JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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JAVAの最新情報をお知らせするコーナーです。進行中の活動、パネル展やイベントなどのご案内、これまでの活動・成果などをご紹介していきます。

「獣医師の社会的役割と、その教育の今」シンポに参加

市民公開シンポジウム
「獣医師の社会的役割と、その教育の今」参加報告

【開催概要】
日時:2017年12月9日(土) 13:00~17:30
場所:東京大学弥生講堂 一条ホール
主催:全国大学獣医学関係代表者協議会 (公社)日本獣医学会
共催:(公社)日本獣医師会

【プログラム】
開会挨拶:全国大学獣医学関係代表者協議会会長 稲葉睦
(公社)日本獣医学会理事長 久和茂
(公社)日本獣医師会会長 藏内勇夫

基調講演:「新興感染症―インフルエンザならびにエボラ出血熱―」
東京大学医科学研究所教授/米国ウイスコンシン大学教授 河岡義裕

講演1:「わが国における獣医師の職域:獣医師免許と獣医学」
山口大学共同獣医学部教授 佐藤晃一

講演2:「わが国における獣医学教育改善:国際水準化に向けての現状と課題」
北海道大学大学院獣医学研究院・獣医学部教授/全国大学獣医学関係代表者協議会会長  稲葉睦

講演3:「獣医学実践教育強化の具体と公務員獣医師の確保への課題」
北里大学副学長・獣医学部教授/(特非)獣医系大学間獣医学教育支援機構理事長 髙井伸二 

講演4:「欧米における獣医学教育の現状と認証評価制度」
帯広畜産大学副学長・獣医学研究部門教授 倉園久生

講演5:「将来における獣医師への期待と獣医学教育の在り方」
東京大学大学院農学生命科学研究科・農学部教授/(公社)日本獣医学会前理事長 中山裕之

パネルディスカッション

閉会挨拶:酪農学園大学理事長・(一社)日本私立獣医科大学協会会長 谷山弘行

JAVAが実験動物の飼養環境や代替法の導入を働きかけている全国大学獣医学関係代表者協議会(以下、協議会)。全国に16ある獣医系大学の教員代表者で構成される組織です。
2017年12月、この協議会が開催した獣医学教育に関するシンポジウムに参加しました。(JAVAの協議会への働きかけについてはこちら

300名ほど入る会場がほぼ満席でした。まず、主催、共催組織の3名からの開会の挨拶では、「2017年は獣医学部新設の問題で獣医学教育についてこれまでになく注目されたけれども、獣医師の役割や獣医学教育について社会にほとんど知られていないことを痛感した。その原因に自分たちがこれまで十分に説明してこなかったということもあって、このようなシンポジウムを開催した」との話がありました。
ここでは、JAVAの活動にも関係する情報が得られた講演1~5とパネルディスカッションについてご報告します。

講演1~5

内容は重複している点が多かったため、講演で得られた情報をまとめて箇条書きします。

<獣医師について>

  • 世間では、「獣医師」というと犬猫のお医者さんというイメージが強いが、産業動物の獣医師もいる。「公務員獣医師」の業務は、食品衛生監視や食肉の衛生検査、動物の伝染病の予防や発生後の鎮圧、野生動物の保護・管理、動物愛護センターでの動物福祉等、多岐にわたる。製薬会社などの企業や研究所で研究職に従事する獣医師も多い。
  • 日本は食肉検査など獣医師の仕事とされている職種が多いため、公務員獣医師や産業動物獣医師が不足している(米国では食肉検査は専門の検査師が行い、獣医師ではない)。
  • 平成26年時点で、日本には約39,000人の獣医師がいる。医師は20万人以上いるので、決して獣医師は多くはない。
  • 日本の獣医師の約25%が公務員獣医師だが、欧米では2~5%しかおらず、多くが臨床獣医師である。そのため、臨床教育に重きが置かれている。
  • 地球環境、野生動物、人と動物の健康といった地球規模の問題を、医師と獣医師が協力して取り組んでいくべきとなっている(One Healthの概念)。

<国内外の獣医学教育システム>

  • 獣医大の起源は1761年に仏・リヨンに家畜治療の大学が設立され、それが世界に波及した。
  • 日本では6年の獣医大学を卒業し、国家試験に合格して獣医師免許を取得できる。
  • 大学によって異なるが、多くの大学では1年間の教養教育課程と5年間の専門教育課程を取り入れている。
  • 諸外国の多くは、獣医大学を卒業すると国家試験なしで獣医師になれる。それは、獣医大学での教育体制を認証機関が厳格に審査し、その機関(大学)に獣医師養成機関として承認を与えているため。
  • 欧州で獣医師になるには、高校卒業後、5年以上(平均5.5年。オランダは6年)の獣医学教育を受ける。米国は、大学や大学院を卒業後、4年間獣医学教育を受け、1年間のインターン実習を受けないと獣医になれない。9年かかる。
  • 日本は欧州の体制と似ているので、欧州の大学が参考になると思われる。
  • OIE(世界動物保健機関)は、「卒業した翌日から、獣医師として活動できる教育を」と言っていて、それを各国が目指している。

<日本の獣医学教育の課題と取り組み>

  • 日本の獣医学教育は国際水準を超えている分野(感染症、公衆衛生、サイエンス、大動物臨床、小動物臨床など)はないと言える。すべての分野ですべての学生が水準を超えるのがまず目標。
  • これまでの日本の臨床実習は見学型だったが、国際水準では、卒業後にすぐ獣医師として何ができるかが重要であるため、参加型臨床実習が必要となった。しかし、獣医師法第17条において、獣医師免許のない者の治療行為が禁じられている。これに対して平成22年6月30日付の農水省の課長通知* によって、各大学がガイドラインを策定し、その条件下なら違法性はないと示した。
  • その条件の中に学生の水準も含まれていて、どの学生でも臨床実習に参加できるわけではない。その学生の水準保証のため、獣医学共用試験を導入し、合格した学生が、スチューデントドクターとして臨床実習に参加できるというシステムとなった。
  • 医歯薬系の学部・学科では10年くらい前から共用試験システムが始まっているが、マンパワー、マネーパワーが全く違っている。日本の獣医学部は欧米と比べて教員の数が圧倒的に少ない。また、十分な大動物の診療の場を持っていない大学があるなど困難な現状もある。
  • 米国では獣医大学1校につき教員は100名以上いるのに対して日本はその半分かそれ以下。ウィーン獣医大学は国内唯一の獣医大学で学生が2,000人以上、教員は1,000人以上。種別の病院があり、魚の病院も。スキルアップ用のマネキンなどが置いてある部屋があり、学生は暇さえあればそこで練習する。
  • 近隣の獣医大学同士が協力して、教員・学生を行き来させて実習を合同で行ったりしている(例:北大と帯広畜産大、山口大と鹿児島大など。小動物の患者が多い北大と大動物の患者が多い帯広畜産大が協力して、不足を補って実習を実施)。農業共済や地域病院との連携も不可欠(北里大学では地域病院とのネットワークづくりをしている)。
  • さまざまな支援を受けて、2017年より共用試験を15大学で実施(残る日本大学は2018年より参加)。836人中831人合格。
  • 学生に臨床実習をさせることになるため、付属病院には飼い主に向けて、学生の参加への理解を求める貼り紙を掲示している。
  • 欧米の獣医大学には、EAEVE(欧州獣医教育機関協議会)とAVMA(米国獣医師会)などによる教育評価が行われている(オーストラリア・ニュージーランド、韓国にもある)。日本では平成29年度から、(公財)大学基準協会による教育評価と認定をスタートさせている。

* 農林水産省消費・安全局 畜水産安全管理課長告示「獣医学生の臨床実習における獣医師法第17条の適用について」(22消安第1514号)

パネルディスカッション

会場からの質問を受ける形で行われ、6名から質問がありました。
JAVAも、「国際水準について講演でお話があったが、欧米の大学のように生きた動物を犠牲にすることなく、代替法と臨床実習で卒業できる日本の大学はあるか?」「代替法の導入の状況や今後の計画を教えてほしい」の2点を質問しました。
協議会会長の稲葉氏から、「参加型実習の充実は動物の犠牲を減らすこととまさに表裏一体。動物の犠牲を減らすことは当然。今、このために全国の大学で取り組んでいるので理解いただきたい。そしてこの回答でもって、1つめの質問への回答にもさせてもらいたい」と回答がありました。

また、JAVAと化粧品の動物実験や動物愛護法改正の活動などで連携しているPEACEの東さちこ代表が「加計学園の問題で動物を使った実習のことが取り上げられていたが、動物実験削減のためにどのような取り組みをされているか?」といった質問をされ、それに対し中山氏からは「生きた動物を使った実習をなくしていこうということは協議会・教員の共通認識」という発言がありました。

講演の内容や質問への回答からも、日本の獣医学教育の関係者の意識やシステムが変わりつつあるのを感じました。しかし、欧米のように生きた動物を犠牲にせずに卒業できる大学ができるまでの道のりは遠いとも感じます。
全国大学獣医学関係代表者協議会がJAVAからの要望書に対し「検討委員会を設置し、代替法導入の方針と具体策検討を進める」と回答していますが、現時点ではまだこの委員会は起動していない模様です。いち早く行動に移し、できるところからでも1つ1つ代替法に切り替えていくことが重要と考えます。そのために私たちも働きかけを続けていかなくてはなりません。

動物愛護法改正のための活動<続々報>

2018年7月10日

議連や党からのヒアリングでアピール

法改正の活動では、議員の皆様への陳情を積極的に続けていますが、そのなかで党や議員連盟の会議に呼んでもらい、私たちの求める改正や意見をアピールする機会を得ることがあります。

■超党派
犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟
動物愛護法改正第13回PT

2018年2月5日に開催されたこのプロジェクトチーム(PT)の会議のテーマは「犬猫の引取り・譲渡・殺処分等の現状と課題、収容施設の改善等」。
茨城県動物指導センターの松本徹センター長(当時)と保護猫カフェ「ねこかつ」の梅田達也店長と私たち3団体からのヒアリングが行われました。

私たちからは、「JAVA 動物行政に関するアンケート」調査結果を踏まえて自治体業務の現状を説明し、また次の4つの改正要望がいかに重要かを訴えました。

  • 駆除目的の猫の引取りをなくす
  • 定点収集の実質禁止=輸送の改善
  • 収容状況の改善
  • 炭酸ガス殺の禁止

 

■自民党
自民党どうぶつ愛護議員連盟 第5回マイクロチップPT

3月27日に開催されたこのPTの会議で、JAVAがなぜチップ装着の「義務化」に反対するのか、次の現状や懸念を訴えました。

  • チップは万全ではなく、リーダーで読み取れなかったり、情報が登録されていないなどの理由で飼い主が判明しないことも多く、また遺棄するような飼い主はチップを入れないなど、効果に疑問がある。
  • 今のシステムでは、繁殖業者から販売店、購入者といった流通経路の追跡はできない。
  • もし、すべての飼い犬猫にチップ装着が義務づけされれば、ますます野良猫の駆除が行われるなどの危険性がある。
  • 装着費用5,000円程度と登録料1,000円が必要であり、犬猫を保護している多くの動物愛護団体にとって負担が大きく立ちゆかなくなる。
  • システム構築や個人情報管理、関係機関への読み取りリーダーの設置等、多額の税金投入が想定されるが、その分を不妊去勢手術の助成金に充てたほうが殺処分減少につながる。
  • 多くはないが、チップ装着による犬猫の健康被害の事例がある。

※JAVAのチップ装着の「義務化」反対の見解については、「なぜJAVAが犬猫へのマイクロチップ装着の「義務付け」に反対するのか Q&A 」に詳しく掲載してあります。

 

■民進党
「動物愛護管理法」改正に関する勉強会

3月29日に開催されたこの勉強会で、法律全般にわたる私たちの求める改正を、実態を伝える数多くの写真やJAVAの行った動物行政アンケートの結果などを盛り込んだ資料を使って、ご説明しました。
(私たちの求める改正については、こちら

改正動物愛護法の制定まで、引き続き全力で取り組んでまいります。

中国の有名ファッションデザイナーがファーフリー宣言

FFAの一員であるACTAsiaが、2018年6月、「Fur-Free Fashion Forum and Gala」というイベントを上海で開催。この場で3人の中国のトップファッションデザイナーが、今後毛皮を使用しないことを発表しました。
その3人のデザイナー、Grace Chen(グレイス・チェン)、Mary Ma(マリー・マー)、 Michael Wong(マイケル・ウォン)は、すでにFFAが実施している「FUR FREEブランドプログラム」の宣誓書にサインしており、先にファーフリー宣言をした中国の約40のファッションブランドやデザイナーの仲間入りをしました。
グレイス・チェン氏のブランドは習近平国家主席夫人をはじめとしたセレブたちが愛用しています。マイケル・ウォン氏は映画スターであり、ファッションレーベルのオーナーでもあります。
国際的な動物保護団体であるACTAsiaは、10年以上にわたり、中国において、思いやりのある消費を広める活動をしてきました。グローバルな毛皮取引の拠点として、毛皮製品の大きな市場を持ち、大量の毛皮を生産してきた中国のこの新しい方向性は、世界中のファッションがいかに毛皮から遠ざかってきているかを示しているといえます。


ルクセンブルク 、毛皮農場を禁止!

2018年6月、ルクセンブルク大公国で新しい動物福祉法が成立しました。
この法律は同年10月に施行され、毛皮農場の禁止が含まれています。ルクセンブルクには現在、毛皮農場は存在しませんが、これにより新しい毛皮農場の建設を防ぐことができます。政府議会は「動物はもはやモノではなく、感受性と確かな権利を有する、有能な生き物としてみなされている。」と主張しています。
ルクセンブルクは、毛皮農場を禁止した欧州で10番目の国となりました。

古本チャリティ募金にご協力を!

2018年6月14日

不要になった本やDVD、CDの買取金が寄付になります

 

本、CD・DVD・ゲームソフト等の買取を行っている本棚お助け隊さんでは、NPO・NGOを支援する<古本チャリティ募金>を行っています。
ーーモノを活用した寄付文化をもっと身近にーー
素敵な取り組みですね。

そんな本棚お助け隊さんから、嬉しいことにJAVAもお声かけいただき、2018年2月から寄付先にしていただきました。すでに皆さまが送っていただいた本の買取金をご寄付としていただいています。

「もう読まないけど捨ててしまうのは勿体ないなぁ」「自分は買取金がいらないので、役立つところに支援したい」という皆さま。梱包して送る、というひと手間はかかりますが、ご自分が使用した物のリサイクルと動物たちを守る活動を行うJAVAへの支援になりますので、ぜひお願いいたします。

送り方

  1. 本やDVD、CDを壊れないように段ボ―ルに梱包してください。
    必要な方には、無料で段ボールをお届けします。発送申し込みの際にお申込ください。
    ウェブサイトから、または電話にて 0120-995-535(9:00~17:00)
  2. ゆうパック着払い伝票を用意してください。次のどちらかの方法で入手してください
    ●集荷依頼の時に、着払い伝票を依頼して持ってきてもらう→集荷の人が来たら、その場で書いて荷物と一緒に渡す
    ●郵便局に置いてあるものをもらっておく
  3. 伝票に以下を記入してください。
    お届け先/〒112-0014 東京都文京区関口1-47-12 江戸川橋ビル205号 TEL.03-6388-9301 本棚お助け隊 古本チャリティ募金係
    ご依頼主/郵便番号、住所、氏名、電話番号
    品名/「JAVA古本募金宛」 必ず忘れずにお書きください
  4. 本棚お助け隊/古本チャリティ募金センターに、発送申し込みをしてください。次のいずれかでお願いします。
    ●チラシをお持ちの場合は、チラシの1番下の「贈与承諾書」にご記入のうえ切り離して、送るものの中に一緒に入れてください
    ●チラシをお持ちでない場合1/ウェブサイトから申し込んでください
    ●チラシをお持ちでない場合2/電話0120-995-535(9:00~17:00)で申し込んでください
  5. ゆうパックの集荷依頼を日本郵政にしてください。送料無料! 
    ゆうパック集荷依頼 0800-0800-111(8:00~21:00) 通話料無料!

その他、詳しくは本棚お助け隊さんのサイトの<古本チャリティ募金>ページをご覧ください。
買取できないものもありますので、ご確認ください。

古本チャリティ募金

本棚お助け隊/古本チャリティ募金センター
〒112-0014 東京都文京区関口1-47-12 江戸川橋ビル205号
TEL.03-6388-9301(9:00~17:00)

 

チラシについて

JAVAに寄付されることをご案内しているチラシのご用意もあります。お知り合いに配っていただいたり、お店等に設置していただけると助かります。
ご入用の方には送料無料にてお送りしますので、お問い合わせフォームからご請求ください。
「贈与承諾書」のついている表面はダウンロードもしていただけます

古本チャリティ募金チラシ表

古本チャリティ募金チラシ・表

古本チャリティ募金チラシ裏

古本チャリティ募金チラシ・裏

 

動物用ワクチンの対象動物試験が省略可能に

動物用ワクチンの対象動物試験が省略可能に
~ICAPPPのパブコメが反映される~

「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」によって承認されたワクチンなどの動物用生物学的製剤については、バッチ(製造単位)ごとの販売前の品質検査において、その製剤の使用対象の動物(牛、豚、犬、猫などの哺乳類、鳥類、魚類など)または実験動物を用いて安全性を確認する試験が行われています。
日米EUで組織される動物用医薬品の承認等のガイドラインを策定している国際機関VICH(動物用医薬品の承認審査資料の調和に関する国際協力)では、安全性に関して実績のある動物用生物学的製剤の安全性試験の実施を省略するための検討が進められていて、動物用不活化ワクチンの「対象動物バッチ安全試験(TABST)」の省略要件の見直し、動物用生ワクチンのTABST省略要件の制定が行われました。

2016年にそれら見直し案と制定案に対するパブリックコメント募集が行われ、JAVAは、日米欧の動物保護団体で構成する医薬品プログラムにおける国際動物保護委員会(International Council on Animal Protection in Pharmaceutical Programmes (ICAPPP))の日本窓口として、意見を農林水産省に提出していました。
2018年4月、その結果が公表されまして、ICAPPPも賛成の意見を出していた省略要件の改正や制定が実現しました。これによって、十分な数の連続したバッチが適合した生産システムの下で生産される場合、TABSTは省略*できることになったのです!さらにICAPPPが求めていた次の記述の削除・追加がなされました。

*製造工程の重要な変更や予期されていなかった副作用の発生等の例外を除く。

動物用不活化ワクチンのTABST省略要件(VICH GL50)の見直し案

  • すでにヨーロッパでは要求されていないにもかかわらず、ヨーロッパの要件表に記載されたままだったTABSTの記述が削除された。
  • 認可企業がTABSTの省略を求めることを認める、米農務省(USDA)の方針が書かれている「Veterinary Service memorandum 800.116(獣医療サービス覚書800.116)」が参考として米国の要件表に追加された。
  • ICAPPPの提案がほぼ言葉通り採用され、日本の要件表に次の一文が追加された。
    「2014年より、動物用生物学的製剤基準に定める試験に、少なくとも10バッチ連続で適合した場合、TABSTを省略することができる」

動物用生ワクチンのTABST省略要件(VICH GL55)の制定案

  • すでにヨーロッパでは要求されていないにもかかわらず、ヨーロッパの要件表に記載されていたTABSTの記述が削除された。
  • 「近い将来、Veterinary service memorandum 800.116は生ワクチンに対するTABSTの免除申請ができるように改訂される」と米国の要件表に追加された。

 

Good News!農薬のイヌの動物実験が廃止に!

年間約200頭の犬が救われる
農薬のためのイヌ慢性毒性試験が廃止に!

農薬の製造・加工、輸入、販売を行うには、農水省にその農薬を登録しなければなりません。この登録申請には、数多くの動物実験データの提出が義務付けられています。その中のひとつにイヌを使った「1年間反復経口投与毒性試験」があります。JAVAはこの試験の廃止を農水省に働きかけてきて、今回、廃止が決まったのです!


農薬のために義務付けられる動物実験

農薬の登録申請の際、データの提出が農薬取締法で義務付けられている試験*1のうち、毒性に関する試験だけで、以下のように29の試験があります。そのうち23試験が動物を用いるものです。

義務付けられている毒性試験
「農薬の登録申請に係る試験成績について」
(平成12年11月24日付け 12農産第8147号 農林水産省農産園芸局長通知)より

ア 急性経口毒性試験
イ 急性経皮毒性試験
ウ 急性吸入毒性試験
エ 皮膚刺激性試験
オ 眼刺激性試験
カ 皮膚感作性試験
キ 急性神経毒性試験
ク 急性遅発性神経毒性試験
ケ 90日間反復経口投与毒性試験
コ 21日間反復経皮投与毒性試験
サ 90日間反復吸入毒性試験
シ 反復経口投与神経毒性試験
ス 28日間反復投与遅発性神経毒性試験
セ 1年間反復経口投与毒性試験
ソ 発がん性試験
タ 繁殖毒性試験
チ 催奇形性試験
ツ 変異原性に関する試験
テ 解毒方法又は救命処置方法に関する試験
ト 動物代謝に関する試験
ナ 植物代謝に関する試験
ニ 家畜代謝に関する試験
ヌ 土壌中動態に関する試験
ネ 水中動態に関する試験
ノ 水産動植物への影響に関する試験
ハ 水産動植物以外の有用生物への影響に関する試験
ヒ 有効成分の性状、安定性、分解性等に関する試験
フ 環境中予測濃度算定に関する試験
ヘ 農薬原体の組成に関する試験

「1年間反復経口投与毒性試験」とは

今回、廃止になった、イヌを用いた「1年間反復経口投与毒性試験」(以下、「イヌ慢性毒性試験」)はどういった実験なのでしょうか。
試験実施のガイドラインである「農薬の登録申請に係る試験成績について」(平成12年11月24日付け 12農産第8147号 農林水産省農産園芸局長通知)から抜粋してみました。(※下線はJAVAによる)

ガイドライン抜粋 JAVAのコメント
1.目的
本試験は、被験物質を長期間にわたって反復投与したときに生じる毒性変化、明らかな毒性変化を惹起する用量及び毒性変化の認められない最高投与量(無毒性量:NOAEL)についての科学的知見を得ることを目的とする。
農薬が長期にわたって繰り返し体内に入った場合に有害な影響が出ない最大量を得るために行われる試験です。
2.供試動物
(1)げっ歯類1種(通常、ラット)及び非げっ歯類1種(通常、イヌ)を用いる。
(2)げっ歯類については、離乳後、馴化期間を経てできるだけ早い時期の同一週齢の動物(通常、5~6週齢)を用い、非げっ歯類については、4~6か月齢の動物を用いる。
使う動物は通常、ラットかイヌです。ラットは5~6週齢、イヌは4~6か月齢と、幼い個体を使います。
3.投与方法
経口による連続投与とし、通常、混餌投与又は飲水投与により行う。ただし、混餌又は飲水投与が困難な場合には強制投与を行ってもよい。
被験物質である農薬の成分の投与方法は経口ですが、餌や水に混ぜての投与が難しければ、強制投与、つまり無理やり摂取させてもいいとなっています。
4.投与期間
1年以上とする。
実験に使われる期間は1年以上と長期にわたります。
5.動物数及び試験群の設定
(1)動物数の設定
1.げっ歯類は1群当たり雌雄各20匹以上、非げっ歯類は1群当たり雌雄各4匹以上とする。
(2)試験群の設定
1. 被験物質投与群
ア 対照群の他に少なくとも3段階の用量設定による投与群を設ける。
2. 対照群
ウ 毒性に関する情報が十分に得られていない溶媒等を使用する場合には、さらに無処置対照群を加える。
1群あたり、ラットは雌雄各20匹以上、イヌは雌雄各4匹以上とあります。対照群と、少なくとも3段階の投与群設けるので、通常、最少でラットは160匹、犬は32匹使われます。
6.観察及び検査
次の(1)~(5)の項目について実施する
(1)一般状態の観察
(2)血液検査
2. マウスを除き、検査前に一晩絶食させることが望ましい。
(3)尿検査
(4)眼科学的検査
(5)病理学的検査
1. 投与期間中に死亡した動物は速やかに剖検し、器官・組織の肉眼的観察及び病理組織学的検査を行い、死因及びその時点での毒性変化の程度を明らかにするよう努める。
2. 投与期間中に死に瀕した動物は、速やかに屠殺、剖検し、1と同様の観察及び検査を行い、瀕死状態に至った原因及びその時点での毒性変化の程度を明らかにするよう努める。
3. 投与終了時におけるすべての生存動物は、諸検査等のための採血及び採尿を行った後、屠殺、剖検し、器官・組織の肉眼的観察を行う。(略)なお、マウスを除き剖検前に一晩絶食させることが望ましい。
ラットやイヌたちは、(1)~(4)の観察・検査をされ続け、途中で死亡したら、剖検、途中で死に瀕しても、殺されて剖検、1年間実験されて生き残っても、殺され剖検されるという、いずれにしても悲惨な最期を迎えることになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

殺される前の日に絶食の苦しみまで味わいます。

なぜこの実験をターゲットにしたか

上述ように、数ある動物を用いた毒性試験の中で、なぜ今回このイヌ慢性毒性試験にターゲットを絞ったか。それは、まず1年間と非常に長期にわたる点で他の実験より残酷であり、動物福祉の観点から、EUでは必須試験から削除されていて(2013年)、米国(2007年)、カナダ(2016年)でも条件付きながら削除されているからです*2
そういった国際的な動向があることに加え、JAVAと協力関係にある米国に本部を置く動物保護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals;動物の倫理的な扱いを求める人々)が、同じく義務付けられているイヌを用いた「90日間反復経口投与毒性試験」のデータの利用によって、1年間の実験を削除しても農薬の安全性の担保に支障はないという科学的根拠を提示してくれたからです。
そのため、まずこのイヌ慢性毒性試験を削除させよう、ということになりました。

農水省に削除を要請

JAVAはPETAと連携しながら、2015年から農水省に対して、イヌ慢性毒性試験をガイドラインから削除するように働きかけを続けてきました。そして、農水省から次のような回答を得ていました。

  •  OECD(経済協力開発機構)を始めとした国際機関で3Rの原則に基づいた取り組みがなされていることは承知している。
  •  農水省でも不要な動物試験はなるべく減らしていく方針としている。
  •  JAVAから寄せられた意見・情報や欧米における動きも参考に、今後、関係府省との協力の下、見直しを検討していきたいと考えている。
  •  具体的には、イヌ慢性毒性試験から得られるデータと同等の情報が他の試験から入手可能かどうか、国内の毒性評価の専門家からの助言を求めていく。
  •  この試験の必要性の調査研究を行っている。期間は2年間で、遅くとも2017年3月には結果が出る。

食品安全委員会の結論は「例外つき削除」

上記の農水省が言う調査研究結果が、リスク評価機関である内閣府食品安全委員会で審議されました。そして発表された「農薬の食品健康影響評価におけるイヌを用いた1年間反復経口投与慢性毒性試験の取扱いについて」(平成29年12月21日 農薬専門調査会決定)において、「原則、イヌ慢性毒性試験は不要」という結論が出されました。
しかし、この結論には以下の1~4の場合は例外として、この試験が必要と考えられると示されていました。つまり「例外つき削除」という結論だったのです。

  1.  亜急性毒性試験で認められる毒性プロファイルがイヌとげっ歯類で大きく異なる場合
  2.  イヌ及びげっ歯類について、毒性標的臓器が同じでも明確な発現用量の差が認められ、イヌの感受性が高いと考えられる場合
  3.  イヌにおける農薬の蓄積性が懸念される場合
  4.  イヌにおける薬物代謝(動態)について、1~3で示されるようなイヌ特有の毒性等に関与することが想定される場合

パブコメ募集
農水省の案は「例外なし削除」

食品安全委員会の結果をうけて、農水省がイヌ慢性毒性試験を削除するガイドラインの改正案をまとめ、それに対するパブリックコメントの募集をしました。
農水省のガイドライン改正案にも食品安全委員会がつけた4つの例外が書かれてしまうかと危惧していたのですが、農水省の改正案では、一切の例外なくイヌ慢性毒性試験を削除するという内容になっていたのです!

JAVAは次のように、農水省が出した例外なし削除の案を評価、支持し、案のとおり改正をすることを求めるコメントを農水省に提出いたしました。
また、改正案を後押しするご意見を届けてくださるよう広く呼びかけました。

  •  米国、カナダは上記の1、2、4の例外は設けていない。また、EUは1~4すべての例外を設けていない。それはこれらの場合において、イヌ慢性毒性試験を追加で実施してもリスク評価に更なる評価価値を与えないからである。
  •  食品安全委員会は、これら海外の方針を認識しながら、農薬専門調査会決定において例外を設けた。これは「3Rの原則」にも、「不要な動物試験はなるべく減らしていく」という農水省の方針にも反した時代に逆行する結論と考える。

ガイドラインから削除される!

3月29日、パブコメの結果が公表され、全部で115件の意見が寄せられ、そのうちJAVAと同様の意見が79件あったと報告されています。そして、そこには「原案の通り改正いたします」との農水省の見解が書かれていました。4月に入り、イヌ慢性毒性試験の記述すべてが削除された新しいガイドラインが通知されたのです!
今後、農薬申請の際、イヌ慢性毒性試験を行う必要がなくなります。登録申請数などにもよりますが、今後年間約200頭の犬が犠牲にならずにすむと推測されます。JAVAはすべての実験の廃止を求めていて、これはゴールではありませんが、今回の結果は大きな1歩です!

改正されたガイドラインは農林水産消費安全技術センターのウェブサイトでご覧いただけます。


  1. *1暴露の危険性や毒性の程度等からデータ提出が除外されるケースもある。
  2. *2JAVAが把握している、その他の国の状況としては、韓国は依然としてイヌ慢性毒性試験を実施、ブラジルは削除を検討中(2018年4月1日現在)。

農薬を飲まされる犬たちを救おう!

!この実験は廃止になりました!

「Good News!農薬のイヌの動物実験が廃止に!」をご覧ください
パプコメにご協力くださった皆さま、ありがとうございました


【2018年2月21日に締め切られました】
「1年間 農薬を飲まされ続ける犬たちを救おう!」
農水省へパブコメを送ってください

農薬の製造・加工、輸入、販売を行うには、農水省にその農薬を登録しなければならないと農薬取締法で定められています。
この登録申請には、数多くの動物実験データの提出が義務付けられています。その中のひとつに「1年間反復経口投与毒性試験」という実験があります。これは、ラットやイヌを用いて、1年間もの間、農薬をエサや水に混ぜて投与したり、強制投与して、繰り返し体内に入った場合に有害な影響が出ない最大量を得るために行われる必須試験です。動物たちは実験の最後に殺され、解剖されます。

この度、農水省がこのイヌを用いた1年間反復経口投与毒性試験(以下、「イヌ慢性毒性試験」といいます)を必須試験から削除するガイドラインの改正案をまとめ、それに対するパブリックコメントの募集をしています。

これは大変評価できる改正で、JAVAはこの改正案に賛成・支持するコメントを提出しました。
ぜひ、皆さんからもご意見届けてください。

イヌ慢性毒性試験は、1年間と非常に長期にわたること、また90日間の同様の試験が義務付けされている等の理由や、動物福祉の観点から、EUでは必須試験から削除されています(2013年)。またアメリカ(2007年)、カナダ(2016年)でも条件付きながら削除されています。
一方、日本では必須とされていたため、JAVAは米国に本部をおく動物保護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals;動物の倫理的な扱いを求める人々)と連携しながら、2015年から農水省に対して、イヌ慢性毒性試験を削除するように働きかけをしてきました。
そして、農水省から「貴会やPETAから寄せられた御意見・情報や欧米における動きも参考に、今後、関係府省との協力の下、見直しを検討していきたい」「この試験の必要性の調査研究を行っている。遅くとも2017年3月には結果が出る」という回答を得ていました。

この調査研究結果が内閣府食品安全委員会で審議され、昨年12月21日付で、「原則、イヌ慢性毒性試験は不要」という結論が出されました。
しかし、この結論には以下の1~4の場合は例外として、この試験が必要と考えられると示されていました。

  1. 亜急性毒性試験で認められる毒性プロファイルがイヌとげっ歯類で大きく異なる場合
  2. イヌ及びげっ歯類について、毒性標的臓器が同じでも明確な発現用量の差が認められ、イヌの感受性が高いと考えられる場合
  3. イヌにおける農薬の蓄積性が懸念される場合
  4. イヌにおける薬物代謝(動態)について、1~3で示されるようなイヌ特有の毒性等に関与することが想定される場合

そのため、農水省のガイドライン改正案にもこの4つの例外が書かれてしまうかと危惧していたのですが、農水省の改正案では、食品安全委員会が示した例外は書かれておらず、例外なくイヌ慢性毒性試験を削除するという内容になっていたのです!

JAVAは当然、すべての動物実験の廃止を目指していますので、ラットを用いた1年間の試験をはじめ、多くの動物実験がまだ必須とされていることには反対ですが、今回の改正は農薬のための動物実験廃止への大きな一歩です。
JAVAでは以下のようなこの改正案を評価、支持するコメントを農水省に提出いたしました。

JAVAが提出したパブコメ(PDFファイル)

ぜひ皆さんからも「改正案に賛成、支持する」「国際的な動向をみても、動物福祉の観点からもイヌを用いた1年間実験の削除は不可欠。案の通りの改正をお願いします」など、改正案を後押しするご意見を届けてください。

締め切りは2月21日です。
提出方法や改正案はパブリックコメント募集のページをご覧ください。

ご協力を宜しくお願いします。

MICHAEL KORSとJimmy Chooも「毛皮を使わない」ブランドに!

2017年12月26日

マイケルコースファーフリー

12月15日、世界的な高級ファッション企業
マイケル・コース ホールディングス(Michael Kors Holdings Limited)は、
動物の毛皮の使用をやめ、
毛皮を使用した製品は2018年12月末までになくすと発表しました!

この発表により、同社のブランドMICHAEL KORS(マイケル・コース)Jimmy Choo(ジミーチュウ)は、JAVAもメンバーとなっている毛皮に反対する国際連盟Fur Free Alliance(FFA)が各国で展開している「FUR FREEブランドプログラム(Fur Free Retailer Program)」に加わったのです。

CEOのジョン・D・アイドル(John D. Idol)は、次のように述べています。
「私は、MICHAEL KORSとJimmy Chooのコレクションにおいて、動物の毛皮の使わないという我が社の約束を発表できることを嬉しく思います。この決定は、革新的な素材の使用を発展させ続けていくという我が社の新たな幕開けとなります。」

また、デザイナーのマイケル・コースは、「製造技術の進歩によって、今、私たちは動物の毛皮を使うことなく豪華で美しいものを作り出すことが可能になりました。来る2月のショーのランウェイでそれらの新しい技術をお披露目できるでしょう。」と語っています。

これによってMichael Korsは、Gucci、アルマーニ、HUGO BOSSなどの毛皮を使わない高級ブランドの仲間入りをしました。

動物愛護法改正のための活動<続報>

2017年12月14日

2018年の「動物の愛護及び管理に関する法律」(以下、動物愛護法)の改正に向けて進めている、「認定NPO法人アニマルライツセンター」、「PEACE 命の搾取ではなく尊厳を」との協働活動。その後も国会議員への陳情等さまざまな取り組みを積極的に続けています。


省庁への申入れ

動物愛護法はこれまでの改正と同様に今回も議員立法で行われる予定ですが、行政側の意見・意向も重視されます。そのため、動物愛護法を所管する環境省には繰り返し私たちの求める改正を要望しています。また、私たちの改正案には、「実験動物を扱う業も第一種動物取扱業の対象にして登録を義務付ける」「3Rの原則の強化」という動物実験、実験動物に関係する改正も含まれていることから、動物実験の実施についての指針を出している文部科学省、農林水産省、厚生労働省の担当課への申し入れも行い、私たちの改正案への理解と協力を求めました。

「動物行政に関するアンケート」調査実施

自治体の動物の取扱いに関する私たちの改正案には、とえば、「所有者不明の犬猫の引取り条項の改正により、駆除目的の猫の引取りをなくす」「収容状況の改善(冷暖房・収容スペースの広さ・運動等)」「殺処分方法の改善(炭酸ガス殺の禁止)」があります。これまでも国会議員の皆さんに自治体の現状を伝え、私たちが求める改正案をアピールしてきました。より理解と賛同を得るために、環境省が発行している「動物愛護管理行政事務提要」ではわからない自治体における動物行政の現状を把握し、それを元にした資料を作成しようと、JAVAはアンケート調査を実施しました。対象は、引取り業務を行っている114の都道府県、指定都市、中核市です。

Evaの「どうぶつ2020プロジェクト」
JAVAのメッセージ動画が公開

女優の杉本彩さんが理事長を務める公益財団法人動物環境・福祉協会Evaが「どうぶつ2020プロジェクト」を9月中旬にスタート。これは、「2020年、日本のどうぶつ環境を世界水準に」をスローガンに掲げ、動物愛護法改正など、動物の福祉と環境の向上を目指すプロジェクトです。プロジェクトのアクションの一つとして、動物愛護団体、議員や著名人からのメッセージ動画が公開されています。JAVAもEvaからの依頼を受けて撮影しました。
動画では、私たちが動物愛護法の改正で特に強く求めている3点「駆除目的の猫の引取りをなくす」、「実験動物を扱う業の登録」「動物実験の3Rの強化」についてアピールしています。


YouTubeで動画を視聴する

 

3団体合同で開催

セミナー「動物愛護法をどう改正したらよいか~すべての動物を守れる法律を~」
9月10日、文京シビックセンター (東京都文京区)にて3団体合同でセミナーを開催しました。アニマルライツセンター代表理事の岡田千尋さん、PEACE代表の東さちこさん、JAVAの和崎が登壇し、法改正に向けたこれまでの動きの中間報告、私たちの改正案とその改正を求める理由、そして今後の動きについてお話ししました。質疑応答の場では、時間が足りないほど、会場から多くのご質問やご意見がありました。(私たちの求める改正については、<動物愛護法の改正署名にご協力を!>のページを参照ください)

JAVA、子猫虐殺犯を刑事告発

粘着テープで縛る、乱暴に肛門をこする・・・
JAVA、子猫虐殺犯を刑事告発

今年6月、インターネット上に少なくとも2頭の子猫を粘着テープで縛ったうえで、乱暴に肛門をティッシュでこすったり、圧迫するなどして虐殺する動画が投稿されました。この虐待動画については数多くの通報が全国の警察署に寄せられ、JAVAも告発状を提出。その後逮捕された犯人には動物愛護法違反で罰金20万円の処分が下されました。


投稿された虐待動画

6月18日に、「パンティマニアなお座敷シューター」という名で動画共有サイトYouTube(ユーチューブ)に投稿された4本の動画のうち3本に、子猫への残虐行為が撮影されていました。

動画1 白毛の子猫への虐待
<JAVAが動画で確認した内容>
犯人は白毛の子猫の両手にガムテープを巻きつけて拘束し、激辛チリソースを塗った綿棒を口の中にねじ込んだ。その後、ティッシュペーパーで乱暴に肛門をこすり続け、肛門は赤くただれて出血した。3分22秒ある動画中、終始、犯人は子猫を握りつぶすように強くつかみ、時に尻尾をつかんで逆さ吊りにし、子猫は終始、悲鳴をあげ続けていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<この動画についての犯人のコメント(原文のまま)>
「【赤ちゃん猫 強制排尿・排泄!】暴れるので、ガムテープ使用しましたが、なくても押さえ方次第ではガムテープなんか不要です。おしっこは問題ないものの、便通が悪かったので、アメリカのルイジアナ・ホットソース肛門に塗り、豪快に力強く擦ったら赤く擦りむけてしまい、力も入り過ぎたせいか、身体の骨も折れてしまった…。次の日に亡くなりました。。。。」

子猫虐待1

投稿動画より。子猫の両手はガムテープで拘束されている。
背後には激辛チリソースの瓶が見える。

動画2 キジトラの子猫への虐待

<JAVAが動画で確認した内容>
犯人はキジトラ毛の子猫の両手にガムテープを巻きつけて拘束し、さらに目、鼻、口を覆うように顔面にもガムテープを貼り付けた(顔面のテープを途中で追加したり、押さえつけたりもした)。その後、ティッシュペーパーで乱暴に肛門をこすり続け、肛門は赤くただれ出血した。3分44秒ある動画中、終始、犯人は子猫を握りつぶすように強くつかみ、時に尻尾をつかんで逆さ吊りにし、子猫は終始、悲鳴をあげ続けていた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<この動画についての犯人のコメント(原文のまま)>
「【子猫の強制排尿・排泄!】仕事などに行っている間はどうなのかわかりませんが、おしっこだけは毎日出ていたようです。かなり便通が悪く、ほぼ毎日強制排尿・強制排便しておりました。暴れるため、爪を切る前の動画です。ガムテープなんかなくてもできちゃいますね!日々強く擦り過ぎて、肛門なども皮が擦りむけ、少し血が出て真っ赤になってしまい、やはり力の入れ過ぎでした。。。
力の入れ過ぎって、おろしがねで大根をすりおろしするぐらいの力を入れてました
それでも排便はなかなか出なく、身体をギュッと強く握ると、なんとか出てました!が、内臓、肝臓、腎臓、胃?などが圧迫されたためか、苦しそうに悲鳴をあげていました。日々強く握り、強く擦り過ぎたためか、5月下旬に最後の悲鳴をあげて、ぐったりと亡くなりました。無念!!」

子猫虐待2

投稿動画より。子猫の両手はガムテープで拘束されている。このあと顔面にもテープを貼り付けられる。

動画3 死亡したキジトラの子猫
<JAVAが動画で確認した内容>
仰向けに横たわったキジトラの子猫の亡骸を母猫が何度も舐めていた。犯人はその子猫の頭部を大きな音がするほど指で強くはじきとばした。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<この動画についての犯人のコメント(原文のまま)>
「【無念!赤ちゃん猫死亡!!】生まれてから約1ヶ月目を迎えたけども、5/30に豪快な強制排尿・排便直後にゆっくりと亡くなりました……。母猫リリィが一生懸命舐めていました。私もいろいろやりましたが、ダメでした。2匹のうちの残ったこの子だけには、 元気に育って欲しかったです……。
毎回、排尿・排便の時に身体をギュッと強く握り、内臓、肝臓、腎臓、胃!?などが強く圧迫してしまったことが主な死因です。
本当、母猫には申し訳ないけど、無念極まりない、、、、。」

子猫虐待3

投稿動画より。死亡した子猫の頭部を犯人は強くはじき飛ばした。

Evaと連名で刑事告発

動画に映し出された行為は明らかに動物愛護法違反で「愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、2年以下の懲役又は、200万円以下の罰金に処する。」に該当するものです。8月、JAVAは公益財団法人 動物環境・福祉協会Evaと連名で地元の渋谷警察署に相談し、同署を介して、すでに捜査に動いていた神奈川県厚木警察署に告発状を提出しました。
その際、田中亜紀獣医師(カリフォルニア大学デービス校獣医学部疫学研究員/日本獣医生命科学大学非常勤講師)と町屋奈獣医師(公益社団法人日本動物福祉協会 獣医師調査員)が連名で作成くださった意見書「子猫の排尿・排便等に関する動画について」(下に掲載) を証拠として提出しました。これにより、あたかも子猫に排便・排尿をさせるために行った正当な行為であるかのような犯人の主張は決して通用しないことを証明しました。

犯人逮捕される

8月31日、犯人を逮捕したとの連絡が警察からありました。TBSテレビでは、逮捕されたのは千葉県成田市の38才の派遣社員の男と報じられました。

検察に起訴と厳罰求刑を要望

逮捕されても起訴されなければ罪に問えません。そのため、JAVAとEvaはそれぞれ、管轄の横浜地方検察庁 小田原支部にあてて、必ずや起訴して、懲役2年を求刑することを求める文書を送りました。

罰金20万円の処分下される

9月8日、逮捕されてから警察署に拘留されていた容疑者N・Kは裁判所に略式起訴され、同日付で罰金20万円の略式命令が下されました。
N・Kの犯した罪は残酷極まりなく、到底許せるものではありません。 それに対して、下された刑はあまりに軽いと言わざるを得ませんが、N・Kの行為が動物愛護法違反と認定され、有罪にできたことについては、再犯防止、さらには、他の動物虐待犯への抑止の効果があると考えています。

■2名の獣医師からの意見書■

 

「私が見た盲導犬の一生」元パピーウォーカーからの寄稿

人間のために働かされる様々な動物がいますが、人間に利用される動物の実態はどれも悲惨です。JAVAはいかなる動物の使役にも反対しています。
今回は、盲導犬のパピーウォーカーのボランティアをして、予想外の悲しい現実を知り、盲導犬制度に大きな疑問を持った佐藤まちえさんに盲導犬の一生についてご寄稿いただきました。

私が見た盲導犬の一生

佐藤まちえ

盲導犬

我が家では人の役に立つと思い盲導犬のボランティアをしましたが、疑問や驚くことが多く、盲導犬制度についてあまりにも無知だったと後悔しました。気がつけば、私は今まで一度も楽しそうな盲導犬を見たことがありません。

◆次々に代わる飼い主◆
盲導犬は、せいぜい15年の短い一生に飼い主が最低5回も代わります。繁殖家庭で生まれ、パピーウォーカー家庭(団体に登録したボランティア家庭、以下PWと略す)で育ち、次は訓練を受ける盲導犬育成団体(犬の所有者)、4番目は盲導犬の使用者(いわゆるユーザー)、最後は現役引退後の引き取り先です。PWが途中で交代した例もあります。

盲導犬育成団体(以下団体と略す)は全国に11団体あり、それぞれに繁殖犬を何頭か所有し、計画的に交配・出産させ、生まれた子犬を盲導犬に育てています。
繁殖犬は雌雄別々にボランティア家庭で飼育されており、子犬は母犬のいる家庭で誕生し、授乳期は母犬と一緒に育ちます(この間、母子を自らの施設に連れ戻して育てる団体もあります)。現在盲導犬の犬種は主にラブラドール・レトリバーです。
生まれた子犬達は約50日後に母犬から離され、PWに1頭ずつ、約1年間預けられます。
PWになるには審査を伴うのが一般的ですが、無審査で事前の家庭訪問もなく契約書も交わさない団体があるのは驚きです(この団体では単身者のPWも可)。
PWの責務は、預かった犬を健康で人間好きな犬に育てることで、盲導犬としての訓練は要求されません。この先の運命を知らない子犬達にとって、家庭犬として過ごす一番幸福な期間です。なおこの間、多くの団体は定期的にPWと犬を召集し状況をチエックしますが、招集も訪問も全く行わない団体もあります。

◆過酷な訓練◆
犬は1才2ヶ月頃にPWから団体に戻され、盲導犬にするための訓練が開始されます。訓練法は各団体により多少異なりますが、多くの団体が提唱している「陽性訓練」(ほめて訓練する)でさえも、排泄の制限、鳴き・吠え・走り厳禁、人や犬とのスキンシップ禁止等、犬の本質否定に基づいています。なお犬を従わせるのに体罰を続ける団体もあります。走行中の車の直前に犬を無理やり引き出し、急ブレーキをかけて車の怖さを実感させるといった手荒な訓練を行なっている団体もあります。
訓練施設の状況も団体により様々ですが、運動場もなく、建物の1室にケージを2段積みして常時60頭もの犬を収容しているところもあります。この団体は訓練士が4名だけで、他は皆見習いだそうです。なお盲導犬の訓練士は国家資格ではなく、各団体が自己基準で認定しているものです。
訓練は2才過ぎ頃まで続きますが、訓練の過程で盲導犬に不向きと判断された犬は随時脱落していきます。最終的に盲導犬になるのは、多くても候補犬の3割以下なのです。
訓練中に脱落した犬達(いわゆるキャリアチェンジ犬)は、一般家庭に譲り渡され、その後は家庭犬としての生涯を送ります。一部は団体に残り、見学会などの広報活動に使われ、他には盲導犬より合格基準が緩い介助犬の候補として介助犬団体に譲渡されることもあります。

◆盲導犬と使用者◆
最終的に訓練に合格した犬は、団体がマッチングした盲導犬申請者(身障者手帳を所有する18才以上の視覚障害者)とペアで約4週間の宿泊訓練に入り、それが無事終了すれば、その視覚障害者のもとで盲導犬としての生活を始めます。
しかし短期間で気心が通じるわけはなく、使用者と盲導犬の呼吸が合うのには1年以上かかります。指示に従わない犬を「叩いたり蹴ったり」、排泄の後始末が面倒だから「水や食事は最低限に」といった誤った扱い方が独断で繰り返されることが虐待につながるのだと思います。
なお各団体は都道府県などの地方自治体と盲導犬育成の任意契約を結んでいるので、盲導犬を使用者に貸与すると(盲導犬は貸与が主流、1団体のみ譲渡)、使用者の住む地方自治体から、育成費として1頭につき約200万円が支給されます。貸与後に問題が生じても団体に育成費の返還義務はありません(譲渡の場合も同じ仕組みです)。
盲導犬は、中途失明した人に繰り返し貸与されるケースが非常に多いですが、使用者には育成費の負担はなく、盲導犬5頭目という使用者もいます。使用者の年齢に上限もなく、80代の男性に初めての盲導犬を渡し、それを自慢している団体もありました。また現役中に万一犬が死んでしまっても、使用者は希望すれば早急に次の犬が貸与されます。

◆盲導犬の寿命と生活◆
現役引退は10才前後が一般的で、引退後は引き取り先のボランティア家庭で余生を送ります。その際、PWが希望すれば犬をPWに戻す団体もあれば、逆にPWや使用者に引退後の行く先すら教えない団体もあります。なお大手の団体は、「老犬ホーム」のような施設を有し、一般家庭に譲渡できない引退犬を飼育しているようです。
昔から「盲導犬はストレスが多いので、同種の家庭犬より短命」と言われてきました。盲導犬業界はこれに反論していますが、容易に算出できるはずの盲導犬の具体的な寿命データすら公表していません。

それに問題は寿命の長短以上に生活の質なのです。「現役中でもハーネスを外せば家庭犬と同じ扱いをする」と主張していますが、実際は、室内でも短いリードで繋がれ、散歩も一切させない。「走らせる必要はない、食事は1日1回」と公言する団体もあり、とても家庭犬と同様の生活とは言えません。重く固いハーネスを背負っての仕事中は、排泄を我慢させるために飲み水も制限され、夏の日中に熱中症で倒れた例もあります。ラブラドールは特に暑さに弱いのに、夏でも毛が飛ばないよう全身を被う服や雨具を着せられています。肉球が焼けるほど熱い、真夏のアスファルト道路も歩けるように「犬に履かせる靴を作った」とホームページに載せた団体もあります。靴は脱げたり擦れたりで、盲導犬には不向きだし、犬にとって足の裏は大切な情報収集のセンサーです。そんな道を歩かせないですむよう人間側が配慮するのが先決のはずです。
一日の「労働時間」や使用形態も使用者任せでストレスは計り知れません。盲導犬の尻尾は殆ど下がったままです。犬は飼い主とのアイ・コンタクトが最重要と言われますが、使用者の目が見えない状況で、晴眼者でも苦労が多い大型犬のケアが十分にできるのでしょうか。使用者に家族がいても、盲導犬の世話は使用者自身が行うのが原則なのです。
2014年の夏に世間を騒がせた埼玉の盲導犬オスカー刺傷事件も、実は刺し傷ではなく皮膚病の一種で、使用者や周囲が気づかなかったのが原因でした。

盲導犬の引退を10才頃と規定する団体が多く、10才は人間の60才相当だから十分早いと主張していますが、ラブラドールのような大型犬にとって「10才はもっと高齢に当たる」が大方の一般の飼い主や関係者の実感だと思います。おまけに引退年齢の規定すらない団体では、13~14才まで現役を強いることもあります。引退後も、現役中のストレスやケアの怠慢によって、例えば長年狭いケージに入れられていたための大きな座りダコ、痩せすぎ、重病発覚、犬種本来の特性の欠如・回復不能等々、痛ましいケースが後を絶ちません。

◆結びにかえて◆
2012年1月に長崎で3才の現役盲導犬アトムが失踪する事件が起こり、アトムの歩きながらの失禁写真がネットにアップされ、アトムの使用者やアトムを所有する九州盲導犬協会の非常識な対応が問題視されました。しかし結局協会も、現地調査に赴いた主だった盲導犬団体が加入する連合団体(九州盲導犬協会も加入)も、何の責任も取らず、釈明もなく改善策も打ち出さなかったようで、アトムは今も行方不明のままです。
この事件を始め、ネットに上るケースは氷山の一角に過ぎず、盲導犬虐待通報は関係機関に頻繁に寄せられています。しかし盲導犬育成団体や関係官庁は、常に黙殺するかデマとしてもみ消し、マスコミも完全無視で、問題に対応してきませんでした。税金や善意の寄付に頼り、ボランティアを多用する制度なら、せめてこういった問題にも具体的な窓口を設け真摯に対処するべきです。
「犬はモノではなく命」という犬への思い入れからだけではなく、実際は希望者もごくわずかで、限られた視覚障害者しか使えず、非効率と不公平の極みである盲導犬制度が今後も必要なのか検証し、より広範囲の人が恩恵を受けられる、人間のガイドヘルパー制度の充実や歩行補助機器などの開発にもっと手厚い助成制度を設けてほしいです。どうか皆さんにも盲導犬に代わる方法について考え、その実現を応援していただけたらと思います。

 

我が家で育てた犬。
盲導犬団体に返して1ヶ月半後の面会時に撮影(1才4ヶ月)。
本格的訓練前だが表情が激変、激痩せしていた。

 

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