日本最大級!エキゾチックアニマル 展示即売会視察レポート 2019

5月18日(土)・19日(日)、東京・池袋サンシャインシティで開催された日本最大級のエキゾチックアニマル展示即売会「東京レプタイルズワールド2019」。「見て、触れて、学べて、そして買える」がコンセプトのこのイベントでは、世界各地から輸入された爬虫類や猛禽類をはじめとしたエキゾチックアニマル約10,000匹が展示・販売されていました。
「展示方法が酷い」と悪評が絶えないこのイベントを、2017年に視察しご報告しましたが、今年の様子をお伝えします。

整然と並べられた無機質な
プラスチックケースの中に入れられたクロオオアリ。
「初めてアリを飼う方におススメ!」の売り文句。
飼うためではなく、両生類・昆虫類・ハムスターの餌用として
販売されるコオロギ。プラスチックのカップに、
ひしめき合うように入れられ売られている。
小さなケージに入れられ、
寄り添い合ってグッタリとしているシバヤギたち。
生気を失った目をした、サルの一種であるシロガオサキの子供。
通常は家族的な群れ(2~5頭)で生活をしているが、
ここでは子供1頭だけで置かれている。 売値は350万円。
ハリネズミが入れられているプラスチックケースの中には、
飲み水も隠れる場所もない。
虫カゴのようなケースに入れられ、
手足を伸ばして横になることもできないフェネックの子供。
スーパーの商品棚の品物のように陳列されるフクロウ。
短いリーシュ(係留紐)で足を繋がれ
自由に動くことができない。
警戒心がとても強く夜行性であるフクロモモンガ。
照明がこうこうと照らされた会場で、
自身の尾で身を隠すように丸まっている。
2017年とほとんど変わらず。
食品用ケースに詰め込まれて売られるヘビやトカゲたち。
多くの来場者が行き交う通路に置かれ、
うるさくて埃っぽい中、身を丸めるコツメカワウソのペア。
人がすぐに触れる無防備な場所に展示されている猛禽類の
ヒナたち。来場者が手を出す度に逃げ回っていた。

前回と一番大きく変わったところは「撮影禁止」の張り紙がやたら目につくようになったことです。撮影禁止の店舗では、アカハナグマが身動きできないような狭いケージに入れられ、終始ケージをかじっていました。本来ゆっくりとした動作のナマケモノは、ケージの中をしきりに右往左往しながらこちらに手を伸ばしてくるという、正常ではない動きをしていました。そんな中で多くの来場者が、洋服やファッション小物を選ぶように「生命ある生き物のお買い物」を楽しんでいる異様な雰囲気に戸惑い、恐怖すら覚えました。
出展している業者にモラルや福祉を求めるのは難しいことかと思いますが、次回の動物愛護法改正でこのような即売会ができないようにさせるため、さらに強く求めていきたいと思います。

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