齊藤富士雄氏)
  • ペット協会は移動販売は廃止すべきと考えている。(全国ペット協会 専務理事 脇田亮治氏)
  • マイクロチップについては、チップは入っていても登録されていないケースがあり、数万件に及ぶと考えている。チップの意味がなくなってしまう。(同上)
  •  今の自主管理を基本に適正化を図っていく。実験動物の適正な取扱いにかかる基本指針の見直しは不要と考える。(実験動物中央研究所 理事 鍵山直子氏) 

 

マイクロチップについては、JAVAは「遺棄するような飼い主はそもそもチップをいれないので遺棄防止の効果は疑わしい」「チップのない野良猫などが、“飼い主がいない”として、今より駆除や殺処分されかねない」などの懸念があるため、マイクロチップの義務付けに反対しています。今回、チップは入っていても情報が登録されていないケースが数万件に及ぶという別の問題指摘もなされました。

また、三重県はいまだに、捕獲された猫を引取り殺処分しています。環境省はそんな三重県から猫の実態を聞き取るために三重県を異例に招集したと思われます。それに対して、三重県は「なぜ呼ばれたのか、わからない」といったうそぶいた発言をし、委員から質問されるまで猫について処分数や譲渡について一切発言しないなど、猫に関することは終始一貫して避けているように感じました。
こういった三重県の態度から、三重県は駆除目的で捕獲された猫の引取り・殺処分をこれからも止めるつもりはなく、反省と改善の意思すらないことがわかりました。
三重県に関しては、今後さらに厳しい対応が必要になると考えています。

そして、実験動物中央研究所の鍵山直子理事の「実験動物の適正な取扱いにかかる基本指針の見直しは不要」という意見は、つまり現状で問題はないから、改善も必要ないということであり、動物実験者側の低い認識に改めて呆れさせられました。

次回の部会は4月17日(水)です。

【2012衆議院議員選挙】「動物愛護」に関するアンケート

2012年衆議院議員選挙
政党への「動物愛護」に関するアンケート調査結果

 

動物を守る活動を進めるためには、動物愛護に対する高い関心を持ち、協力してくれる国会議員が必要です。 
JAVAでは、今年12月の衆議院議員選挙に先立ち、立候補者を擁立した主要政党に対し「動物愛護に関するアンケート調査」を実施しました。

アンケート調査の概要
2012年12月の衆議院議員選挙に立候補者を擁立した主要12政党へアンケートをFAXにて送付し、そのうち7党から回答を得た(12月7日時点)。
「回答まち」の党については、回答が届き次第、公表する。

回答選択肢については、(a)から(d)にいくに従って、動物問題への関心が深く、取り組む気持ちも強い、と判断できる。(d)が最も期待できる回答と評価する。

アンケートにご協力いただける政党がありましたら、お手数ですが、JAVA事務局までご連絡ください。アンケート用紙をお送りし、ご回答いただき次第、掲載いたします。

 

アンケート内容

各質問項目に対して(a)~(d)のいずれかをお選びください。

【質問1  動物愛護法の改正について】 
本年8月に3度目の改正がなされた「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護法)」について、どのようにお考えですか?

(a)これ以上、動物愛護法を改正する必要はない。
(b)今後も動物愛護法の改正に関する検討は必要である。
(c)動物愛護法の改正に取り組みたい。
(d)動物愛護法の改正をマニフェストに取り入れたい(すでに取り入れている)。

 

【質問2  自治体における犬猫の殺処分について】 
年間22万頭もの犬猫が、無責任な飼い主に放棄されるなどして、自治体の保健所、動物管理センター等で殺処分されています(ほとんどが二酸化炭素による窒息殺)。この現状を改善するためには、国民への動物の終生飼養の啓発、不妊去勢手術の普及が不可欠です。この犬猫の殺処分について、どのようにお考えですか?

(a)特に何も対策を講じる必要はない。
(b)犬猫の殺処分数を減らし、なくしていくための対策は必要である。 
(c) 犬猫の殺処分数を減らし、なくしていくために取り組みたい。 
(d)犬猫の殺処分数を減らし、なくしていくことをマニフェストに取り入れたい(すでに取り入れている)。

 

【質問3  動物実験の「代替法」の推進について】 
先進各国では、動物実験に替わる、動物を使用しない試験方法「代替法」の研究開発が盛んに進められております。それに伴い、OECD(経済協力開発機構)やICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)においても、試験ガイドラインの中に代替法を採用することで、動物実験を削減していこうという動きが活発化しています。
しかし、欧米諸国に比べ日本は、代替法の承認と採用が遅れています。今後、日本としても「代替法」の開発や普及を早急に行い、より推進していくべきとお考えですか?

(a)代替法を推進する必要性はない。
(b)代替法の研究開発を進めることは必要である。
(c) 代替法の推進と動物実験の削減の問題に、今後、取り組んでいきたい。
(d)代替法の推進と動物実験の削減の問題を、マニフェストに取り入れたい(すでに取り入れている)。

 

アンケート結果

政党名

回答1

回答2

回答3

意見

民主党

(b)

(c)

(c)

改正法に「殺処分がなくなることを目指して」譲渡等に努めることを明記しておりますので、殺処分削減に取り組みます。
自由民主党

(c)

(c)

(b)

公明党

(d)

(d)

(b)

日本共産党

(d)

(d)

(d)

社会民主党

(d)

(d)

(d)

いずれも重要な問題だと考えています。今回は急な解散のため発表済みの選挙公約への取り入れが間に合いませんでしたが、次回選挙においては公約への取り入れを検討したいと考えております。
※社民党は「マニフェスト」ではなく、「選挙公約」と呼んでいます。
みんなの党 回答まち 回答まち 回答まち  →結局回答なし
新党日本 回答まち 回答まち 回答まち  →結局回答なし
国民新党

(b)

(b)

(b)

動物愛護の見地からのアンケートに十分なお答えを用意できず、申し訳ないと思っています。
iPS細胞の利活用が始まり、今後動物実験とのかかわり方も大きく変化していくのではないかと予測しております。貴会のご発展を祈ります。
新党大地 回答まち 回答まち 回答まち  →結局回答なし
新党改革 回答なし 回答なし 回答なし
日本維新の会

(b)

(b)

(b)

日本未来の党

(b)

(b)

(b)

アンケート結果を皆さんの貴重な一票を投じる際の参考にしてください。

 

JAVAに協力くださった議員の皆さん

今年は、動物愛護法の3度目の改正がされました。この改正において、JAVAの要望を盛り込んでいただくために多くの議員の方に大変お世話になりました。また、5月に開催した「化粧品の動物実験を考える院内集会」には、多数ご出席いただきました。その節は、ありがとうございました。

迫る衆議院議員選挙には多くの候補者が立候補し、新人の立候補者も各地に多数います。
動物愛護やJAVAの活動に理解を示し、協力してくださった議員の方々には是非とも再選していただき、継続して動物問題に取り組んでいただきたいと期待します。
それとともに、新人立候補者の方々には、国民は動物問題に関心を持ち、動物愛護を積極的に推し進めてくれる議員に投票し、応援したいと考えていることを知ってもらうために、メールやFAXなど様々な方法で訴えましょう。
皆さんの投票行動のご参考にしていただくために、動物愛護法改正時にJAVAに協力してくださった動物問題に関心のある前衆議院議員の方をここで改めてご紹介します。

衆議院             あいうえお順(敬称略)

所属

議員名

民主党

網屋信介

生方幸夫

川越孝洋

近藤昭一

城島光力

高井崇志

田島一成

浜本宏

吉川政重

自由民主党

小池百合子

吉野正芳

公明党

高木美智代

日本未来の党

相原史乃

岡本英子

小林正枝

福田衣里子

日本維新の会

松野頼久

松浪ケンタ

新党日本

田中康夫

改正動物愛護法が成立!

2012年8月29日、改正「動物の愛護及び管理に関する法律」(以下、動物愛護法)が、成立しました。
1973年に制定され、今回3度目の改正では、JAVAが最も強く求めていた「犬及び猫の引取り」の条文をはじめ、これまでにない多くの改正がなされたと言えます。そして、「人と動物の共生する社会の実現」「終生飼養に努めなければならない」「殺処分がなくなることを目指して」といった私たちからすれば当然と思う文言が、法律本文に盛り込まれました。

こんな改正が実現

犬猫の夜間展示の禁止(20時~翌8時まで) 犬猫等のインターネット販売の禁止

幼齢犬猫を親などから引き離す日齢
生後45日⇒49日⇒56日と段階規制

オークション市場(せり市)と
老犬・老猫ホームの動物取扱業への追加

公園の動物展示などの規制

取扱業者の登録拒否・取消し
動物愛護法以外の動物関連法にも適用

劣悪な多頭飼育への対応強化 犬猫の引取りを拒否できる場合を規定
飼育放棄、劣悪飼育を細かく規定  殺傷、虐待、遺棄への罰則の引き上げ

今回の改正― こんなメリット、こんな問題 ―

今回、動物愛護法はどのように変わったのでしょうか?環境省から出されている「動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律概要」から、主な変更点をピックアップして、今回の改正でどんな点が良くなったのか、はたまた、どんな問題が残されているのかをご説明します。

動物取扱業者の適正化

(1)犬猫等販売業に係る特例の創設

現行動物取扱業を第一種動物取扱業とし、第一種動物取扱業者のうち、犬猫等販売業者(犬又は猫その他環境省令で定める動物の販売(販売のための繁殖を含む。)を業として行う者)について、以下の事項を義務付ける。

① 幼齢個体の安全管理、販売が困難となった犬猫等の扱いに関する犬猫等健康安全計画の策定及びその遵守(第10条第3項、第22条の2関係)

② 飼養又は保管する犬猫等の適正飼養のための獣医師等との連携の確保(第22条の3関係)

③ 販売が困難となった犬猫等の終生飼養の確保(第22条の4関係)

④ 犬猫等の繁殖業者による出生後56日を経過しない犬猫の販売のための引渡し(販売業者等に対するものを含む。)・展示の禁止(第22条の5関係)

なお、「56日」について、施行後3年間は「45日」と、その後別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替える(附則第7条関係)。

⑤ 犬・猫等の所有状況の記録・報告(第22条の6関係)

(2)動物取扱業者に係る規制強化

① 感染性の疾病の予防措置や、販売が困難になった場合の譲渡しについて努力義務として明記(第21条の2・第21条の3関係)

② 犬猫等を販売する際の現物確認・対面説明の義務付け(第21条の4関係)

(3)狂犬病予防法、種の保存法等違反を、第一種動物取扱業に係る登録拒否及び登録取消事由に追加する。(第12条第1項関係)

(4)第二種動物取扱業の創設(第24条の2~第24条の4関係)

飼養施設を設置して動物の譲渡等を業として行う者(省令で定める数以上の動物を飼養する場合に限る。以下「第二種動物取扱業者」という。)に対し、飼養施設を設置する場所ごとに、取り扱う動物の種類及び数、飼養施設の構造及び規模、管理方法等について、都道府県知事等への届出を義務付ける。

現行法での「動物取扱業」とは、「販売・保管・貸出し・訓練・展示」を営利目的で行う業者となっています。たとえば、販売はペットショップ、保管はペットホテル、貸出しは動物プロダクション、訓練はドッグトレーナー、展示は動物園、などです。

これまでは対象になっていなかった、「オークション市場(せり市)」と所有権を飼い主から移して長期的に動物の世話をすることを商売にする「老犬・老猫ホーム」も、改正動物愛護法成立より一足早く、政令の改正により動物取扱業の対象に追加され、2012年6月1日より運用されています。 

ただ、オークション市場については、大勢の人が大声を張り上げる騒がしい場に幼齢動物がさらされる恐怖やストレスの問題、せり後の長距離輸送の問題、犬猫の大量流通の根源であるなど多くの問題があります。そのため、環境省が「オークション市場の動物取扱業への追加」についてパブリックコメント募集を行った際、JAVAは、「追加ではなく禁止すべきである」との意見を提出していましたが、次回への課題が残されました。 

同じく、政令の改正により一足早く改正されたものに「犬猫の夜間展示禁止」があり、20時~翌8時までの展示が禁止されました(猫カフェについては2年間の猶予つき)。こちらも、「犬猫以外の動物も夜間展示禁止の対象にすべき」「日没以降は眠りにつかせたり、夜行性動物であっても明るい店内に置くべきではないため、18時には展示をやめ、また1日の展示時間は8時間以内にとどめるべき」というJAVAの要望とは差があります。 

さて、枠内(1)の①~③、⑤についてですが、犬猫等の販売業者(犬猫以外の動物を対象にするかどうかはまだ未確定)は、「幼齢犬猫等の健康と安全を保持する体制整備」「販売ができなくなった犬猫等の終生飼養の確保」などの計画を作る、獣医師と連携しながら業務を行う、個体ごとに帳簿をつけるなど、これまでより厳しい義務が課せられます。 

(1)の④の幼齢犬猫を親や兄弟姉妹から引き離す日齢については、今回の改正の最大の論点と言ってもよいほど、環境省でも国会でも多くの時間をかけ審議されました。JAVAを含めた多くの動物愛護団体が要望していた8週齢(56日齢)規制については、今回、次のように盛り込まれました。

第二十二条の五 犬猫等販売業者(販売の用に供する犬又は猫の繁殖を行う者に限る。)は、その繁殖を行つた犬又は猫であつて出生後五十六日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならない。

つまり、これは出生後56日(8週)経たない犬猫は、親や兄弟姉妹から引き離せないことを意味します。しかし、附則にて施行後3年間は「45日」、さらにその後、別に法律で定める日までの間は「49日」にするという経過措置がつけられてしまいました。これは、ペット業界から大きな反発があったこと、また「56日」とする科学的根拠が乏しいといった意見が、国会内でも多かったことが影響しています。 

(2)の①は、第一種動物取扱業者(=現行の動物取扱業)に、感染症の予防や廃業などによって飼養できなくなった場合の動物の譲渡などが努力規定として盛り込まれたものです。 

(2)の②は、「業者がお客と対面して現物(犬猫等)の確認と説明をしたうえで、販売しなければならない」ということで、つまり、お客が購入する動物を見ることなく動物を宅急便で受け取るようなインターネット販売、通信販売は禁止になります。 

(3)は、動物愛護法以外の動物に関係する法律、化製場法、狂犬病予防法、種の保存法、鳥獣保護法、外来生物法についての違反で有罪判決をうけ、刑の終了から2年経たない者に対しても動物取扱業の登録を拒否したり、登録の取り消しが可能になるというものです。

オランウータン等を密輸し、種の保存法違反で経営者が有罪となっても営業を続けているペットショップの例もあります。今回の改正でこのような悪質業者を排除できることが期待されます。 

(4)は、現在の動物取扱業を「第一種動物取扱業」とし、新たに「第二種動物取扱業」」が設けられます。非営利で行っている動物愛護団体のシェルターや公園の小動物園などでも劣悪飼育の問題が発生しているためです。条件に該当する動物愛護団体や公園での展示動物などが対象になる予定で、飼育する動物の種類や数、飼養施設の構造や規模、管理方法等について都道府県への届出が義務付けられます。具体的に「条件はどうするか」「どこまでを第二種動物取扱業の対象にするか」については、今後、省令で定められます。

多頭飼育の適正化

(1)騒音又は悪臭の発生等、勧告・命令の対象となる生活環境上の支障の内容を明確化する(第25条第1項関係)。

(2)多頭飼育に起因する虐待のおそれのある事態を、勧告・命令の対象に追加する(第25条第3項関係)。

(3)多頭飼育者に対する届出制度について、条例に基づき講じることができる施策として明記する(第9条関係)。

多頭劣悪飼育の問題は以前より発生しており、現行法には、多頭飼育による周辺の生活環境が損なわれている場合に勧告や措置命令を行える規定がすでにあります。今改正で新たに虐待の恐れがある場合に期限を決めた改善勧告・命令も出すことができる規定が加わりました(命令違反者には50万円以下の罰金)。

さらに、地方自治体は、条例で多頭飼育者の届出制をつくることができます。何頭を「多頭」とするかは、地域によって事情が異なるという理由から地方自治体に委ねられます。

犬及び猫の引取り(第35条関係)

(1)都道府県等が、犬又は猫の引取りをその所有者から求められた場合に、その引取りを拒否できる事由(動物取扱業者からの引取りを求められた場合等)を明記する。

(2)引き取った犬又は猫の返還及び譲渡に関する努力義務規定を設ける。

これについては、第35条 「犬及び猫の引取り」「駆除目的で捕獲された猫の引取りは認められない」付帯決議に盛り込まれる!をご覧ください。

災害対応

(1)災害時における動物の適正な飼養及び保管に関する施策を、動物愛護管理推進計画に定める事項に追加する(第6条関係)。

(2)動物愛護推進員の活動として、災害時における動物の避難、保護等に対する協力を追加する(第38条関係)。

都道府県には、環境大臣が定めた「動物の愛護及び管理に関する施策を総合的に推進するための基本的な指針」(基本指針)に即した「動物愛護管理推進計画」を定める義務があります。

環境省の基本指針には「災害時対策」の項目があり、動物の救護を適切に行えるような体制整備などについて規定されています。そのため、すでに「動物愛護管理推進計画」に盛り込んでいるところもありますが、今回、(1)が追加されたことで、全都道府県で盛り込むことになります。

これは、東日本大震災において多くの動物が犠牲になったことを受けて、災害時対策の問題が環境省での審議や国会内でも大きく扱われたためです。 

(2)については、こちらは動物愛護推進員により活躍してもらうための改正ですが、いまだ、動物愛護推進員がいない県があるのも現状です。

罰則等

(1)酷使、疾病の放置等の虐待の具体的事例を明記する(第44条関係)。

(2)愛護動物の殺傷、虐待、無登録動物取扱、無許可特定動物飼養等について罰則を強化する

(第44条~第49条関係)。 

(1)は、これまでは「愛護動物に対し、みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行った者」という曖昧な記述だったところを、「愛護動物に対し、みだりに、給餌若しくは給水をやめ、酷使し、又はその健康及び安全を保持することが困難な場所に拘束することにより衰弱させること、自己の飼養し、又は保管する愛護動物であって疾病にかかり、又は負傷したものの適切な保護を行わないこと、排泄物の堆積した施設又は他の愛護動物の死体が放置された施設であって自己の管理するものにおいて飼養し、又は保管することその他の虐待を行った者」と細かく大幅に追記されました。これにより、これまでは「違法とは言えない」と判断されてしまっていた飼育放棄、劣悪飼育に対して自治体職員や警察が指導や捜査に動きやすくなることが期待されます。

(2)の罰則は、次のように強化されました。

【愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者】

1年以下の懲役または100万円以下の罰金 ⇒ 2年以下の懲役又は200万円以下の罰金 

【愛護動物を衰弱させる等の虐待を行った者】

50万円以下の罰金 ⇒ 100万円以下の罰金  

【愛護動物を遺棄した者】

50万円以下の罰金 ⇒ 100万円以下の罰金 

その他、無許可での特定動物の飼育や無登録での動物取扱業の営業などに対する罰則なども罰金額が上げられるなど強化されました。

ただ、所有者のいる動物が虐待・殺害された場合、器物損壊罪(最長3年の懲役)が適用されますが、同じ動物虐待でありながら、所有者の有無によって罰則に差が生じるのは動物愛護法の理念に反するものであると考えます。しかも、動物愛護法が、動物を物扱いして裁く器物損壊罪より短い懲役刑というのは妥当性に欠けていると言わざるを得ず、少なくとも器物損壊罪より長い5年の懲役刑が必要であると要望してきました。次回は、さらに刑が引き上げられるようにしなければなりません。

また、たとえ飼い主が虐待で懲役刑を下されたとしても、虐待された動物を飼い主からとりあげることはできません。本当に動物を救うには、虐待されていると思われる動物の緊急保護ができる措置や、虐待者へは行政が「飼育禁止命令」も出せるような仕組みをつくることが必要です。今後実現させたい大きな課題です。

第35条 「犬及び猫の引取り」
「駆除目的で捕獲された猫の引取りは認められない」
付帯決議に盛り込まれる!

与党民主党が「現行法の法文をそのまま残し、自治体が犬猫の引取りを求められた場合に拒否できる事由(業者から引取りを求められた場合など)を但し書きとして明記する」という、第35条についての改正案骨子を発表していました。 

引取りを拒否できる具体的な例が明記されてしまったならば、明記されていないケースは「引き取らなければならない」と言っているも同然で、しかも、具体的に挙げられているのは「業者からの引取り」のみなのです。これでは、捕獲された猫など不正な引取りはこれからもなくせず、つまり、殺処分も永久に終わらせることができなくなると、JAVAは強い危機感を抱きました。

困難を極めたロビー活動

なんとか修正をしてもらおうと、とにかく根気よくロビー活動を展開。国会での審議が与野党協議の段階に入っていたことから、特に野党の議員を中心に、「引き取らない事由の明記」ではなく、「引き取ることができる」とし、原則引取りをしない規定への改正を要望して回りました。

しかし、野党から、「引き取ることができると改正したら、引き取らない自治体が出て、野良犬猫が増えてしまう」といった意見が多くありました。「引き取ることができる」=「引き取ってはならない」ではなく、引取りを拒否したら、遺棄や虐待されかねないと判断したときには引き取って里親を探すこともできるというJAVAの改正案なのですが、十分な理解を得るに至りませんでした。

残された可能性は「付帯決議」

わずかに残された国会会期や議員たちの審議スケジュールを考えると、JAVAの要望を固持していては、なんの改正もされないのは目に見えていました。三重県のように捕獲された猫を引き取り、殺処分しつづけているような自治体の悪行に歯止めを掛けるには、なんとしてでも「捕獲された猫は引き取ってはいけない」という趣旨を形に残さなければなりません。ロビー活動を続ける中で、可能性を感じたのが「付帯決議」への盛り込みでした。

付帯決議へ盛り込まれる!!

JAVAでは、その可能性にかけ、「とにかく付帯決議に、捕獲された猫が持ち込まれた場合、引取りを拒否することができる」といった一文を盛り込んでもらうことに集中して、ロビー活動を続けました。

付帯決議とは、担当する国会の委員会(動物愛護法は環境委員会)において、議決された法案などに付けられる、その委員会のその法律の運用や、次回の改正についての希望などを表明するものです。法文ではないので法的効力はありませんが、政府はこれを尊重することが求められるため、たとえば環境省令の内容などに影響を与えることができます。

そして、ついに衆議院、参議院両方の付帯決議に「駆除目的に捕獲された飼い主のいない猫の引取りは動物愛護の観点から原則として認められない」という一文が、盛り込まれたのです!

何度も超党派の議員に各地の猫捕獲問題の実態と、猫の殺処分数を減らし、殺処分ゼロを目指すには、いかに捕獲された猫の引取りをなくすことが重要で不可欠なことであるかを訴えた成果です!これをこれから捕獲された猫の殺処分をなくす活動でうまく活用していくことができるでしょう。そして、この内容を環境省の方針としてきちんと打ち出してもらうことも必要です。

悪質な所有者からの引取り拒否ができるように

所有者からの引取りについては、法文には引取りを義務付けている現行の条文はそのまま残りますが、そこに「ただし、犬猫等販売業者から引取りを求められた場合その他の終生飼養の責務の趣旨に照らして引取りを求める相当の事由がないと認められる場合には、その引取りを拒否することができる」という旨の条文が追加されました。どういった場合に引取りを拒否できるようにするかは、今後、環境省内で決められます。JAVAでは「動物取扱業者からの引取り」「何度も繰り返し持ち込む者からの引取り」「繁殖制限措置を怠り、産ませては持ち込む者からの引取り」をはじめ、臨機応変に拒否できるよう、働きかけていきます。

「引き取った犬猫の返還と新しい飼い主探し」盛り込まれる

さらに法文には、「殺処分がなくなることを目指して」としたうえで、飼い主がいると思われる犬猫は返還を、所有者がいないと思われる犬猫や所有者から引き取った犬猫は、新しい飼い主探しをするという努力規定が盛り込まれました。これもJAVAが強く求めていたことでした。

JAVAが99年の改正時から、最も強く改正を望んできた第35条「犬及び猫の引取り」の条文。ずっと手付かずであったこの第35条にやっと今回、改正の手が入りました。最終目標は日本から殺処分のシステムをなくすことです。そのために、さらなる改正に向けて取り組んでいきます。

残された課題
JAVAの要望が実現しなかった点
 

これまでになく多くの改正がなされた動物愛護法ですが、一方で残念ながら実現しなかった点もいろいろあります。主なものを挙げ、今後の課題として皆さんと共有して次回の改正につなげていきたいと思います。

 ●動物取扱業の対象動物や、愛護動物の定義を「すべての脊椎動物」と拡大し、魚類、両生類、野生動物に対する犯罪も罰則の対象にする。

● 「動物を扱う業=動物取扱業」とし、現在例外とされている畜産動物や実験動物を扱う業も登録を義務付ける。 

● 動物取扱業者に対し、下記の具体的な行為を新たに禁止する。

●販売の目的で動物を展示する(ショーウィンドウ展示の禁止)

●常設施設以外で動物を展示する(イベント会場のふれあい広場など移動展示の禁止)

●動物の種類や年齢等を考慮した適切な休憩をさせない

●犬猫に年1回以上の出産をさせる

●生後2歳以下、8歳以上の犬猫に出産をさせる

産業動物について、「5つの自由」を遵守した飼育を義務付ける。 

学校での動物飼育を原則禁止する。

 人の占有下にある脊椎動物の繁殖制限措置を義務付ける。

● 虐待の定義に「生き物を景品とすること」「動物を闘わせること」を盛り込み、禁止する。

最大の課題:実験動物に関すること 

動物実験関係者からの要請を受けた民主党内の医師、薬剤師などの医薬系議員が大挙して反対したことから、与党民主党内で実験動物についての改正はすべて見送られました。その後、与野党協議でも同様で、最終的になにも改正されませんでした。今後の最大の課題です。

動物愛護法における実験動物に関しての規定でJAVAが求めるのは下記の2点です。

実験動物を扱う業も「動物取扱業」とし、登録を義務付ける

JAVAは、動物実験の内容にまで踏み込み、動物実験そのものを許可制にすることには強く反対しています。「許可する=公的に認める、お墨付きを与える」ことで、そうなれば、ますます動物実験が守られ、聖域化され、動物実験を廃止することができなくなってしまうからです。

ただ、施設の登録のみであれば、そういった弊害はありません。動物実験施設や実験動物生産業者もペットショップや動物園などと同じく、生きた動物を扱っているのですから、動物取扱業の対象とし、登録を義務付けて、どこに、どういった動物が、どれくらい飼育されているかを行政が把握するのは当然のことです。

動物実験をなくすことを目的として、3Rの原則を義務付ける

3Rの原則は国際的な遵守事項であり、義務付けとするのは当然です。現行法では、代替法利用や実験動物数の削減については「配慮するものとする」という非常に緩い規定であり、事実上なんの強制力もないため、代替法がある実験や重複実験などが平然と行われています。

「科学上の利用の目的を達することができる範囲において」「その利用に必要な限度において」という一文があるため、3Rの原則を用いるか否かの裁量は利用者(実験者)に委ねられ、結果ザル法になっています。実効力を持たせるには、これら一文の削除が大前提です。 

法律自体は一切手つかずになってしまいましたが、付帯決議では「実験動物の取扱いに係る法制度の検討に際しては、関係者による自主管理の取組及び関係府省による実態把握の取組を踏まえつつ、国際的な規制の動向や科学的知見に関する情報の収集に努めること。また、関係府省との連携を図りつつ、3R(代替法の選択、使用数の削減、苦痛の軽減)の実効性の強化等により、実験動物の福祉の実現に努めること」と盛り込まれました。また、衆参両議院の環境委員会では、実験動物に関する事項について、今後の改正を重要視する意見・質疑が相次ぎました。議員たちの関心が高まっているのは事実です。

ただ、先にも述べたとおり実験動物に関することは、改正のされかた次第では動物実験の廃止を阻害しかねません。JAVAでは、「動物実験の廃止」という目的達成のために、慎重に検討・見極めながら、次回の改正でこの2点を実現できるよう取り組みを進めていきます。

三重県の猫駆除はなくなった!?

<三重県亀山市みどり町>
三重県内の猫駆除はなくなった!? 三重県と亀山市が市民に虚偽の回答

JAVAでは、三重県亀山市のみどり町連合自治会による猫駆除と、三重県による捕獲された猫の引取り・殺処分の問題を、地元の動物保護団体NPO法人グリーンNetと連携しながら取り組んできました。

みどり町連合自治会の猫駆除のことがネットや報道によって広められ、またJAVAも広く呼びかけ、多くの猫のことを思う市民の方たちが、三重県や亀山市に抗議をしてくださいました。

ところが、三重県と亀山市はそういった市民の抗議を真摯に受け止め、改善と再発防止を徹底するどころか、なんと次のような事実ではない内容を市民に回答しているのです(県と市の回答文全文は文末に掲載)。

  • 自治会が捕獲した猫は動物愛護団体が引取り、不妊去勢手術をして元の場所に戻すTNRを終了させた。
  • その後、自治会は捕獲をしていない。
  • その動物愛護団体とはNPO法人グリーンNet。このグリーンNetの見解でお分かりいただけるように、みどり町連合自治会はグリーンNetに協力していません。つまりは、県と市がグリーンNetに確認することもなく、事実ではない内容を市民に回答したのです。あたかも「猫の駆除はもうありません。ご安心を」かのように言っていますが、みどり町連合自治会は今後一切捕獲をしないとは確約しておらず、捕獲器を保有し続けています。

NPO法人グリーンNetの現状報告と見解

みどり町連合自治会(以下、自治会)による猫駆除問題について、問題発覚直後から当会では、解決に向け取り組んでまいりました。そして、全国から多くのご協力をいただきましたが、残念ながら、問題は解決してはおりません。
それにもかかわらず、最近、三重県と亀山市は、この問題について問い合わせてきた猫のことを思う市民に対し、「動物愛護団体と自治会でTNR活動(いわゆる地域猫活動)を行って解決した」といった旨の回答をしています。そして、「その動物愛護団体はNPO法人グリーンNet」と言っているのです。しかし、これらはまったく事実と異なることから、ここに状況をお伝えします。

【猫の捕獲・捕獲された猫の引き取り状況】

  • みどり町連合自治会は、回覧で告知した捕獲期間(2011年10月11日~11月30日)を過ぎても捕獲を続け、2011年末に自治会が仕掛けた捕獲器に首輪を付けた猫が捕獲された日を機に、捕獲は一旦休止していた。
  • 以前より「春になって猫が出てきたら捕獲をする」と発言していた自治会は、3月、「猫が出てきた。3件苦情が来ているので捕獲をする」と、捕獲再開を伝えてきた。その際に自治会と当会でTNR活動を連携して行っていくために、「猫についての苦情情報の提供」を求め、捕獲した猫は当会で手術する旨伝えたが、情報の提供も手術依頼も一切なし。「捕獲は止めた」との連絡もない。
  • 4月中旬、自治会から、「捕獲はまだやっていない」と聞く一方、市民から「捕獲は続いている」との情報も入った。
  • 昨年、全国的な騒ぎになったあと、三重県は「みどり町連合自治会」に限って捕獲した猫の引取りを拒否しているもよう。しかし、県の「捕獲された猫も引き取らねばならない」という主張は変わらず。
  • 4月、当会で県内数箇所の保健所における「捕獲された猫の引取り」実態を調査。伊勢保健所、尾鷲保健所、熊野保健所が駆除目的で捕獲した猫を引き取ると市民に説明していることが判明。

【みどり町連合自治会が当会に非協力的であることの説明】

  • 自治会は「リリースしたら糞害はなくならない」とTNR活動に消極的。手術の依頼を受け、リリースをしたのは2011年10月にみどり町で活動を始めてから約2週間での6匹だけ。
  • 当会が作成した、みどり町住民への猫の飼育及び生息状況のアンケートやTNR活動の理解を得たり、適切な猫の飼育を啓発するチラシの配布には混乱を招くとの理由で拒否。
  • 再三にわたり求めている自治会の役員会に当会が出席することも拒否。

みどり町の猫駆除問題は三重県が飼い主のいない猫対策を怠ったことが原因であるにもかかわらず、何も改善していません。さらに、当事者の当会には一切確認せず、勝手に当会の名前を出して、あたかも解決したかのように市民に嘘の回答をするなど言語道断で三重県に対する疑念は強まるばかりです。みどり町の問題は過去のこととして蓋をしようという姿勢がうかがえます。

このグリーンNetの見解でお分かりいただけるように、みどり町連合自治会はグリーンNetに協力していません。つまりは、県と市がグリーンNetに確認することもなく、事実ではない内容を市民に回答したのです。あたかも「猫の駆除はもうありません。ご安心を」かのように言っていますが、みどり町連合自治会は今後一切捕獲をしないとは確約しておらず、捕獲器を保有し続けています。

また、三重県は捕獲された猫の引取りを行い続けているのです。
それにもかかわらず、三重県と亀山市は、抗議をしてきた市民に対し、まるで解決したかのような回答をしています。これは市民を欺いたものであり、断じて許すことはできません。

【三重県と亀山市の回答文全文】

    • いずれも8月下旬から9月下旬に出された回答
    • 下線はJAVAによる

<三重県>

動物愛護に関し、ご意見をいただきありがとうございます。 昨年、県内自治会が実施した野良猫の捕獲行為に関しましては、野良猫も動物の愛護及び管理に関する法律でいう「愛護動物」であることから、猫をみだりに傷つける等の虐待行為を行わないよう自治会に対し指導するとともに、捕獲によらない問題の解決を図るよう助言を行いました。 なお、捕獲された猫は、動物愛護団体が避妊去勢手術を行ったうえで元の地域に戻すことで終了したと当該自治会から報告を受けております。 また、その後、当該自治会は猫の捕獲を行っておらず、管轄する保健所へ捕獲した猫を持ちこんだ事実も無いことを確認しています。
今後も、市町や関係団体等と連携し、適正飼養の意識の向上を図るとともに、地域における動物に起因する課題の解決に向けた支援や譲渡事業の充実に取り組んでまいりますので、ご理解をいただきますようお願いします。

三重県健康福祉部食品安全課 生活衛生グループ
電話:059-224-2359
FAX:059-224-2344


<亀山市>

      各 位

亀山市内の自治会が実施する野良猫の捕獲について

拝啓 このたびは、「市長への手紙」をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
さて、昨年ございました、市内の自治会が実施した野良猫の捕獲に関しましては、動物愛護団体との連携の結果、動物愛護団体が捕獲した猫を引取るとともに、捕獲した猫の避妊去勢手術を行い戻すいわゆるTNRを行い終了したものと把握しています。
また、その後、当該自治会は、猫の捕獲を行っておらず、本市を管轄する三重県鈴鹿保健所へ捕獲した猫を持ちこんだ事実も無いことを確認しています。 
なお、市では、これまでも、飼い犬・飼い猫への避妊・去勢手術に係る費用への助成を行っておりましたが、平成23年度には制度を拡充し、飼い主のいない猫についても対象とし、昨年度行われたみどり町でのTNRについても助成を行いました。
市としましては、引き続き避妊・去勢手術に係る費用への助成を行っていくととともに、市のホームページや広報紙を通じ、飼い主の方やこれからペットを飼う方へモラルとマナーの向上についての啓発も今後より一層努力してまいりたいと考えております。
なお、回答についてご不明な点は、健康推進室 室長 伊藤(電話0595-84-3316)までお問い合わせください。
最後に、今後とも希望と信頼の市政の実現に向けて努力してまいりますので、よろしくお願いいたします。
敬具

亀山市長  櫻 井 義 之
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亀山市健康福祉部健康推進室
電話:0595-84-3316
Fax:0595-82-8180
e-mail:kenkousuishin@city.kameyama.mie.jp
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上記回答の「動物保護団体とはどこか?」という問い合わせに対する回答

<三重県>

お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
お問い合わせの件ですが、前回の回答の中に記載させていただいた動物愛護団体の名称は「NPO法人グリーンNet」です。
当団体の代表者に確認しましたところ、連絡先についてはホームページで確認していただくよう伝えてほしいとのことでしたので、お手数ですが、インターネットの検索サイト等にてご確認いただきますようお願いします。

三重県健康福祉部食品安全課 生活衛生グループ
電話:059-224-2359
FAX:059-224-2344


<亀山市>

お問い合わせいただきました件について、回答が遅くなり申し訳ございません。 ご質問いただきました、「引取り」の記述に関しまして、捕獲自体は自治会が行ったもので、自治会から動物愛護団体に捕獲された猫が引き渡され、避妊去勢手術が行われました。そのため、自治会から団体へ捕獲された猫が移動していることを、文中では「引取る」と記述いたしました。 誤解を招く表現をしてしまい、申し訳ございませんでした。 また、今回、TNR活動を行われたのは、報道等でも何度か名前があがっておりましたのでもしかするとご存知かもしれませんが、隣市に本拠を置かれている、NPO法人グリーンNet様という団体です。 なお、連絡先につきまして、当方で把握している電話番号などが代表者個人電話番号でしたので、申し訳ございませんが、お教えすることは控えさせていただいていますが、団体ホームページに問合せフォーム等もございましたので、よろしければこちらをご覧ください。
http://greennetmie.web.fc2.com/index.html

今後ともよろしくご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

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亀山市健康福祉部健康推進室
電話:0595-84-3316
Fax:0595-82-8180
e-mail:kenkousuishin@city.kameyama.mie.jp
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留まるところを知らない猫の駆除

猫の駆除について、JAVAは数多くの問題に取り組んできたが、自治体が自ら捕獲したり、市民に捕獲器を貸し出して、捕獲した猫を引き取り殺処分するというこれまでのケースと違い、最近では市民や施設が駆除を業者に委託する例が増えている。
そのうちの2例を報告する。

【その1】
「京都の大きな料亭で長年、猫が捕獲されている」「捕獲を業者に委託しているようだ」との連絡を受けたJAVAが調査したところそれが事実であることが確認されたので、責任者に捕獲の即時中止を直談判したが埒が明かなかった。しかし、JAVAが捕獲の違法性を指摘し、捕獲を中止しなければ厳しい手段を講じるとの警告をすると、事態の深刻さを理解した料亭側は、態度を軟化、「以後一切捕獲を行わない」との回答を得た。JAVAは、今後この料亭の本社に対して、再発防止を要望し、委託業者の調査に取り組む予定である。

【その2】
2008年7月、浜松市内のマンションで猫を捕獲する計画があるとの通報があり、詳しい情報収集から、この駆除計画は業者に委託されていること、浜松市保健所はこの計画を知りながら、「近隣全世帯に捕獲の告知を行うように」と捕獲を前提とした助言を行っていることが判明した。さらに保健所は「捕獲した猫の取り扱いについて(殺処分を行う施設である)保健所に持ち込むことも選択肢の一つである」などととんでもないアドバイスをしていたこともわかり、猫の捕獲の違法性の認識の欠如があきらかになった。しかし幸いにも地元の動物保護団体が迅速に動き、話し合いの結果、捕獲は寸前で中止になった。ただ、保健所が誤った認識を持ったままだと、猫の駆除はなくならないことから、JAVAは、浜松市に猫の捕獲の違法性を指摘し、強く改善を要請した。浜松市からは「駆除や違法性の疑われる猫の引取りを防止する」との回答があった。また委託されていた業者がわかったので、JAVAは、社長に対して違法性を指摘し、「今後、猫の捕獲や殺処分は一切行わない」「社員に関係法令を周知させ、違法行為が発生しないよう指導する」との回答を得た。

猫捕獲違法性について

● 動物愛護法違反である
猫は飼い猫でも野良猫でも動物愛護法において、罰則が適応される対象の「愛護動物」と規定されている。猫を捕獲すること自体は違法とはされておらず、不妊去勢手術のためなど、愛護目的の捕獲はできるが、殺すことや虐待が目的の捕獲は愛護法違反である。今回の2例でも猫を排除、殺処分するための捕獲であるので違法性は問えるのである。

● 遺失物等横領の罪になる
猫はその習性から野良猫であるかどうかの判断は困難で、所有者のいる可能性がある。首輪はつけていても取れることもあるし、マイクロチップは外見からは装着は判断できず、リーダーをあてても読み取れないこともある。つまり、猫を捕獲する行為は、他人の猫を盗むという遺失物等横領罪、あるいは窃盗罪にあたる可能性がある。浜松市保健所の行為は窃盗を手助けしたことになり、窃盗幇助罪にもなりかねない。

● 他人の飼い猫を死傷させる行為は、器物損壊罪に該当する。
捕獲した猫が他人の飼い猫で合った場合、その猫を保健所等に持ち込んで殺したり、傷つけたならば器物損壊罪に問える。
浜松市保健所では捕獲した猫を保健所で引き取るとアドバイスしていたが、動物愛護法では、不当に捕獲した場合は引き取り対象になりえない。つまり、捕獲された猫の引き取りも愛護法違反になる可能性がある。浜松市の場合職員自らアドバイスをしており、このことから考えても、いかに多くの猫が行政の手により命を落としてきたか計り知れない。

野良猫による被害を防止するには

駆除するのではなく、数を増やさないために不妊去勢手術を施し、餌やりなどの世話をする「地域猫」の活動をさらに広げていくとともに、自治体は、地域猫の活動を啓発、支援していく必要がある。
不妊去勢手術や傷病の治療といった愛護目的で捕まえる「保護」と、駆除(殺したり、保健所等に持っていったり、排除したり、どこかに持ち去るなど)目的で捕まえる「捕獲」は明確に異なる。法律には、「捕獲は違法」といった規定はないが、駆除目的の「捕獲」は、先述のとおり違法性があるのだから、駆除目的の捕獲には、違法性を強く主張し、抗議をしていかなければならない。
現在、民間業者が猫の捕獲、殺処分を請け負っている事実が続々と判明している。地域の動物行政や業者の動きに監視の目を光らせ、一人一人の動物への関心と日々の取り組みで、猫の捕獲や動物虐待を防止していこう。

(JAVA NEWS NO.82より)

和歌山・田辺市が猫を捕獲し殺処分!

和歌山・田辺市が自ら猫を捕獲し殺処分!
JAVAに対し再発防止を回答

「田辺市が、市内の新庄総合公園に住み着く猫が30匹ほどに増え、糞尿が汚いといった苦情に対する対策として、猫を捕獲し、保健所に引き渡している」といった情報が入りました。
それを受けて、JAVAが詳しく調査したところ、「市は、新庄総合公園内で2004年9月から2005年1月24日までに、猫、約35匹を捕獲した」「捕獲した猫のうち、地元の市民団体が不妊去勢手術をした猫、市が外見で飼い猫の可能性があると判断した猫を元の場所に放し、残りの18匹を殺処分した」ことが明らかとなりました。

この公園では、餌を与えたり、保護して自宅で飼う市民がいたり、地元の市民団体が不妊去勢に乗り出すなどしていました。そのため、捕獲に対し反対の声があがっていたのですが、市は苦情の方を優先し、捕獲・殺処分を繰り返していたのです。本来なら、行政は、不妊去勢手術とルールを守ったエサやり等を行う、「地域猫活動」を推進し、市民を地域猫活動に参加するよう働きかけ、愛護にかなった方法で猫の数を減らしていくべきです。そうすることで自然と猫に関する苦情も減ってくるのです。ところが、田辺市は、捕獲・殺処分という違法であるばかりか、愛護に反した方法を選択してしまったのです。
JAVAは、田辺市に対し、猫捕獲の違法性を指摘した上で、厳しく抗議し、「二度と捕獲を行わないこと」「市民に猫捕獲を行わせないよう厳しい指導を行うこと」等を求めました。
後日、田辺市からはJAVAの指摘を全面的に認め、再発防止を約束した正式回答が届きました。また、JAVAは田辺市が本来あるべき動物愛護行政を進めていくように、いくつもの自治体の地域猫プランや助成金制度に関する資料を提供しました。

(JAVA NEWS NO.75より)

※飼い主の有無にかかわらず、すべての猫は「愛護動物」に規定されており、殺処分や虐待を目的とした捕獲は違法行為とされています。

<新潟県>犬猫の動物実験払い下げ廃止に!

2003年キャンペーン「動物行政の改善を求めて」

「実験払い下げ」廃止に! 新潟県今年4月より、新潟県がJAVAへ正式回答

 

新潟県は、飼い主が保健所などに持ち込んだ犬猫を、長年、新潟大学へ実験動物として払い下げていました。この「払い下げ」は、単なる悪習であり、自治体と研究機関との癒着以外の何ものでもありません。 県が「やめる」と言えば、いつでも払い下 げは止めることができます。しかし、新潟県は、「払い下げを止めてほしい」という 市民に対し、大学との癒着関係を重要視するあまり、「払い下げを廃止するために、 新潟大学との話し合いを成功させたいので、大学を刺激するようなことはしないでほ しい」などと発言し、廃止の決定を先送りにし、市民を失望させ続けてきました。

動物はモノではありません。捨てられた犬猫は、どうせ殺す命だから実験に有効利用 しようという考えは、本来人間を信頼し家族同様に扱われてきた動物を苦痛と恐怖に 満ちた実験に転用することであり、動物愛護に反する行為です。 そして、何よりも 人道に反しています。

今年2月、JAVAは、新潟県に対し要望書を提出するなどして、早急にこの非人道 的な「払い下げ」を廃止すること強く求めました。その結果、3月31日、正式に県 より、平成15年度から廃止する旨の回答書が届き、長年続けてきた「新潟県の払い 下げ」は、今年4月から廃止になりました。

市民や動物保護団体の要望により、「払い下げ」を行なっている自治体の数は少なく なってきていますが、未だに、動物行政を行っている自治体のうち約5分の1が、動 物実験用払い下げを続けているのです。今後もJAVAでは、廃止に向けてそれらの 自治体に働きかけていきますので、みなさんのご協力をお願いいたします。

(JAVA NEWS 71号/2003年5月発行より)

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