Victory! アサヒグループ、動物実験を食品・飲料では2021年末、化粧品では即時全廃を決定

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2020年7月17日  

アサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品などを擁する「アサヒグループホールディングス株式会社」(以下、アサヒグループ)に対して、JAVAが動物実験の廃止を求めていた件で、アサヒグループは7月10日付の回答書のなかで、「2021年12月末までに、食品・飲料分野における動物実験を全廃する」「化粧品・医薬部外品分野における動物実験を即時全廃する」旨を明らかにしました。

これによって、アサヒグループの動物実験方針は次のとおりとなります:

①食品・飲料分野における動物実験を202112月末までに全廃する

②化粧品分野における動物実験を2020630日をもって全廃した

③日用品分野における動物実験を20202月上旬に全廃した

④動物実験代替法の開発と普及に向けた人的投資と財政的投資を強化する(従来の3倍以上の人的投資を行うと共に、研究開発費も増額、2020521日に日本動物実験代替法学会に賛助会員として入会するなど、今後は業種の垣根を越えてより活発に情報交換すると共に、国内における動物実験代替法の開発促進に貢献する)

ただし、市販後の事故等、公衆衛生上の説明責任が生じた場合や諸外国の制度上法的要件とされている場合は、例外的に動物実験を行う可能性があるとしています。

2021年末まであと1年半あるものの、JAVAは、動物実験を望まない消費者の声を真摯に受け止め、動物実験の全廃を決めたアサヒグループの英断を歓迎します。
JAVAがアサヒグループに面談した2月21日から約5カ月という短期のうちに、トクホや機能性表示食品も含めて「動物実験を全廃する」という決断を引き出すことができたのは、署名に賛同し、キャンペーンをシェア・拡散し、アサヒグループに直接声を届けてくださった、一人ひとりの皆さまの力によるものです。
ご協力いただいたすべての皆さまに、心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました!

■アサヒグループにエールを送って

食品のための動物実験は、化粧品の動物実験ほど知られておらず、まだまだ多くの食品企業で行われているのが現状です。そのような中、動物実験廃止という決断を下した企業には消費者からの「ありがとう!」「応援します!」といったポジティブな評価が必要です。
アサヒグループに対して、この方針を支持するメッセージを送ってください。2021年12月末より前に全廃してほしいという声を届けるのもぜひ!

【アサヒグループホールディングス株式会社への意見・要望の送付先】

■これまでの経緯

2018年8月 アサヒグループ、米国の動物保護団体PETAからの要請を受けて「法律上明確に義務付けられている範囲を除いて」動物実験の廃止に同意したとの報道。

2020年
1月23日

JAVA、アサヒグループに対し動物実験の実情について意見交換の申し入れ。
2月21日 JAVA、アサヒグループを訪問し、担当者ら3名と面談。動物実験をめぐるアサヒグループの対応について説明を受ける。
3月24日 JAVA、「食品・飲料、化粧品、日用品分野における動物実験廃止を求める要望書」をアサヒグループに提出。①食品・飲料分野における動物実験を、トクホや機能性表示食品の許可申請/届出のケースも含め全廃すること ②化粧品・医薬部外品分野における動物実験を、厚生労働省への承認申請等のケースも含めて全廃すること ③日用品分野における動物実験を全廃すること ④代替法研究開発への人的投資、財政的投資を強化すること の4点を要望。
4月6日

アサヒグループ、「動物実験に対する基本姿勢」をウェブサイトで公開。
「アサヒグループの動物実験に対する基本姿勢
アサヒグループは、食品・飲料および化粧品の分野において、法律上明確に義務付けられていない動物実験への資金拠出、動物実験の実施、動物実験の委託は行いません。
We have adopted a policy that Asahi Group will not fund, conduct or commission animal tests that are not explicitly required by law in the field of food, beverages and cosmetics.」

(2020年7月15日取得)

4月11日 JAVA、オンライン署名プラットフォーム”Change.org”で署名キャンペーンを開始。
5月12日 JAVA、31,419筆の署名をアサヒグループに郵送提出。
5月29日 アサヒグループ、3月24日付JAVAの要望書に対して回答。日用品分野における動物実験については2020年2月上旬に全廃、代替法開発については従来の3倍以上の人的投資を行うと共に、研究開発費も増額、2020年5月21日に日本動物実験代替法学会に賛助会員として入会するなど具体的に対応する意向を示すも、食品・飲料分野における動物実験と化粧品・医薬部外品における動物実験は目標時期を示さずに「全廃を目指す」という表現にとどめ、動物実験の可否判断に関する運用指針とそれに基づいた動物実験実施プロセスを導入していると釈明。
6月10日 JAVA、「食品飲料、化粧品分野における動物実験廃止を求める要望書」をアサヒグループに提出。①動物実験の可否判断に関する運用指針と、それに基づいた動物実験実施プロセスについて、資料と共に内容を示すこと ②食品・飲料分野における動物実験の全廃に向けたロードマップを具体的に示すこと ③化粧品・医薬部外品分野における動物実験を即時全廃すること の3点を要望。
6月19日 アサヒグループ、6月10日付JAVAの要望書(うち、上記①)に対して回答。内部文書のため提供はできないが、「(その動物実験が)法律上明確に義務付けられているか否かに関する判断を行う厳正なゲートを設けたフローを規定し、社外有識者の確認を得ることにしている」と説明。
6月29日 JAVA、消費者庁食品表示企画課保健表示室長らと面会、トクホおよび機能性表示食品の許可申請/届出における動物実験の必要性について意見交換。「従前どおり、動物実験は必須ではない」との見解を得る。
7月10日 アサヒグループ、6月10日付JAVAの要望書(うち、上記②③)に対して回答。食品・飲料分野の動物実験を2021年12月末をもって全廃すること、化粧品分野の動物実験を2020年6月30日をもって全廃したことを明らかにした。
7月17日 キャンペーン終了(5月11日以降に集まった署名はアサヒグループに郵送提出)

 

■補足の確認

JAVAは、回答書の内容に加え、担当者から以下の点を確認しています(2020年7月14日)。

食品・飲料については、

  • 特定保健用食品、機能性表示食品の計画・設計から、素材の探索、開発、許可申請/届出、製造、販売、場合によっては特許申請に至るすべての過程において、動物実験を行わないこと
  • 機能性、安全性共に動物実験を行わないこと
  • 予備試験としての動物実験も一切行わないこと
  • 自社内の実施だけでなく、外部機関への委託や動物実験への資金提供も行わないこと
  • 基礎研究、共同研究での動物実験も行わないこと

化粧品については、

  • 化粧品・医薬部外品の計画・設計から、成分の探索、開発、承認申請、製造、販売、場合によっては特許申請に至るすべての過程において、動物実験を行わないこと
  • 医薬部外品の製造販売承認申請および化粧品基準改正要請に際する動物実験も行わないこ
  • 自社内の実施だけでなく、外部機関への委託や動物実験への資金提供も行わないこと
  • 基礎研究、共同研究での動物実験も行わないこと
  • 2020年6月30日をもって以上の動物実験を全廃したこと

以上


消費者庁、トクホ・機能性表示食品に「動物実験は必須ではない」
アサヒグループの前提条件崩れる

2020年7月2日  

6月29日、私たち動物実験の廃止を求める会(JAVA)は、元消費者・食品安全担当相の福島みずほ参議院議員を介して、消費者庁食品表示企画課保健表示室長と機能性表示担当課長補佐にお会いし、特定保健用食品(トクホ)および機能性表示食品の許可申請/届出における動物実験の必要性について意見交換に臨みました。

「トクホや機能性表示食品の申請や届出にあたって、『法律上動物実験が義務付けられている』という企業があるが実際はどうなのか」との問いに対し、室長は「従前どおり、動物実験は必須ではないと明言しました。

これによって、「法律上明確に義務付けられている」として動物実験を続ける意向を示しているアサヒグループの弁解の前提条件が崩れました。

「動物実験は必須ではない」―このことを、アサヒグループをはじめ食品メーカーの皆さんにはきちんとご理解いただきたいと思います。

消費者庁に対しては、このことをもっと各メーカーに対して強く周知徹底してほしいと要望しました。

引き続き、アサヒグループへ「動物実験をやめてください」と声を届けてください!

【アサヒグループホールディングス株式会社への意見・要望の送付先】


アサヒグループ、動物実験可否判断に関する運用指針と動物実験実施プロセスの資料は非開示。「法律上義務付けられているかどうかの判断を行う厳正なゲート」とは?

2020年6月26日  

JAVAが6月10日付で再度アサヒグループに提出していた要望書のうち、一つ目の要望事項

①動物実験の可否判断に関する運用指針と、それに基づいた動物実験実施プロセスについて、資料とともに内容を示すこと

に対する回答が6月19日に届きました。
回答は「内部文書のため提供できない」というもの。

補足として書かれているのは、

「機能性表示食品の届出のための動物実験について、機能性に関わる作用機序を考察・説明する場面と、安全性の評価を行うための場面とに分けまして、法律上明確に義務付けられているか否かに関する判断を行う厳正なゲートを設けたフローを規定しており、その判断の客観性を担保すべく、動物実験が法律上明確に義務付けられているとの結論に至る前に社外有識者の確認を得ることとしております」

アサヒグループ

「法律上明確に義務付けられているか否かに関する判断を行う厳正なゲート」というのはいったいなんでしょう?
義務付けられているかどうかは消費者庁が判断することであって、アサヒグループ(が選んだ社外有識者)が判断することではないのではないでしょうか?

百歩譲って、社外有識者も含めた「動物実験委員会」を設立して、社内で行おうとする(外部に委託する)動物実験について、既存データの活用や代替法の有無、動物の苦痛の度合などを精査し、総合的に動物実験実施の妥当性を判断する、というのであればまだ話は分かります。
しかし、「『法律上義務付けられている』と解釈していいかどうか」を精査するだけの運用指針ならあまりにもお粗末としか言いようがありません。

6月10日付の要望書のあと二つの要望事項

②食品・飲料分野の動物実験について、全廃の達成時期、課題、解決方法等を具体的に示したロードマップを提供すること
③化粧品・医薬部外品分野の動物実験について、法的に義務付けられる範囲も含めて即時全廃を決断すること

については、「十分な時間をかけ社内で再度課題を検証し前向きに検討してもらうため」、いつごろまでに回答をいただけそうか、7月15日までに返事をもらうことになっています。

引き続き、「動物実験をやめるまでアサヒグループの商品は買いません」という不買の意思をアサヒグループに届けてください。
もしご愛用の商品がありましたら、一ファンとして、動物実験の早期全廃を求めてください。

【アサヒグループホールディングス株式会社への意見・要望の送付先】

そしてこのキャンペーンのシェア・拡散のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。


アサヒグループ、食品飲料及び化粧品の動物実験「全廃しない」
「引き続き取り組む」も達成時期示さず机上の空論

2020年6月11日  

JAVAが3月24日付でアサヒグループホールディングスに提出していた要望書に対する回答が届きました。
1から4までの要望事項のうち、聞き入れられたのは2点「日用品分野の動物実験全廃」と「代替法開発の強化」のみで、食品・飲料と化粧品・医薬部外品の廃止に関しては、3万2千もの皆さんから集まった声を受け入れませんでした。

■面談時に示されなかった運用指針とプロセス

回答書のなかでアサヒグループは
①機能性表示食品について動物実験をするかどうかを判断するための指針を作った
②社外有識者による確認のうえで動物実験を行う
③このようなプロセスを2月上旬に導入した
④「法律上義務付けられている」という範囲を厳しくとらえている
という同社の取り組みを説明しています。
ところが、私たちJAVAが、2月21日にアサヒグループの担当責任者と面談した際には、すでにこの取り組みが導入されていたにもかかわらず、この指針とプロセスについてまったく知らされていないのです。
この指針とプロセスは、私たちからの要望を受けて後付けで作ったものなのか?そういわれても致し方のない対応です。
もしこの取り組みを、全廃に向けたマイルストーンと位置づけるなら、その具体的な内容を私たちにきちんと示すべきではないでしょうか。

■アサヒグループは半永久的に動物実験を続けるのか

主力である食品と飲料についてアサヒグループは「将来的な食品・飲料分野における動物実験の全廃(中略)に向けて、引き続き取り組んでまいる所存」としています。
これだけを読めば、抗議の気持ちが期待に変わるように感じるかもしれませんがそれは性急です。
全廃する時期を定め、達成するにあたっての課題や解決方法などを具体的に示したロードマップがなければ、半永久的に動物実験を継続すると公言しているも同然なのです。

■化粧品の動物実験を廃止できない謎

最も驚くべきは、化粧品・医薬部外品分野での動物実験継続の道を残すとしたこと。
2013年の最大手・資生堂の廃止決定を皮切りに、花王カネボウ、コーセー、ポーラオルビスなど大手企業は軒並み動物実験を廃止しています。安全性のわからない未知の原料を使って新商品を開発するという“オプション”のためには、いまなお国から動物実験の実施を義務付けられていますが、「美しさに犠牲はいらない」という消費者の声を受けて、各社が「動物実験が必要な商品開発は行わない」とした、倫理的な判断によるものです。
にもかかわらず、アサヒグループにとって決して主力とはいえない化粧品分野で、即時全廃に踏み切らない理由はいったいどこにあるのでしょうか。

アサヒグループの化粧品
「素肌のしずく」(アサヒグループ食品)
「ラクティナ」(アサヒカルピスウェルネス)
アサヒグループの医薬部外品
「エビオス錠」(アサヒグループ食品)

■再度、要望書を提出しています

以上の判断を踏まえて、私たちJAVAでは、再度、要望書をアサヒグループに提出しました。

要望事項は、
①動物実験の可否判断に関する運用指針と、それに基づいた動物実験実施プロセスについて、資料とともに内容を示すこと
②食品・飲料分野の動物実験について、全廃の達成時期、課題、解決方法等を具体的に示したロードマップを提供すること
③化粧品・医薬部外品分野の動物実験について、法的に義務付けられる範囲も含めて即時全廃を決断すること

この要望事項に対して、早々に結論を出してもらうのではなく、十分な時間をかけ社内で再度課題を検証し前向きに検討してもらうため、回答期限を先方に決めていただくことにしました。
ただし、すでにキッコーマン、ヤクルト本社、日清食品、不二製油、キユーピーにおいて食品飲料ないし化粧品について動物実験が全廃されていることと、グループ会社であるアサヒビールが東京2020のゴールドパートナーであり、延期されたオリンピックパラリンピックが来年開催されることを考えると、全廃の達成時期は、遅くとも2021年度内であることが望ましいと伝えています。

■引き続き不買と抗議の声を届けて

商品をお金を払って購入することは、選挙で候補者に投票することと同じです。
動物実験をやめてほしいという思いを、ぜひ購買行動で示してください。
「動物実験をやめるまでアサヒグループの商品は買いません」という不買の意思をアサヒグループに届けてください。
もし愛用の商品があるのなら、一ファンとして、動物実験の早期全廃を求めてください。

署名も継続しています。
引き続き、シェア・拡散のご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
http://chng.it/7XrJNfkfDm


31,419筆の署名を郵送提出しました。
「廃止」の回答を得るまでキャンペーンは継続します。

2020年5月12日  

2020年5月12日、〆切としていた5月10日中に集まった署名31,419筆分の署名と、キャンペーンページに寄せられたコメントをすべてプリントアウトし、アサヒグループホールディングス株式会社小路社長あてに郵送で提出しました。
短期間にご賛同をいただいた皆さま、シェアしてくださった皆さま、どうもありがとうございましたスタッフ一同お礼申し上げます。
本来でしたら、責任をもって直接アサヒグループに持参して提出すべきところですが、新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、郵送による提出となりましたことを、どうかご理解ください。

私たちJAVA324日付でアサヒグループに提出している要望書の回答期限は今月末です。
それまでに、アサヒグループが真に動物実験を廃止するのか、消費者の声に反して動物実験を強硬に続行するのか、その経営判断が下されます。

この署名がその判断に大きな一石を投じることになると確信していますが、油断はできません。どうか引き続き、皆さまの“おうち時間”のなかで、アサヒグループに直接「動物実験をやめて」という消費者の声を届けてくださるよう、再度お願い申し上げます。

【アサヒグループホールディングス株式会社への意見・要望の送付先】

そして引き続きアサヒグループへのプレッシャーとなるよう、このキャンペーンをシェアしてください。どうぞよろしくお願いします!

change.org 署名キャンペーンをシェアする


アサヒグループホールディングスに、食品・飲料、化粧品、日用品分野での動物実験の〈完全廃止〉を求めよう!

2020年4月11日

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、今夏に開催が予定されていた「東京2020オリンピック・パラリンピック」は1年の延期が確定しましたが、その「東京2020」のゴールドパートナーであるアサヒビールを擁する「アサヒグループホールディングス株式会社」(以下、アサヒグループ)が、4月6日、動物実験を行わないというポリシーを同社公式ウェブサイトに公開しました。

アサヒグループの動物実験に対する基本姿勢

アサヒグループは、食品・飲料および化粧品の分野において、法律上明確に義務付けられていない動物実験への資金拠出、動物実験の実施、動物実験の委託は行いません。

https://rd.asahigroup-holdings.com/research/region/material/#animalExptLink

このポリシーには、落とし穴があります。

■アサヒグループの除外規定とは

JAVAでは2020年1月、アサヒグループに面会を申し入れ、2月21日に担当者ら3名と面談、動物実験をめぐるアサヒグループの対応について説明を受けました。
その経緯は、米国に本拠を置く世界有数の動物保護団PETAからの要請を受けて2018年8月、「法律上明確に義務付けられている範囲を除いて」動物実験の廃止に同意した、というもので、廃止の例外としている「法律上義務付けられている」動物実験とは次のとおりであるとのことでした。

① 市販後の事故等、公衆衛生上の説明責任が生じた場合
② 諸外国の制度上法的要件(EUのNovel Food、アメリカのGRASなど)とされている場合
③ 国に対する各種許可申請、届出等(食品:消費者庁への特定保健用食品の許可申請、機能性表示食品の届出、化粧品:化粧品基準改正要請、医薬部外品の製造販売承認申請 他)

このうち①と②について、JAVAはこれまでの化粧品企業や食品企業に対する働きかけのなかで「一企業の努力では回避できない」ものだとして、廃止の例外として認めてきましたが、③については「企業努力で廃止が可能である」として認められないとしてきました。むしろこれを例外として認めてしまっては、企業に都合のよい解釈のもと、動物実験の縮小どころか拡大を許すことになるかもしれないからです。
JAVAは、面談の場でこの③の動物実験についても廃止を求めたのに加え、面談後の3月24日、アサヒグループ社長あてに「食品・飲料、化粧品、日用品分野における動物実験廃止を求める要望書」を提出しました。※アサヒグループから要望書内の一部について訂正あり

■トクホと機能性表示食品の動物実験とは

いま、食品業界で最も開発が華やかな分野、それが〈特定保健用食品(トクホ)〉と〈機能性表示食品〉です。
この2つは、消費者庁に対して許可申請(トクホ)や届出(機能性表示食品)が必要なのですが、トクホにしろ機能性表示食品にしろ、いままで多くの人に食べられてきたものやヒト試験でデータが得られているもので商品開発すれば動物実験を行う必要はありません。一方、いままで食された経験が少ないものやヒトでのデータがない、新規性のあるものを使って商品を開発しようとするのであれば、安全性データや機能性を示すデータが必要になってくるわけですが、その“オプション”のために「動物実験が法律上義務付けられているので仕方がない」というように、アサヒグループは言い訳をしているのです。
「健康寿命の延伸」という大義名分のもと、いまの食品業界は食べ物に不自然な〈機能性〉を添加して新商品を展開し特許をとって利益を得る、そのために本来不要であるはずの動物実験が行われる、というわけなのです。

参考
特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項
機能性表示食品の届出等に関するガイドライン

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※アサヒグループが行った動物実験の写真ではありません

■他社はトクホや機能性表示食品の動物実験も廃止している

JAVAでは、1990年代より化粧品分野の動物実験廃止に取り組んできましたが、この数年は、食品分野についても、食品メーカーに対して面会を申し入れ、書面でのやり取りもしくは直接会って動物実験に対する対応について確認を行い、その旨を公表してきました。

私たちとのやり取りのなかで、キッコーマンは、商品の製造過程における安全性や機能性などの確認に限らず基礎研究も含めすべての動物実験を廃止することを確約しました。当初「トクホの許可申請時に消費者庁から動物実験を要求された場合は行う」としていたヤクルト本社も、私たちからの要望を受け、このケースについても行わないことを書面にて確約しました。
また、日清食品グループ、不二製油グループ、キユーピーは、「食経験を優先し、今後もしトクホの新商品を出すことになった場合でも、動物実験ではない方法によるデータで許可申請を行う」(日清)、「効能があるかもしれないと考えられる素材や成分の探索のための動物実験がなかなか手放せなかったがこれも廃止に踏み切った」(不二製油)、「動物実験が必要になるような素材の開発などには踏み込まないような商品設計で進めている」(キユーピー)というように、〈トクホ〉や〈機能性表示食品〉のための動物実験は、形式上「法律上義務付けられた実験」であったとしても、「やらない」というスタンスを明確にしており、企業努力で回避できることを証明しています。
ところがアサヒグループは、これらの企業が廃止できた動物実験を「廃止の対象外」としています。したがって、アサヒグループの「動物実験は行わない」というポリシーは不十分であり、私たちはこれを評価することができません。

※JAVAを含む3つの動物保護団体で構成する「美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会」としての働きかけ

■署名にご協力ください!

JAVAからの要望書に対する回答は、アサヒグループの意向で、新型コロナウイルス感染拡大への対応を考慮して、その回答期限を4月10日から5月末まで延長しました。
いま世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。
いまはそれどころではないというご批判もあるかもしれません。
しかし、この1カ月半という時間のなかでアサヒグループの経営判断が下されます。影響力のある大企業が、本当の意味で動物実験から撤退すれば、それは業界の常識となっていくはずです。そのため、JAVAではアサヒグループに対する署名活動をスタートさせました。この1カ月半に、どうか一人でも多くの人に署名キャンペーンにご賛同いただきたいと思っています。
ご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いします!

【Change.orgの署名キャンペーン】
http://chng.it/7XrJNfkfDm

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【アサヒグループホールディングス株式会社への意見・要望の送付先】

■アサヒグループの主な商品

主なグループ会社名 主な商品
アサヒビール(株) スーパードライ、もぎたてSTRONG、贅沢搾り、かのか
ニッカウヰスキー(株) ブラックニッカ、竹鶴、余市
アサヒ飲料(株) 三ツ矢サイダー、カルピス、ワンダ、十六茶、ウィルキンソン、おいしい水、バヤリーズ
アサヒグループ食品(株) ミンティア、クリーム玄米ブラン、1本満足バー、ディアナチュラ、エビオス、素肌のしずく
アサヒカルピスウェルネス(株) アレルケア

■アサヒグループがこれまで行ってきた動物実験(オンラインで確認できるもののみ、一部)

 機能性表示食品の届出のために行った毒性試験 

「カラダカルピス」スパークリング
独自の乳酸菌が体脂肪を減らすという機能を謳う商品。この乳酸菌の反復投与毒性試験として雌雄各6匹のラットに乳酸菌を90日間経口投与。試験後解剖して処分。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=41904290020501

「はたらくアタマに/Welch’s(ウェルチ)」スマートスタート
年齢とともに低下する認知機能の一つである注意力の維持に役立つとされる「ラクトノナデカペプチド」を機能性成分とした果汁飲料。急性毒性試験として雌雄各5匹のラットに強制的に経口投与。反復投与毒性試験として雌雄各6匹のラットに4週間強制的に経口投与。試験後解剖して処分。
https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=42002180320501

 自社の研究所での基礎応用研究もしくは大学等との共同研究 

「りんごポリフェノール(AP)」が脂肪蓄積を抑制する効果があることを調べるためにラットを用いて給餌実験。通常エサと高脂肪エサ、高脂肪エサ+AP、高脂肪エサ+茶カテキンのグループで10週間飼育。実験後は解剖して睾丸周囲、腎臓周囲、及び腸間膜からなる脂肪組織重量を測定するなどしてのち処分。弘前大学との共同研究、2004年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/10.html

同じく「りんごポリフェノール」に筋力アップ効果があることを調べるためにラットを用いて給餌実験。通常エサ、通常エサ+AP0.5%、通常エサ+AP5%のグループで3週間飼育、連続運動をさせる。実験後は解剖して脂肪重量測定などしてのち処分。今後、運動選手向けスポーツフーズ素材として応用が期待されるとしている。日本体育大学大学院との共同研究、2004年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/13.html

同じく「りんごポリフェノール」の寿命延長効果を調べるためのマウスを使った実験。ある抗酸化酵素をわざと欠損させて心筋症を発症させるように人為的に作り出された老化モデルマウス(平均寿命4-5か月)55匹を2グループに分けて通常の水とAPを含む水をそれぞれ与え、生存期間を比較。2007年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/19.html

同じく「りんごポリフェノール」を摂取することで血管に脂肪がたまりにくくすることを調べるための実験。遺伝的に高血圧になりやすく脂肪分の多いエサを食べると血管に脂肪がたまりやすいように人為的に作り出された高血圧自然発症ラットに高脂肪エサ、高脂肪エサ+AP0.5%をそれぞれ与え2週間飼育し、血管の様子を比較。2010年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/22.html
なお、APについては、リンゴの未熟果から高純度ポリフェノールを抽出精製する方法についてアサヒグループが特許を保有(取得当時はニッカウヰスキー)

L-92乳酸菌が、夏の暑さによる免疫力低下に対して効果があることを示すため、ラットを3グループに分けた給餌実験。①室温22度+通常エサ、②室温35度+通常エサ、③室温35度+通常エサ+乳酸菌で、高温のなか3日間ラットは耐え続けなければならない。2016年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/25.html

ホップの苞(ホウ)から抽出される「ホップポリフェノール」の機能性研究として、大腸菌O-157が作り出す毒素を無毒化する効果を確認するために、生後10~12週の白色ウサギの小腸を6~8cmごとに結紮(けっさつ:縛って結ぶこと)し、個々の袋部分に毒素とホップポリフェノール溶液を注入して出血性の下痢症に近い状況をウサギの腸内で再現した。千葉大学大学院との共同研究。2003年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/09.html

ビール酵母エキスが肉体疲労を予防する効果を調べるため、マウスを10匹ずつ5グループに分け、それぞれ濃度の異なる酵母エキス水溶液を10日間摂取させたあと、マウスを1分間2回転する直径37cmの回転かごに入れて180分間強制的に歩行運動させたあと、肉体疲労度を測定。東北薬科大学との共同研究。2004年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/11.html

乾燥ビール酵母の肥満抑制効果を調べるために、2グループ各30匹のマウスを、雌雄とも、離乳直後の3週齢から人間の50歳前後に相当する16カ月齢まで、通常エサとビール酵母を添加したエサとでそれぞれ飼育(1年4カ月)。1か月ごとに6匹を解剖し、血液、内臓脂肪、腸内微生物等、生理学的な影響を調べた。2003年学会発表。
https://rd.asahigroup-holdings.com/research/report/07.html

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