JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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JAVA、2件の解剖をやめさせる

子どもたちに解剖をさせてはならない
JAVA、2件の解剖をやめさせる

青少年による凶悪犯罪やいじめなどが大きな社会問題となり、「命の大切さ」を子どもに伝えることが一層重要視されています。それにもかかわらず、大人たちが子どもに、動物を切り刻み、殺すという残虐行為「解剖」をさせることが後を絶ちません。今回、JAVAは小学生対象の2件の解剖について取り組み、やめさせることができました。

ケース1/小学校の授業でカエルの解剖

神奈川県横須賀市にある「横須賀学院小学校」で、2013年、小学6年生を対象にしたカエルの解剖授業が行われたことがわかりました。この小学校のウェブサイトには、「解剖すなわち『命を学ぶ』授業です。」「切り取っても動き続けるカエルの心臓に、子どもたちの驚きと畏敬の念の混じった眼差しがありました。」など、教師が書いたと思われる報告が出ていました。

 

ケース2/自治体の子ども向けイベントで魚の解剖

東京都新宿区(以下、区)が小学生対象イベント「神田川をしらべよう!」のなかで、神田川の水や川底にいる生き物を調べるといった企画とともに、「魚の解剖 (魚のからだのしくみについて学ぼう)」も企画され、区の広報誌やウェブサイトで参加者募集が行われました。
この企画に疑問を持ち、問い合わせた市民の方からは以下の情報が寄せられました。

  •  解剖の対象となる魚は、神田川からとるのではなく、別に入手するもの。
  •  定員20人。解剖では5人に1匹の魚が配られる。
  •  生きている魚に麻酔かなにかの薬で大人しくさせて、体を切り開き、動いている心臓など体の中を観察する。
  •  解剖の指導は、区の職員ではなく、外部の先生が指導する。
  •  企画・主催のみどり公園課みどりの係は、「命の大切さを教えることにもなる」と説明している。

解剖は義務付けられてはいない

JAVAではこれまで多くの学校の解剖実習を廃止させてきました。しかし、残念ながら、授業の一貫としてまだ実施しているところがあります。文部科学省の学習指導要領では、解剖実習は義務付けられていません。解剖をさせるか、解剖以外の方法で学ばせるかは学校や担当教師の判断で決めることができるのです。

海外では解剖を禁止する国もある

欧米では、従来は動物実験が必要不可欠と考えられていた大学の獣医学部や医学部においてさえも、「動物を殺す非人道的な教育を拒否する権利」を多くの学生たちが主張し始めた結果、動物実験を廃止して代替法を用いる学校が急増しました。すでに米国とカナダでは、獣医学校の約69%以上(32校中22校)が動物を犠牲にする実験・実習をしないで卒業できるようになっており、医学校の約99%(197校中196校)には生きた動物を用いるカリキュラムがありません。
初等中等教育での生体解剖実習については、英国、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、デンマーク、フランスなどでは、法律で禁止するなどの規制を設けているほどです。

動物虐待と凶悪犯罪には深い関連性がある

『動物の愛護及び管理に関する法律』は、1999年に初めての改正がなされましたが、この改正法が早期制定に至った背景には、頻発する青少年による凶悪事件があります。幼女惨殺事件の宮崎勤元死刑囚、神戸の幼児殺人事件のA少年、さらには、佐賀のバスジャック事件の犯人の少年などが、殺人事件を犯すその前段階において、小動物の虐待を行っていたという事実が判明したからです。また、2002年の子猫を虐殺する様子をインターネットで流した事件は、犯人の厳罰を望む声が裁判所に殺到するなど大きな騒ぎとなりました。この事件の犯人においても、以前からハムスターなど小動物への虐待行為を繰り返していたことが判明しています。最近では、長崎県佐世保市で同級生を殺害した女子高生が、その前段階において繰り返し猫などを解剖しており、また人間の解剖にも興味を持っていたことが報道されています。
解剖実習がきっかけになって、小動物への虐待行為、さらには人間に対する犯罪へとエスカレートする恐れは多いにあるのです。

解剖は生命を卑しむ授業

教育基本法には、「生命を尊ぶ態度を養うこと」も教育の目標として規定されています。6年生の学習指導要領にも「理科」の目標として「生命を尊重する態度を育てる」ことが、そして、道徳の目標として「生命がかけがえのないものであることを知り、自他の生命を尊重する」ことが示されています。
解剖はこれらの目標に真っ向から反する授業です。「生き物を殺すことによって命の大切さを知る」「解剖もその学習方法の一つ」といった考えが通用するならば、動物虐待犯や動物虐殺を繰り返したうえに殺人を犯した者たちは、命の重さを知った心優しい人間ということになってしまいます。

動物を使わない学習方法が、子供たちにとって最適

動物を解剖しなくても、生き物の体の仕組みを学ぶ方法には、コンピュータを使用した学習法、ビデオ、3Dの模型など様々あります。そのような代替法を使用すれば、何回でも繰り返しでき、また児童一人一人が自分のペースで学習できるなど、多くのメリットがあります。
解剖を行った場合と代替法で学んだ場合では、その知識に差はない、むしろ、代替法で学んだ場合の方が優秀であったことが、海外の研究で証明され、論文が発表されています。つまり、子どもたちに生き物の体の仕組みを学ばせ、知識を身に付けさせたいと本気で考えるならば、こういった、動物を使わない方法で学ばせるべきなのです。

横須賀学院小学校は、「二度と行わない」と回答
新宿区は解剖を中止!

JAVAは解剖の問題点を指摘し、横須賀学院小学校には二度と解剖を行わないことを、新宿区に対しては解剖イベントを中止するよう求めました。
後日、横須賀学院小学校の校長からは「今後一切、動物の解剖授業は行わない」との回答がありました。また、この小学校の運営母体である学校法人横須賀学院に所属する中高一貫校、高等学校についても「中学・高校では解剖の授業カリキュラムはない」と確認でき、横須賀学院の児童徒たちは、これから解剖をやらされないですむのです。
また、新宿区からは、解剖イベントが行われる前に「解剖は行わない」との回答があったのです。

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