JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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お知らせ

JAVAの最新情報をお知らせするコーナーです。進行中の活動、パネル展やイベントなどのご案内、これまでの活動・成果などをご紹介していきます。

<英国>3D生体機能チップにより疾病治療の開発が加速

ケンブリッジ大学の研究者らは、リアルタイムで継続的に細胞を観察することができる三次元の生体機能チップを開発した。この3D生体機能チップは、疾病の新たな治療方法の開発に使用できるとともに、研究で使用される実験動物を減らすことも可能にする。細胞はスキャフォールド(足場)内で培養された後に、細胞に必要な栄養分が流れるプラスチックのチューブの中に装置ごと入れられる。この装置により細胞が三次元的に成長できるため、体内で細胞が成長するさまをより正確に模倣できる。この論文の筆頭著者である Dr. Charalampos Pitsalidis は、「このシステムにより、組織の成長および外部からの薬品や毒素に対する反応を観察することができる。毒性試験のほかに、組織内の特定の疾患を誘発したり、疾患の主要なメカニズムを研究したり、有効な治療法を発見したりすることも可能である」と述べている。

Pitsalidis C, Ferro MP, Iandolo D, Tzounis L, Inal S, Owens RM. Transistor in a tube:
A route to three-dimensional bioelectronics. Sci Adv. 2018:4;eaat4253

“3D Organ-on-a Chip Could Accelerate Disease Treatment”
PCRM’s Good Medicine/Winter 2019/Volume XXVIII, Number 1

セルビアで、毛皮農場禁止の年がスタート!!

2019年1月30日

「2009年動物福祉法」の施行により、セルビアでは毛皮生産のために動物を飼育、繁殖、輸出入、殺すことは違法になりました。

2019年1月1日から、セルビアで毛皮農場禁止が施行されました。「2009年動物福祉法」には、毛皮農場禁止が盛り込まれていましたが、10年間の移行期間が設けられていました。移行期間中、毛皮業界は「2009年動物福祉法」の毛皮農場禁止の決定を覆そうと圧力をかけ続けてきました。今回の施行は、10年間にわたる市民、専門家、動物保護団体などによる粘り強い闘いの成果なのです。

チンチラはアンデス山脈原産のげっ歯類で、セルビアで毛皮用に飼育されている唯一の動物です。毎年、国内の毛皮農場で約12,000匹のチンチラが殺されてきました。毛皮農場ではチンチラたちはひどく狭いケージに閉じ込められ、走る、跳ねるなどの自然な行動ができない状態に置かれました。

世界中の動物保護団体は、セルビア政府に対し、「2009年動物福祉法」を遵守し、批判の大きい毛皮農場を終わらせるよう粘り強く働きかけ続けてきました。毛皮業界によって広められた誤った情報のキャンペーンに対抗するために、JAVAもメンバーになっている毛皮に反対する国際連盟Fur Free Alliance(FFA)は、セルビアのメンバー団体Freedom for Animalsと密接に連携しながら、毛皮生産に関する科学的事実を明らかにし、毛皮農場禁止の必要性を強調しました。

また、毛皮農場の悪影響を警告するため、国際的な専門家やジャーナリストが加わりました。最終的にセルビア政府は、市民や動物保護団体の意見に耳を傾け、不必要かつ残酷な毛皮生産と毛皮農場における多数の動物の想像を絶する苦しみを終わらせたのです。

年表アップしました

2019年1月18日

「活動年表」のページに、2018年を掲載しました。

もしかすると「こんなページあったの?」と思われるかもしれませんが、年ごとにまとめていますので、JAVAの活動が分かりやすいと思います。

ぜひ一度ご覧になってみてください。

<米国>ニュージャージー州、サーカスにおける野生動物の使用を禁止へ

©ARTHUR T. LABAR

ニュージャージーの州議会は、移動興行で、野生動物およびエキゾチックアニマルの使用を禁止する法案、Nosey’s法(S1093)を通過させた。フィル・マーフィー知事がこの法案に署名すれば、ニュージャージー州は、エキゾチックアニマルの興行使用を法律で包括的に禁止する最初の州になる。法案名は、30年以上も巡回サーカスに自由を奪われていたゾウの名前から取ったものだ。この法律はゾウだけでなく、ラクダ、アザラシ、トラやライオンなどの大型ネコ科動物、サルなどの霊長類、その他多くの野生動物およびエキゾチックアニマルを守ることになる。

その他の州でも、これほど包括的ではないが、サーカスの動物に対する残虐な扱いを規制する法案を可決した。例えばニューヨークやイリノイは、巡回サーカスのショーでゾウを使うことを禁止し、ロードアイランドやカリフォルニアでは、ゾウに演技をさせるために使う「ゾウ突き棒」(JAVA注:金属のかぎ爪が付いている)の使用を禁止している。135以上の地方自治体もサーカスの動物虐待を禁止する法案を可決しており、他の自治体も同様の対策を検討中である。

“New Jersey Poised to Ban Wild Animal Circus Acts”

AWI Quarterly Winter 2018/Volume 67/Number 4

新たに加わった“毛皮を使わないブランド”

2018年12月30日

CHANEL(シャネル)

2018年12月、高級ブランドとして有名なCHANELが、これまで使用してきた希少性の高いウサギの毛皮“オリラグファー”を含む、毛皮を使用しないことを発表しました。

また、食用に飼育されたもの以外の動物の革も対象となり、ワニ、トカゲ、ヘビなど希少性の高いエキゾチックレザーも使わないことを宣言しました。これらの素材を使った商品の販売は、2019年5月末日をもって中止されます。


COACH(コーチ)

ニューヨークの人気ブランドCOACH。2018年10月23日、このブランドを所有する米国のタペストリー社が、2019年秋コレクションまでに、毛皮の使用をやめると発表しました。ミンク、コヨーテ、キツネ、ウサギを含むすべての動物の毛皮が使用されなくなります。

中・高等学校で動物実験についての講演を行う

2018年12月、東京・中野区にある都立富士高等学校・都立富士高等学校附属中学校にて、生徒さん60名を前に、動物実験についての講演を行いました。その時の様子をご報告します。


2018年12月18日、JAVAの事務局長の和崎、理事の石島、事務局の山本の3人が同校を訪問し、動物実験についての講演を行いました。この講演を行うに至ったのは、附属中学校3年生(当時)の渡辺小春さんから「JAVAに動物実験についての講演をお願いしたい」という依頼をいただいたことがきっかけでした。

講演は放課後に行われ、希望者のみが参加する形でしたが、依頼者の渡辺さんが、企画、ポスター制作、アナウンス、先生との連携など、しっかりと準備してくださったおかげで、勉強や部活動などで忙しい中にもかかわらず、中高生合わせ60名もの生徒さんたちが参加してくださいました。

参加者の皆さんにご挨拶をした後、まず初めに動物実験への関心を高めるための導入として、石島がJAVAの活動に参加するまでの自身の体験談を話し、動物実験が行われる分野や使われる動物の種類、動物実験の賛否などについて、生徒さんたちに挙手していただく形でのアンケートをとりました。

次に、和崎が、この日のために制作した60枚のスライドを使いながら動物実験についての講演をしました。

講演内容は、「意外と身近な動物実験」というテーマで、まずは動物実験が私たちの日常生活にとても密接に関わっているという説明から始めました。実験に使用される動物の種類や頭数、動物実験の内容やその残酷さ、科学的根拠に基づいた動物実験の問題点を述べ、動物実験に代わる代替法の紹介や、動物実験をなくしていくためにはどうしたらいいかなどの対策を話しました。それらは資生堂に対するキャンペーンや解剖実習をなくすためのキャンペーンなど、JAVAの活動の実例を挙げて、順序立ててまとめたものでした。動物実験についての説明は難しい言葉が多くなりがちですが、中高生でも理解できるような言葉に言い換えたり、専門的な言葉には丁寧な説明を加えたりするなどの工夫をしました。

初めての会場だったので、音響や映像の不調も何度かありましたが、先生方のサポートで、大きなトラブルもなく無事に講演を終えることができました。

1時間以上もの間、生徒さんたちはとても熱心に耳を傾けてくださり、最後に、配布していた用紙に感想や質問を書いていただきました。感想を集計した結果、最終的に「動物実験に賛成」が2名、「動物実験に反対」が53名、「動物実験の賛否に中立」が6名でした。また21名が「講演を聞いて気持ちが変わった」と答え、13名が「この事実を周知したい」と意思表示をしてくださいました。全員がとても丁寧に感想を書いてくださり、心温まるメッセージもたくさんいただきましたので、いくつかご紹介いたします。

  • 私も将来は、動物実験や殺処分を減らせるような仕事に就きたいと思う。そして、少しでもJAVAの皆さんの活動に貢献できるように日本の未来を変えていきたい。
  • JAVAの動物実験廃止への行動力が素晴らしいと思い、考えさせられた。これから少しでも廃止されるように自分達にできることはしたいなと思った。
  • 私は動物実験の存在は知っていて、私自身、動物が好きだけれど、それがかわいそうだ、残酷だと感じていませんでした。しかし今回、動物実験の実態とともに人間がしていることの残酷さを知り、お話を聞いたり、写真を見ていて、とても胸が痛くなり、悲しくなりました。「動物実験をゼロに」と言うと綺麗ごとのようになってしまうかもしれないけれど、まずは多くの人が動物実験の残酷さを知り、少しでも多くの動物を救わなくてはならないと思いました。また、自分でもできる小さなことから動物の命を守っていきたいと感じました。今回の講演は私に大きな影響を与えるものでした。このような機会をありがとうございました。

日本では今でも「動物実験は必要」というイメージを持つ人が多いと思いますが、動物実験の問題点や残酷さをきちんと伝えることができれば、「動物実験反対」という私たちのメッセージは、多くの方に理解していただけるのだと改めて実感しました。この度の講演は私達としてもいい経験となりましたし、若い方たちの感想を受け、今後の活動の励みにもなりました。 これからの日本を担う素晴らしい生徒さんたちに、動物実験について知っていただく貴重な機会を設けてくださった富士高等学校附属中学校の皆様、誠にありがとうございました。


この講演を企画してくれた渡辺小春さんは、その後4名のチームメンバーと共にアイデアをまとめ、今年3月に米国・シリコンバレーで様々な企業に対して動物実験に関するプレゼンテーションを行いました。その時の様子をレポートしていただきました。(富士高等学校附属中学校では、シリコンバレー研修を今年から開始。その第1回目のわずか24名の中に、渡辺さんも選ばれていたのです。)

NO!!! ANIMAL EXPERIMENTS

こんにちは。渡辺小春です。私は3月に学校の研修で1週間シリコンバレーへ行ってきました。シリコンバレーはサンフランシスコの中にある、グローバル企業が多く集まっている地域です。そこで学校の友達とチームを組んで準備していた動物実験に関するプレゼンテーションを行なったので、そのお話をさせていただきたいと思います。プレゼンの内容は、どうして動物実験は問題なのか、どうしたら動物実験をしなくて済むのか、そしてそのためにどんなアイデアがあるのかという、動物実験をゼロに近づけるためのアイデアピッチです。私たちのチームは、動物実験が問題である理由として、残酷であるからだけでなくコストパフォーマンスが悪いことや人と動物には科学的に大きな違いがあることなどをあげました。動物実験の問題を、感情論だけでなくより科学的・論理的にして多くの人を納得させるためです。

※投資家に対して新しいアイデアをアピールするカジュアルなプレゼンテーション。シリコンバレーで生まれた用語。

私たちのチームのアイデアは代替法を生み出すことと動物実験をしていない商品を売るためのことです。代替法のアイデアは、人の細胞を使って植物から皮膚や眼球など人の器官を作り出すことです。

売るためのアイデアは、AIとスマートフォンを利用して動物実験の情報を送り、多くの人に知ってもらうことや、ボディブレッドという臓器の見た目をしたパンを売り、パンの酵母菌と人との関係性が動物実験のない世界を作れることを宣伝する、ということなどです。現地の人によるアイデアピッチのフィードバックではそれらを開発するのには莫大な費用と技術が必要であることや、たくさんの努力、経験、教育をもって、これを続けていかなければならないと言われました。何より重要なのはお金の問題だとおっしゃっていました。具体的な面では、動物実験をしていない商品を見分けるためにどのようなことができるかと質問されました。私たちのグループでは、見分けるためのマークを商品に付けるというアイデアをピッチしましたが、これからもっといい方法も考えていけたらと思っています。

JAVAの方々の力もお借りして、シリコンバレーで、いいプレゼンテーションができました。ありがとうございました。この恩を返すためにも、今回だけで終わらせずこれからもっと良いアイデアを、企業に力を借りれるようなアイデアを考えていきたいと思います。

都立富士高等学校・附属中学校3年生 渡辺小春

<サウジアラビア>王子の使命は中東ヴィーガン化

<サウジアラビア>王子の使命は中東をヴィーガン化すること

カレド・ビン・アルワリード(Khaled bin Alwaleed)王子は、リヤドにある46万平方フィートの宮殿で育った世界屈指の大富豪とされる王家の子息である。以前の彼は、肉を食べ、毛皮をまとい、ガチョウのダウン毛布で眠り、南アフリカにトロフィー・ハンティング旅行(趣味で野生動物をハンティングし、その記念として剥製、毛皮などを持ち帰る)にも出掛けていた。しかし今や、動物を殺戮した経験はぬぐえない記憶となり、自ら「卑劣な」所業と呼ぶ。罪の意識に苛まれた彼は、ヴィーガン(完全菜食主義者)として暮らすことに安らぎを見出すようになった。今では母国サウジアラビアはもちろん、周辺国の人々にも、自分と同じようにヴィーガンのすばらしさを体験してほしいと思っている。

「動物福祉、工場畜産、環境は、切り離せない問題です。貪欲さを捨てて、経済や人道の面から現実的に考えれば、解決方法が見つかるはずです」とカレド王子は言う。

“Saudi Prince on a Mission to Veganize the Middle East”

<英国>動物を使用しない医学研究所

<英国>動物を使用しない医学研究所

英国の動物代替センターARC (Animal Replacement Center of Excellence)は最先端の科学を駆使して、ヒトモデルを進化させ、現在のがん研究で使用されている動物の数を減らすことを目指している。ARCはロンドン大学クイーン・メアリーのブレイザー研究所と英国で動物を用いない研究に助成金を提供する助成機関AFR UK (Animal Free Research UK)が協力して運営している。

人の病気はヒトモデルで

ARCのMike Philpott教授のプロジェクトは、人の皮膚がん、頭頸部がんにおける動物からの置き換えや、ヒト細胞モデルを使うことに焦点を当てている。例えば皮膚がんについては、ヒトのがん組織、がん細胞株、または美容整形手術から寄贈された正常な皮膚細胞のいずれかを使用しており、そこから遺伝子発現を変えることによって皮膚がんのモデルを作成している。人の皮膚がんでは最も一般的である基底細胞がんを対象にしている。基底細胞がんを治療するために使用される薬物の多くは、マウスを用いて試験されてきた。しかし、基底細胞がんはマウスではなく人の皮膚の病気であるため、創薬試験のモデルとしては、マウスよりもヒト細胞モデルの方がはるかに優れている。

また、Adrian Biddle博士(AFR UKが代替法で資金提供している研究者)による研究では、人のがんとの適合性がより高い腫瘍の侵入、転移および治療抵抗性が異なる細胞亜集団に対する重要な試験を行うことができるイン・ビトロモデルを構築している。新鮮なヒト腫瘍標本をモデルに組み込む技術は、大きな進歩である。この研究は、口腔がんと乳がんの両方のヒト腫瘍標本を用いて行われている。

“HOW COSMETIC SURGERY CAN HELP US BEAT SKIN CANCER”

“THE ANIMAL REPLACEMENT CENTRE OF EXCELLENCE (THE ARC)”

(右から)Philpott教授と研究メンバーのDr. Rahman、Dr. Biddle 、Dr. Youssef
©Animal Free Research UK

<中国>いったんは許可したトラやサイの部位の使用を不許可に

中国政府は、医療目的であれば、飼育したトラとサイの部位の使用を認める方針を発表したが、前言を取り消し、禁止措置が継続されることになった。
© MAX SANG

 2018年10月29日、中国国務院は、飼育されたトラやサイから採った骨や角を「医療研究および治療」目的で使用することを許可する方針を発表した。これは、25年間続いてきた禁止措置を覆すものである。動物愛護団体は直ちに、「そのような製品が再び合法的に取り扱えるとなれば、ブラックマーケットの売人に、合法を装った野生のサイやトラの部位取引をさせる絶好の機会を与えることになる」として強硬に反対した。

それから2週間後の11月12日、中国政府は前言を撤回した。国務院の丁学東・副秘書長は、国営メディアのインタビューの中で、「この指令の実施を保留し、医療目的によるトラとサイの骨や角の使用は、少なくとも現段階では、継続して禁止する」と述べた。

“China Allows-Then Disavows- Medicinal Use of Tiger, Rhino Parts”

AWI Quarterly Winter 2018/Volume 67/Number 4

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