JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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海外ニュース

<台湾>ハトレース・クラブを摘発

2015年8月1日

米国の動物保護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々)による詳細な調査を受けて、台湾の警察は最大級のものを含む少なくとも3つのハトレース・クラブの手入れに踏み切った。警察は「Kaohsiung Zhong Zhengハトレース・クラブ」の社長らと32人のレース参加者を摘発した。また違法賭博収益金およそ57万ドルの没収を命じた。
台湾のハトレース期間には毎年100万羽以上のハトが死んでいる。1才にも満たないハトが船で海原の真っ只中まで運ばれ、そこから放たれて、時には台風のような強風の中を目的地である自分の小屋までの長い距離を飛ぶことを強いられる。

ハトレース2

続け様に放たれたハトは太陽を頼りに帰り道を探す

1レースは7週連続して行われる。ハトは頭の良い鳥だが、1レースを完走するのは全体の1%以下である。多くは疲労から溺れてしまったり、嵐の中に消えていってしまう。過酷な状況を克服したとしても、次のレースに必要な出場資格タイムを満たさなかったハトは飼い主に処分されるか捨てられてしまう。
PETAは2013年の6月から10月まで台湾南部にある最大のハトレースクラブを潜入調査し、幹部たちとレース参加者が何百万ドルもの不法な賭けを行っていること、ハトが怪我をしていても治療をしない、十分休ませない、暴風雨などの厳しい状況の中でもレースをさせていること、そして大量のハトが死んでいることを認める内容を記録した。それが摘発に繋がったのである。
ハトは20年以上も生きられるのだが、台湾でレースに使われるハトたちは1才にならないうちに命を終えてしまう。

台湾ハトレース1

ハトの羽を引っ張り、写真のハトと同一か確認をしている

PETA: Taiwan Raid: Police Bust Pigeon Racers

<米国>シャーレの中で成長した脳は、倫理的で、より正確な薬物試験をも可能にする

2015年8月1日

オハイオ州立大学の科学者たちはこの度、シャーレの中でヒトの脳を成長させることに成功した。これはヒトの皮膚細胞を遺伝子操作したものである。

ヒトの皮膚細胞は、最初に人工多能性幹細胞に再プログラムされ、さらに神経組織に分化される。この方法は今まで動物を使って行ってきた薬物試験を、倫理的に、迅速に、そしてより正確にする可能性がある。また、神経変性疾患や外傷性脳損傷や心的外傷後ストレス障害などの脳疾患の遺伝子的、環境的要因に効果的な洞察を得られる可能性もある。そして、血液供給ポンプを加えることにより、脳卒中研究や新しい治療法の評価にもふさわしいものにもなり得るだろう。

PCRM: Brain Developed in Dish Will Enable Ethical, Accurate Drug Testing

<イタリア>パスタのバリラ社がすべての動物実験を中止

世界最大級のパスタ製造会社バリラ社が、すべての動物実験を中止(イタリア)

米国の動物保護団体PETAの働きかけにより、バリラ社(Barilla)は、製品や原材料のための動物実験を中止した。
バリラ社は次のように発表した。「弊社製品または原材料は動物を使って検査はしない。動物実験を委託したり、第三者を通して、共同実施者になったり、またそれを支持することもしない。我々は動物実験に替わる方法を使用していると断言する。また、新しい代替法に注目し、その方法が推進されるよう第三者機関と継続的に協力していく。」
バリラ社は、原材料の健康への影響を評価するために、以前は非常に限られた数の動物実験を行っていた。しかし、今回、動物実験を中止することに同意し、増えつつある動物実験しない企業の仲間入りを果たした。

PeTA’s ANIMAL TIMES The Magazine That Speaks up For Animals Issue 3, 2015:Barilla Bans Animal Testing
Victory! World’s Largest Pasta Company Ends All Animal Tests

<インド>4つのサーカスがアニマルフリーに

< Victory ! >
救出された動物たち:4つのサーカスがアニマルフリーに(インド)

インドのサーカス2

無理やり芸をさせられている失明したラクダ。
体には虐待された傷跡がたくさんある/©PETA India

米国の動物保護団体PETA (動物の倫理的扱いを求める人々)とその支部PETAインドは、2012年11月から2013年7月までの9か月間にわたり16ものサーカスの調査を行った。これらのサーカスでは、動物に対して残酷な器具を頻繁に使用したり、不適切な扱い方が原因で死んだり、酷いストレスに苦しんだり、失明状態に近い動物が多くいることなどを確認した。
グランド・サーカス、ニューランボ・サーカス、ワールドチャンピオン・サーカス、グレートカマル・サーカスは、PETA、PETAインド、AWB※1(動物福祉委員会)などから告発を受け、動物は使わず人間だけのサーカスにすることを宣誓した。

  1. *1AWBIは、後述の獣医学ケアに重点を置いているインドの動物保護団体アニマル・ラハット(Animal Rahat)に所属する監査官によって構成されている。 
インドのサーカス1

グランド・サーカスから救出された馬たち/©PETA India

  • グランド・サーカスは、PETAインドとAWBIの調査後、リハビリを受けさせるために18頭の動物をAWBIに引き渡した。そして、7頭の馬と10頭の犬はPETAインドのシェルターに、メスのラクダはアニマル・ラハット所有の保護地区に移された。
  • ニューランボ・サーカスは、所有していた2頭の馬、3頭の犬をアニマル・ラハットに引き渡した。
  • ワールドチャンピオン・サーカスは、8頭の犬、1頭のヤギと1頭の馬をアニマル・ラハットに引き渡した。
  • グレートカマル・サーカスは、3頭のヤギ、2頭の馬と1頭のラクダをアニマル・ラハットに引き渡した。また、9頭の犬は里親を見つけるためにPETAインドのシェルターに移された。

どのサーカスでも、ラクダを小さな台に立たせたり、ヤギを2メートル以上の高さに張ったロープの上を歩かせたり、犬を前脚あるいは後脚だけで歩かせるなど、動物に長年、残酷な訓練による芸を強要していた。そして、いずれの動物も不衛生なところで飼育していた。
PETAインドの最高責任者であるプーバ・ジョシプラ氏は、「サーカスの経営者は、動物を命令に従わせるために、エサ、水、休息など必要なものを十分に与えないで、汚い小屋に閉じ込めておく。サーカスのような動物を使ったエンターテイメントには行かないことを勧める。」と述べている。

PeTA’s ANIMAL TIMES The Magazine That Speaks up For Animals Issue 3, 2015:
Animals Rescued:Four Indian Circuses Go Animal-Free

Victory: Animals Rescued from Grand Circus
Victory: Animals Rescued from New Rambo Circus
Victory: Animals Rescued From World Champion Circus
officialPETAIndia: Animals Rescued From the Great Kamal Circus (YouTube)

<米国>殺虫剤のための複数の動物実験が中止となる

2015年4月1日

EPA(米国環境保護庁)による殺虫剤試験計画書の最終決定版に、殺虫剤を作る過程で行われるいくつかの動物実験を中止するよう記載がされた。これは、商業用および家庭用殺虫剤に使われるオクチリノンの実験に対し、米国の動物実験に反対する医師・科学者の団体PCRM(責任ある医療のための医師委員会)が動物実験の不要を訴えた結果だ。

PCRMの規制試験に関する責任者の公衆衛生学修士クリスティ・サリバンは言う。「安全無害だと過去に実験結果が出ている物質について同じ試験を繰り返す必要などありません。実験を繰り返しても、時間やお金、そして何より動物の命を無駄にするだけなのです」

ひとつの殺虫剤が市場に出るまでに13,000匹もの動物が犠牲になる。また、動物実験で安全とされた物質が人体に無害とは限らない。

PCRMは、動物を使用しない、より精密な人体モデルの代替法の開発と使用の普及に努めている。 

Good Medicine Spring 2015 Vol. XXIV No.2 by the Physicians Committee for Responsible Medicine: Physicians Committee’s Comments Prevent Pesticide Tests

<イタリア>実験用動物繁殖施設「グリーンヒル」の犬3,000頭救出される

2015年2月1日

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初めて繁殖施設から外に出ることができた2,639頭のビーグル犬たち

 

「グリーンヒル」(多国籍企業マーシャル社のイタリア支店)は、動物実験用のビーグル犬を繁殖する施設で、イタリア、ブレシア県のモンテキアリ町にある。2012年まで、ヨーロッパ中の実験室にビーグル犬を提供していた。繁殖施設の閉鎖を求める長年のデモや抗議が続けられた後、2012年7月事態は転機を迎えた。市民や動物保護団体から、グリーンヒルにおける虐待の事実と犬の保護の訴えを受けていたブレシアの検察官が、イタリアの動物保護団体LAV(動物実験反対連盟)と環境保護団体レガムビエンテに、グリーンヒルの繁殖施設にいた3,000頭すべてのビーグル犬の保護を委ねた。この行動が裁判への一歩となり、この施設の責任者らは法廷に送られ、動物への残虐行為、そして動物を不必要に殺害した罪で告訴されることとなった。

2015年1月23日、ブレシアの裁判所は、「グリーンヒル事件」に最初の判決を下した。グリーンヒルのロンド社長(懲役1年6ヶ月)、ブラヴィ取締役(懲役1年および賠償金)、社内獣医のグラツィオシ(懲役1年6ヶ月)らは有罪となった。

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ブレシアの裁判所前で

 

検察官のアンブロジオ・カッシアーニによって法廷で示された証拠は首尾一貫しており、経費を抑えるため、また実験には適さなくなったという理由から、病気になった犬を日常的に殺すという「グリーンヒル方式」を明らかにすることに成功した。例えば、皮膚炎にかかった子犬たちには適切な治療をほどこし、栄養を与えることで問題が解決されるにもかかわらず、動物実験対象として使えなくなることから殺処分していた。また、グリーンヒルにおけるビーグル犬の死亡率は非常に高く、2008年から2012年までの死亡数は6,023頭と記録されている。そして、裁判でLAVと市民党(Civil Party)の代理人を努めた弁護士のカルラ・カンパナロは、「グリーンヒルは、利益を最優先し、動物の健康や命を守るために経費を使うことなく適切な施設もなかった。」と語った。

LAVは、次のようなコメントを出した。「この判決は、動物搾取のしくみ全体を糾弾するものです。保護されたビーグル犬は、マーシャル社にも、再開することのないグリーンヒルの繁殖施設にも戻されることはありません。救出された犬の頭数が多いことも、動物実験施設の動物に対しても動物福祉法が適応され、動物福祉が尊重されたということも、先例のないものです。今回の勝利は、多くの困難を乗り越え戦ってきた人たち全員の努力が認められた重要な判決です。LAVは、損害賠償金で、動物実験代替法の研究基金を設立します。」

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犬たちには、新たな生活への希望が与えられた

 

LAV(LEGA ANTI VIVISEZIONE)のプレスリリースLAVPressReleaseより

(翻訳:JAVA翻訳チーム)

<米国>食肉動物研究センターにおける畜産動物への残酷実験

2015年1月20日

ニューヨークタイムズ紙(2015年1月19 日付)にショッキングな記事が掲載された。税金で設立されたMARC(Meat Animal Research Center/米国食肉動物研究センター)で虐待が日常的に行われているという。何千頭もの畜産動物が、治療できるはずの病気を放置されて苦しみ、死んでいく。米国の動物保護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々)は米国農務省宛てに書状を送り、一時的にこの実験機関を閉鎖すること、納税者の資金でこのようなプログラムを行うことは論外であるという旨を伝えた。

以下は、米国の上下両院歳出委員会の農業小委員会に報告された内容である。

  • 無謀な交配実験で生まれた奇形動物は放置され、雨風にさらされたまま時間をかけて死んでいく。
  •  研修も受けていない職員が手術を担当することもあり、動物たちがケガや病気になった場合も治療は行われない。メスの羊は男性ホルモンを注射されるため、子羊の生殖機能に異常が出る。
  •  多くのメスの子牛は膣が変形している。それでもMARCは双子、三つ子を産ませるために牛にとって危険な交配方法を続けている。牛の死亡率は16.5%。
  •  若いメス牛の頭部を固定して動けなくした後、6頭のオス牛に繰り返し馬乗りにさせ、交尾させた。そのメス牛は後ろ足が折れ、体が裂け、後に死亡した。
  •  内部告発者は罰せられる。
  •  昨年2,270万ドルの予算を受け取りながら、少なくとも6,500頭の動物を飢え死にさせている。
  •  MARCにおける動物実験に対し米国農務省は監視を怠っており、実験基準も強化していなかった。
  •  MARCでの動物の死亡率の高さは農場経営者や酪農家にもショックを与えている。

そもそも農業研究目的で実験に使われる畜産動物は動物福祉法の枠から排除・区別されている。そのため、MARCの畜産動物は法的な保護もないまま、慈悲とは全く無縁の実験に利用され続けてきたのである。
これは、今までは厚い壁の向こうにある秘密のベールに包まれていた話だった。それが剥がされたからには、米国農務省は国民の声に耳を傾けなくてはならない。タイムズ紙が強く主張するように、アメリカ国民の社会的関心は食肉業界における動物の福祉、そしてついにこの施設の閉鎖にも向けられたのである。

PETA: Update: Meat Animal Research Center Ordered to Halt New Experiments

海外ニュースpeta

海外ニュース5件をアップしました

2014年12月22日

海外の動物保護団体から、様々な動物たちをとりまく情報が入ってきます。
2013年から2014年にあった5つのニュースを掲載しました。

BUAVパピー

<米国>「無作為に実験動物を仕入れるB級業者」は減少しているがまだゼロではない

2014年12月1日

学術機関の米国科学アカデミーは、2009年に、「Random Source Class B Dealer(無作為に実験動物を仕入れるB級業者)から入手した動物は、NIH(国立衛生研究所)が資金提供する研究には不要である」と断じる報告書を出した。それに伴い、NIHは、そのような業者から入手した犬や猫を使った研究に対する助成金は徐々に減額していくという方針を発表した。この方針は、犬については2014年10月に、猫については2012年に実施された。

アメリカ全土で営業しているこのようなB級業者の数は、かつては数百人いたが、現在では、ほんの一握りが残っているのみである。ごく最近では、B級業者ケネス・シュローダーが、不正に7頭の犬を入手し、適切な飼育場所も整備せず、法律に定められている農務省検査官の記録の点検や施設への立ち入りを拒否したことで「動物福祉法の意図的違反」を犯したとして告訴された。シュローダーの免許は農務省によって取り消され、もはや実験室への犬猫の販売はできなくなっている。

たしかにこのようなB級業者を拒否する数は増え続けているが、残った少数の業者を一掃することは長く困難な道のりである。例えば、2013年、行政法判事は、B級業者ジェームズ・ウーデンバーグには、農務省の告訴状に述べられたような動物福祉法やそれに伴う規定違反はなかったとしたのである。農務省は控訴したが、裁判官は2014年9月、ウーデンバーグは不法に動物を入手したが、動物福祉法違反を続けた件については、単なる停止命令で十分であるという判決を下した。

不法な事業が処罰されないまま放置されるのを許すこの判決は、このような業者に免許を与えて規制するというやり方は廃止すべきであることを明確に示している。議会は「ペットの安全と保護法案」を可決し、このような動物業者を業界から永久に追い出すようにすべきである。

「Random Source Class B Dealers: Down But Not Out」
AAVS AV magazine 2014 No.1-3より
(翻訳:JAVA翻訳チーム)

<米国>母子ザルを引き離す研究再開

2014年12月1日

NIH(米国国立衛生研究所)の資金による赤ちゃんザルを母ザルから引き離す研究を、ウィスコンシン大学の動物保護・使用委員会は承認した。この悪名高い研究は同研究所で50年ほど前にも行われていた。

今回の研究目的は、最新の脳のスキャン技術を使用して生まれてから間もない時期にサルの脳に発生する不安・憂鬱と関連して起こる変化を確認することであり、中心となっている研究員はこのデータが人間のための新しい薬物療法と精神療法の方策をもたらすと信じている。

20頭の赤ちゃんザルたちは、生まれたその日に彼らの母親から引き離される。彼らは隔離され、3~6週間1頭で過ごす。そして別の母親から引き離された赤ちゃんザルと一緒にされる。度重なる不安誘導テストが行われ、継続して脳のスキャンを行う。6ヶ月後、その赤ちゃんザルのペアは離され、新しいパートナーと一緒にさせられる。さらなるテストが行われ、ずっと脳のスキャンは続く。これとは別の2番目のグループの20頭の赤ちゃんザルたちは、自分の母親に育てられた後、最初のグループのサルと同様のテストを受ける。そして1年の実験後、その40頭のサルたちは脳を調べるために殺される。

この研究についてはかなりの論争があり、ウィスコンシン大学はこの実験を進めていくことに対する反対世論を認識している。 

AWI Quarterly Fall 2014 vol.63 No.4 by Animal Welfare Instituteより
(翻訳:JAVA翻訳チーム)

母ザルは子ザルを強く抱きしめている。ウィスコンシン大学は
脳の実験のためにこの子ザルを母ザルから無理やり引き離す
SHANKAK S.

<英国>命拾いした2羽の七面鳥-レオナとブライアン

2014年12月1日

話題づくりのために、インターネットで「生かしておく」か「調理する」かという下劣な投票に2羽の七面鳥の命が懸かっていた。この2羽の七面鳥を救ったのはオックスフォードのラジオ局JACK FMの視聴者である。ミュージシャンのブライアン・メイや歌手のレオナ・ルイスと、その他数千にのぼる心優しい人々が声をあげて「生かしておく」に投票して七面鳥の命を救った。2羽は、命の恩人の名前を取って“ブライアン”と“レオナ”と名付けられた。そして、米国の動物保護団体PETA (動物の倫理的扱いを求める人々)の手助けにより、レオナが支援しているエセックス州のホープ・アニマル サンクチュアリという素晴らしい保護施設に丁重に運ばれ、調理される心配のない平和な生活を送ることになった。

2羽の七面鳥2

2羽の七面鳥1

保護施設に無事に到着したレオナとブライアン

七面鳥は自然界では、木に登ったり、時速40キロもの速度で走ったりと、とても好奇心に溢れた探検家である。七面鳥は通常10年ぐらい生きるが、肉にされる場合は12~26か月ぐらいで処分されてしまう。

 PETA UK: Saved! Happy Christmas for Two Turkeys after Tasteless Radio Poll

<オーストラリア>ファーとアンゴラウールの使用をやめるブランドやデザイナーが続々と登場

2014年12月1日

オーストラリアのファッションブランドAje.(アジェ)は、今後一切ファーおよびアンゴラウールを使用しないことを宣言した。

米国の動物保護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々)のアジア支部が、アンゴラウール生産の世界シェア9割を占める中国のアンゴラ農場の潜入調査を行い、毛をむしられて鳴き叫ぶアンゴラウサギの映像を撮影して公開した。その映像がAje.(アジェ)の今回の決断につながった。カーリーハンター、アウレリオ・コスタレラ、アレクシー・フリーマン、ナターシャ・ガン、ジョージ・ウーなど多くのオーストラリアのファッションデザイナーもまた、アンゴラウールとファーを使用する商品をラインから外すと発表している。

 PETA’s Animal Times Issue 3, 2014より

<米国>ミシガン州、解剖実習に関する方針

2014年11月1日

米国の動物保護団体PETAとの長い話し合いの末、ミシガン州教育委員会は「解剖実習における選択方針」を採択した。これにより州内157万人以上の生徒が、残酷な解剖実験を強いられることなく最新のコンピュータソフトまたは人道的な方法で解剖を学ぶことができるようになった。

PETA’s Animal Times Issue 3, 2014より

以下がミシガン州教育委員会が採択した方針です。

ミシガン州教育委員会による動物解剖実習を拒否する生徒に対する方針

 ミシガン州教育委員会では、道徳的、倫理的、宗教的思想やその他様々な理由により動物の解剖実習に対し反対する生徒が急激に増えている事実を考慮し、動物を使わない方法(コンピュータシミュレーションソフト等)の利用を可能にした。また、代替法を使えばさらに学習は効果的になり、費用削減にもつながると当委員会は認めている。代替法を希望する生徒には随時対応し、教育と学習の環境が誰にとっても開放的であるように整えること、また解剖に反対する学生に対し懲らしめるための罰を与えてはならないこと、という点で主要な科学教育団体とも合意した。

  • 動物の解剖実習に反対する生徒に対し、代替法を許可する旨を学区ごとに明文化すること。生徒から文書で要求があった場合、教師は代替法を用いて実地能力を学ばせること。
  • 教師は、上記のような生徒に解剖の授業を見学させてはならず、代替法(シミュレーションソフトを使って単元を終わらせるなど)を用いて必要な能力をつけさせること。代替課題は解剖実習と同等レベルのものを教師自らが選ぶこと。
  • 解剖実習を欠席したことで生徒が罰せられたり差別を受けたりしてはならない。
  • 動物を利用する他の授業で不安を感じたり、周囲の理解を得られなかった場合、生徒は主任教師/学校長に相談することが可能である。

Michigan Department of Education: Michigan State Board of Education Policy Student Options for Animal Dissection Coursework

<オーストラリア・米国>潜入調査:ウールのために、殴られ、踏みつけられ、切られ、殺される羊

2014年9月1日

ウールの犠牲になる羊

立ち上がることができなかったこの羊は、毛を刈られた後、水も与えられず外に放置された

ウール輸出量世界トップのオーストラリアとアメリカの羊毛の刈りこみ現場で、米国の動物保護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々)による初の潜入調査が行われた。

この調査で、羊を殺したり、顔面を殴ったり蹴ったり、鋭利なハサミやハンマーなどで頭を刺したり叩いたり、足を切断するといった、毛刈り職人たちによる残虐な行為が明らかとなった。ある職人は、何度も羊の首をひねって曲げて骨を折った。さらに数十頭の首や前脚を曲げ、ひねり、またその上に飛び乗って自分の体重をかけた。羊の目に指を突き刺していた事もあった。

調査ビデオを見たならば、誰もがウールのセーターやストールを買うのをためらうだろう。PETAのビデオにおさめられたのは、オーストラリア随一の羊毛生産地であるヴィクトリアとニューサウスウェールズ、そしてサウスオーストラリアの19か所の毛刈り小屋で行われた虐待のほんの一部に過ぎない。農場を調査した調査員らは、虐待を行っている9つの業者の下で働く70人の毛刈り職人をビデオにおさめた。これらの職人は、毎年400万頭以上の羊の毛を刈っていると思われる。

アメリカではコロラドやネブラスカ、そして国内2番目の羊毛生産地であるワイオミングにまたがる14か所の農場で、毛刈り職人による羊の虐待、放置が記録された。アメリカでは2013年には370万頭の羊の毛が刈られた。

羊たちには刈りこみ前に食事と水は与えられない。弱って、人への抵抗が最小限になるからだ。ある毛刈り職人はこう説明した。「自分が24時間絶食した後に、だれかに襲われることを想像してごらん。戦う気力なんかなくなるだろう。」 しかし、この弱った羊が押さえつけられる恐怖でパニックになると、職人たちは羊の頭や首を踏みつけ、放り投げ、頭や体をかたい木の床に叩きつけた。毛刈り職人の報酬は、多くの場合時給ではなく刈り取った毛の量によって決まる。そのため、職人は急いで乱暴に作業をするので、羊の体にひどい傷を負わせることになる。

 毛刈り職人たちは、鎮痛剤も与えずに、毛刈りによって羊が負った血だらけの裂傷を針で縫っていた。PETAの調査員が見た限り、獣医師が怪我をした羊に医学的処置を施すことは一度もなかった。羊を去勢するときは、麻酔なしで子羊の陰嚢にきついリングを付けた。このリングで羊の睾丸が思ったように取れないと、毛刈バサミで陰嚢と睾丸を切り取った。

怪我をして使い物にならなくなった羊は、他の羊たちの目の前で撃ち殺され食肉用に解体されていた。毎年、ウール用に適さなくなった個体を含む何百万頭という羊がオーストラリアから中東や北アフリカに食肉用に輸送される。船内にぎゅうぎゅう詰めにされるため、輸送中に死んでしまう羊もいる。生き残って無事に目的地に到着した羊も、意識がある中、喉を切られ、殺される。(2014年秋)

●閲覧注意● 以下ふたつの動画には残酷な場面があります


PETA Asia-Pacific: Undercover Investigations: Sheep Punched, Stomped On, Cut, and Killed for Wool
PETA:australia-us-wool

(翻訳:JAVA翻訳チーム)

<米国>動物実験削減に繋がる小さなチップ

2014年9月1日

2014年7月21~22日に、米国科学アカデミーが、科学界の注目を集めてきた臓器チップ(Organ-on-a-chip)技術の可能性についての会議を開催した。この代替法モデルによって、化学物質や薬品検査は、正確さやスピードの面でまったく新しいレベルに達することになりそうである。重要なことは、このモデルが、肺、肝臓、心臓のような臓器に特有のヒト細胞の配列を使うことを重視し、動物実験を過去のものとしている点である。

この会議からちょうど一週間後、億万長者であるハンスユルグ・ヴィース氏が資金提供するエミュレート社が、臓器チップの開発に乗り出すと、ハーバード大学のチップ開発チームが発表した。この新しいバイオ技術の会社は、臓器チップを商業ベースに乗せ、研究所への売込みを始めることになるであろう。FierceBiotech.comのウェブ記事は、エミュレート社のCEOのジェームズ・クーン氏の「動物実験削減に大きく繋がっていきそうである」という言葉を引用している。

翌月、ドイツの革新的な科学者ウーベ・マルクス博士は、自ら創設したティスユース社を紹介し、この会社では、スマートフォンとほぼ同じ大きさの装置の上に置かれた4つの臓器チップを結合させ、主要なヒト組織に対して薬品や化学物質を同時に検査することが可能であると、第9回国際動物実験代替法会議で発表した。その会議は、AAVS(アメリカ動物実験反対協会)の関連団体であるARDF(代替法研究開発基金)も共催していた。

チェコ共和国の首都プラハで開かれたこの第9回国際動物実験代替法会議会議では、商業ベースに乗った検査用の細胞や組織培養システムが数多く展示されており、特に化粧品用のものが多かったが、それは2013年発効の法律により動物実験された化粧品はヨーロッパの国々では販売できないからである。また、各社は、動物を使わないで化学物質の安全性を評価するための高性能な装置を展示していた。

さらに、この会議で、ARDFは資金提供する2014年度のプロジェクトを発表した。その中には、初期の開発段階にあるパーキンソン病研究のためのミニブレインも含まれていた。ARDFは、インビトロ・サイエンス研究所が選んだ専門的科学評論家の評価のおかげで、ごく初期の開発段階にある新しい手法開発にも資金援助ができるのである。この会議に出席していたある科学者は次のように述べた。「動物実験に代わる代替法は、特に基礎的な病理研究に必要なものである。ARDFという組織があって、すべてを前に進める力になってくれるのはすばらしいことである」

「This Little Chip Went to Market」
AAVS AV magazine 2014 No.1-3より
(翻訳:JAVA翻訳チーム)

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