<米国>AAALAC認証機関で相次いで発覚する動物虐待

2012年12月3日

AAALAC(国際実験動物管理公認協会)によると彼らの使命は、人道的で責任ある動物の管理・使用を促進しながら、研究、教育、実験の質を向上させることだ。そしてその基準を満たした機関を認証する。しかし、米国農務省に動物福祉法(AWA)違反を繰り返し指摘されているにもかかわらず、AAALACの認証を取得している研究機関が数多くある。

カンザス大学医療センターは、過去4年間にわたり米国農務省に動物福祉法違反を指摘されているが認証を維持している。開頭などの侵襲的手術後の疼痛緩和や、しきりに毛をむしるなどの常同行動を起こすサルに対して適切な対応がされていないなど、多くの問題点が挙げられた。いくつかの違反を認めたカンザス大学は米国農務省と和解合意をしたものの、未だに法で定める最低基準を満たしていない。

ハーバード大学のニューイングランド霊長類センターでは、連邦政府が義務付けるサイズよりはるかに小さいケージにサルを収容していたり、水を与えることを忘れたためにサルが脱水症で死亡したケースもある。さらに職員の虐待によりサルを死亡させるなど、職員の不適切な扱いが報告されている。

また、カリフォルニア大学デービス校ではすでに状態が悪化していたサルを安楽死させる前に、4回もの実験を行い不必要な苦痛を与えた。LRRI(ラブレース呼吸器研究所)では、過去にも瀕死状態に陥る事故を起こした麻酔器を使用し、犬が酸素不足により死亡した。

Animal Welfare Institute: AWI Quarterly Spring 2012 Volume 61 Number 2より

(翻訳:JAVA翻訳チーム)

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