改善・再発防止のため、公開質問状を知事に提出
その後、JAVAや動物愛護法改正の問題などで連携しているPEACEにもこの虐待に関する内部告発が寄せられました。虐待行為を行った人物に対して然るべき措置がとられなければならないのは当然のことですが、私たちの最大の目的は、虐待の再発防止と牛たちの飼養環境の改善です。
そのため、2023年12月、現状を確認し、また問題点を指摘した上で改善を求めるための30問以上に及ぶ公開質問状をJAVA、PEACE、PETA Asiaの3団体連名で、この畜産センターの最高責任者である県知事に提出しました。
全く反省がない県からの回答
2024年2月、茨城県農林水産部畜産課から、私たちの質問状に対する回答が届きました。ところが、その内容は、「関連法令や国の指針に則した管理を行っている」という、まるで虐待がなかったかのような回答で、私たちが指摘した問題点に対してどのような対処・改善をしたのか説明のない、まったく具体性を欠いたものでした。本来であれば、県は早急に暴力行為の再発防止策を講じ、飼育環境の改善を実行し、自らそれを公表すべきです。それが自ら公表しないばかりか、改善の有無すら私たちに回答をしないとは言語道断です。
そのため、3月、この茨城県の全くもって許し難い対応に強く抗議し、あらためて公開質問状への回答を求める文書を提出しました。しかし、それに対しても県は「前回の回答のとおり」と明確な説明を拒否しつづけています。
一方で、電話をかけてきた市民の方たちに対して、県畜産課は「あの動画がかなり前のもので、今はやっていない」「飼育環境も改善した」と答えています。仮に、環境を改善したのであれば、どのように改善したのか、きちんとした説明を公に行うべきです。