ルーマニア:毛皮農場が法律で禁止に!

2024年10月22日、ルーマニア議会は、国内に存在する2つの毛皮産業であるチンチラとミンクの農場を禁止する法案を圧倒的多数で可決しました。この画期的な決定は、ルーマニアのFFAのメンバー団体であるHSI/Europe、および仲間の動物保護団体による約2年間の政治的議論と継続的なキャンペーンの成果です。ルーマニアはヨーロッパで22番目、EU加盟国としては16番目に毛皮農場を禁止した国になりました。
この法案は、HSI/Europeがルーマニアの毛皮農場の恐ろしい状況を暴露する潜入捜査を行ったことがきっかけとなり、提案されました。チンチラは、狭くて不潔なワイヤーケージに閉じ込められ、生後わずか数か月で毛皮ファッションのために即席のガス室で殺されたり、首を折られたりしました。この法案が下院で可決された今、公布されれば、2027年1月1日よりルーマニアでの毛皮農場は違法となります。この法律が発効するには、Klaus Iohannis大統領が公布し、官報に掲載する必要がありますが、これは滞りなく進むと予想されています。

2022年5月、FFAのメンバーは、ルーマニア議会の円卓会議で演説し、政治家に毛皮農場の禁止を支持するよう促しました。HSI/Europeが委託した全国調査によると、ルーマニア人の67%以上が毛皮農場の禁止を支持しています。さらに、ルーマニアでのHSI/Europeのキャンペーンでは、毛皮農場の廃止を支持する74,000筆以上の請願署名が集まり、ルーマニア議会に提出されました。

ルーマニアの毛皮産業は衰退の傾向にあり、2013年に150あった毛皮農場の数は、2022年には約12に激減し、それには、年間約10万枚のミンク毛皮と15,000枚のチンチラ毛皮を生産する2つの大規模農場も含まれます。このルーマニアにおける禁止は、人獣共通感染症の蔓延など、毛皮農場に関連する環境および人間の健康被害にも対処するものです。そして、動物福祉と持続可能な慣行を重視する広範なヨーロッパの運動の中にルーマニアが組み込まれたことを意味します。

出典:VICTORY: ROMANIA BANS FUR FARMING

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