“研究室の頭足類を守る連合”に参加 <米国>

2021年10月26日

タコやイカ、コウイカなどの頭足類を用いた実験では、電気ショックを与えたり、身体侵襲を伴う処置が頻繁に行われ、飼育施設や飼育も不適切なことが多い。

PCRM*1は、ハーバード大学法科大学院 動物法・政策クリニック*2も加盟している研究室の頭足類を守る連合に参加し、国立衛生研究所(以下「NIH」という)に対し、連邦政府の資金提供を受けた研究において、頭足類を人道的な扱いを受けるべき動物に加えるよう請願した。NIHの現在の方針では、頭足類を含む全ての無脊椎生物が人道的に扱われるべき動物から除外されている。特にタコを始めとする頭足類は、並外れた頭脳やすばらしい防衛能力を持つが故に、ますます、連邦政府の資金提供を受けた実験で使用されるようになってきている。中でもNIHが出資した機関が、頭足類を用いた研究を盛んに行っている。

 米国は他国に比べてかなり遅れをとっており、英国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、EUにおいては、頭足類をそれぞれの動物福祉法の対象としている。

©Getty Images
  1. *1Physicians Committee for Responsible Medicine(責任ある医療のための医師委員会)/米国
  2. *2 Harvard’s Animal Law & Policy Clinic: 法制度を利用して動物の扱いを分析・改善することを目的とするプログラム。訴訟、立法、行政実務、政策立案など、飼育動物や野生動物の立場を理解し世に知らしめることを行う。

Physicians Committee Joins Coalition To Protect Octopuses in Labs (PCRM)

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