<英国>3D生体機能チップにより疾病治療の開発が加速

ケンブリッジ大学の研究者らは、リアルタイムで継続的に細胞を観察することができる三次元の生体機能チップを開発した。この3D生体機能チップは、疾病の新たな治療方法の開発に使用できるとともに、研究で使用される実験動物を減らすことも可能にする。細胞はスキャフォールド(足場)内で培養された後に、細胞に必要な栄養分が流れるプラスチックのチューブの中に装置ごと入れられる。この装置により細胞が三次元的に成長できるため、体内で細胞が成長するさまをより正確に模倣できる。この論文の筆頭著者である Dr. Charalampos Pitsalidis は、「このシステムにより、組織の成長および外部からの薬品や毒素に対する反応を観察することができる。毒性試験のほかに、組織内の特定の疾患を誘発したり、疾患の主要なメカニズムを研究したり、有効な治療法を発見したりすることも可能である」と述べている。

Pitsalidis C, Ferro MP, Iandolo D, Tzounis L, Inal S, Owens RM. Transistor in a tube:
A route to three-dimensional bioelectronics. Sci Adv. 2018:4;eaat4253

“3D Organ-on-a Chip Could Accelerate Disease Treatment”
PCRM’s Good Medicine/Winter 2019/Volume XXVIII, Number 1

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