搾取され続けているベア・ワールドのクマたち <米国>

2022年11月8日

2022年、PETA〈* 〉の調査員は、アイダホ州にあるクマの繁殖施設、イエローストーン・ベア・ワールドで潜入調査を行い、肢を骨折したクマが適切な治療を受けていないことや、母グマから引き離された子グマたちが精神的外傷を受けていること、主任スタッフによる子グマに対する心身への暴力行為があったことを報告した。

本来の生息地である森では、クマたちは好奇心旺盛で、一日の大半を豊富な種類の食べ物を探したり、柔らかい土を掘ったりしながらエネルギッシュに過ごしている。通常クロクマの子供は、母グマのそばで2年程過ごし、生きていく術を学びながら成長する。しかし、このベア・ワールドでは生後8週目で母グマから引き離し子グマが生きる意味の全てを奪っているのだ。

子グマたちは毎日12名程の客の写真撮影やミルクやり体験の相手として使われている。この子グマはスタッフの顎を吸うことによって安心を得ようとしている。

成長して大きくなり、利益追求である「ふれあい体験」に使うことができなくなったクマたちは、ドライブスルーの囲いの中に放され、客がツアートラックから投げ入れるパンを乞うか、精神的ストレスの表れである、行ったり来たりする常同行動の他やることがない。
ハイイログマは適切な餌ではない肉、パン、お菓子しか与えられず、週に1日は絶食させられる。スタッフは果物や野菜を与えていると客には言っているが、調査員がそれを見ることはなかった。

80頭近くのクマがドライブスルーの園内に放されており、そのうちの何頭かが繁殖に使われている。「ふれあい体験」に使えない子グマや大人のクマ100頭近くがここ10年の間に、海外のエキゾチックアニマルディーラーや展示施設などに送られている。
  1. *People for the Ethical Treatment of Animals (動物の倫理的扱いを求める人々)/米国に本部を置く動物保護団体

Bear Cubs kidnapped from their mothers, Exploited in Encounters with the Public at Yellowstone Bear World(PETA)

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