JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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中学校でマウスの解剖を強行実施

中学校でマウスの解剖を強行実施
二度と行わないよう廃止を求めよう!

解剖実習を行なう学校が徐々に減ってきている中、2月、ある学校がマウスの解剖を実施しました。

JAVAでは、解剖を嫌がっている生徒たちの気持ちを伝え、中止要請をしていましたが、学校は解剖を強行したのです。さらに、いまだ、「今後は廃止する」との決定もしていません。


「解剖はイヤ!」
生徒の気持ちを無視し、学校は解剖を強制

その学校とは、神奈川県にある中高一貫教育を行なう自修館中等教育学校(以下、自修館中学)。3年生の生徒や保護者の方々より、生物の授業でマウスの解剖が行なわれるという内部告発がJAVAに入りました。
生徒たちは、「解剖をしたくない。でも、これからも学校にいることを考えると、無理して受けるしかない…」ととても苦しみ、悩んでいました。
JAVAでは早速、学校に中止を働きかけましたが、その直後の2月18日、学校は解剖を強行したのです。

【自修館中学における解剖実習の現状】

  •  マウスの解剖は、中学3年生の生物の授業で行なわれた。
  •  生徒たちは教師から生きたマウスを渡され、そのマウスを殺し、解剖させられた。
  •  殺し方は、生徒たちがマウスの首をおさえ、尻尾を引っ張り、頸椎を脱臼させる方法。
  •  2年前、フナの解剖もさせられている。
  • 多くの生徒たちが解剖を嫌がっていたが、成績への影響や学校に居づらくなるのではないか、などの恐怖心から拒否できなかった。

JAVAが即、解剖を強行したことを抗議したところ、自修館中学は、「神奈川県に問い合わせたが、解剖は禁止されていないとのことだった」「どうしても嫌な生徒は授業に出なくても良いと話した。強制はしていない」といった言い訳をしました。さらに、今後の方針についても、「生徒の気持ち、学習能力をのばすこと、生命尊重などを総合的に考えて、どうすべきか検討する」に留め、すぐに廃止を決定しようとすらしないのです。

解剖はいまや時代遅れ
すぐにでも廃止できる

たしかに解剖実習は法律で禁止はされていません。しかし、義務付けもされていないのです。つまり、学校の判断次第ですぐにでも廃止できるのです。
それどころか、解剖実習を含め、動物を使った実験・実習については、『3つのRの原則』(Replacement:動物を使用しない実験方法への代替 Reduction:実験動物数の削減 Refinement:実験方法の改良により実験動物の苦痛の軽減)の遵守が国際的な流れとなっていて、学校などの教育機関も例外ではありません。日本でも、『動物の愛護および管理に関する法律』(以下、動物愛護法)の5年前の再改正の際、この『3つのRの原則』が盛り込まれました。つまり、この原則に反してフナやマウスの解剖を実施している自修館中学は、動物愛護法に抵触する行為を行ったと言っても過言ではないのです。
中等教育における解剖実習に関する見解について、JAVAが文部科学省に問合せたところ、『最近は、解剖実習ではなく、有効なビデオ教材などを使って命の大切さを指導するという傾向になっている。動物の解剖を実施する学校は、全国的に減少してきている』との見解でした。

欧米では、大学の獣医学部や医学部においてさえ、「動物を殺す非人道的な教育を拒否する権利」を多くの学生たちが主張し始めた結果、動物実験を廃止して代替法を用いる学校が急増し、実際、アメリカでは、大学の獣医学部の60%以上、医学部の80%以上が動物実験をしないで卒業できるようになっています。また、学校での生きた動物の解剖実習を法律で禁止している国もあるほどです。

解剖=動物虐殺
生徒たちへの強制=教育的暴力

学校側の説明は、「嫌なら授業に出なくてもよいと生徒に話した」でした。しかし実際は、「どうしても耐えられなくなったら、解剖をしている教室から出て行っても良い」という指示であって、「授業に出なくても良い」ということではなかったことが生徒や保護者たちからの報告で判明しています。
たとえ、「授業に出なくても良い」と言われていたとしても、授業に出ることを拒否できる生徒がいるはずはありません。「先生に嫌われたらいづらくなる」「成績に響くかもしれない」といった恐怖心を抱くのが当然です。生徒たちは嫌でも授業に出たことでしょう。もし、率直な気持ちを先生に伝えることができる教師との信頼関係があるならば、生徒や保護者の方々が第三者であるJAVAに通報をしてくる必要はなかったはずなのです。

命ある生きた動物たちを、人間の好奇心を充たすための道具として、まるで機械の構造でも調べるかのように、殺し、内臓を見たり、取り出すといった行ないは、残酷極まりなく、教育の名を借りた一種の犯罪行為と言えるのでしょう。それを生徒たちに強制するということがどういうことなのか、そして、どれだけ生徒たちの心に悪影響を与えるか考えた場合、到底解剖実習などできるはずがありません。
今回の自修館中学の行為は、中学という人間形成にとって最も重要な時期の教育を担う教育者の自覚を欠いており、決して見過ごせるものではありません。

殺すことで「命の大切さ」は学べない

文部科学省の学習指導要領によると、生物の授業には、「生命を尊重する態度を育てる」といった目的も含まれています。実際、この学校の校長も「命の大切さは、私たちが一番教えたいことでもある」と発言しました。
それなら、なぜ解剖を行うのでしょうか。生き物を殺して、解剖して命の大切さがわかるでしょうか!?

解剖実習がきっかけになって、小動物への虐待行為、さらには人間に対する犯罪へとエスカレートする危険性は多いにあり、「自分さえよければ、他者には何をやっても良い。特に弱者は刃向かってこないからやりたい放題できる」などといった自己中心の身勝手な考えを正当化させる可能性もあります。教育での、「観察する」「しくみを調べる」ことの大切さを否定するつもりはありませんが、それは、痛みのともなわない、機械やモノに対してのみ許される行為です。

生徒のことを考えるのなら「代替法」で学ばせるべき

生き物の体の仕組みを学ばせる方法には、動物を使わなくても、コンピューターを使用した学習法、ビデオ、3Dの模型など様々あります。そのような方法を用いれば、解剖の過程を何回でも繰り返しでき、また生徒一人一人が自分のペースで解剖を行なうことができるなど、多くのメリットがあります。
そして、解剖を行った生徒と代替法で学んだ生徒では、その知識に差はない、もしくは、代替法で学んだ生徒の方が優秀であったことが、数多くの研究で証明され、「The American Biology Teacher」などに論文も発表されています。
つまり、学校側が、真剣に生徒たちに生き物の体の仕組みを学ばせ、知識を身に付けさせたいと考えているのであれば、こういった代替法を用いるべきなのです。

自修館中学が、今後も解剖実習を続けていけば、さらに多くのフナやマウスが殺され、これからも生徒たちの心も傷つけることになります。これ以上、生き物の命や生徒たちの心を犠牲にしないために、二度と解剖を行わないよう、解剖実習の廃止を要望してください。

<要望先>
自修館中等教育学校
学校長 安井正浩
〒259-1185 神奈川県伊勢原市見附島411番地
TEL:0463-97-2100
FAX:0463-97-2200
Eメールアドレス: 公開されていません

(JAVA NEWS NO.84より)

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