JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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動物実験の廃止を求める

JAVA、2件の解剖をやめさせる

子どもたちに解剖をさせてはならない
JAVA、2件の解剖をやめさせる

青少年による凶悪犯罪やいじめなどが大きな社会問題となり、「命の大切さ」を子どもに伝えることが一層重要視されています。それにもかかわらず、大人たちが子どもに、動物を切り刻み、殺すという残虐行為「解剖」をさせることが後を絶ちません。今回、JAVAは小学生対象の2件の解剖について取り組み、やめさせることができました。

ケース1/小学校の授業でカエルの解剖

神奈川県横須賀市にある「横須賀学院小学校」で、2013年、小学6年生を対象にしたカエルの解剖授業が行われたことがわかりました。この小学校のウェブサイトには、「解剖すなわち『命を学ぶ』授業です。」「切り取っても動き続けるカエルの心臓に、子どもたちの驚きと畏敬の念の混じった眼差しがありました。」など、教師が書いたと思われる報告が出ていました。

 

ケース2/自治体の子ども向けイベントで魚の解剖

東京都新宿区(以下、区)が小学生対象イベント「神田川をしらべよう!」のなかで、神田川の水や川底にいる生き物を調べるといった企画とともに、「魚の解剖 (魚のからだのしくみについて学ぼう)」も企画され、区の広報誌やウェブサイトで参加者募集が行われました。
この企画に疑問を持ち、問い合わせた市民の方からは以下の情報が寄せられました。

  •  解剖の対象となる魚は、神田川からとるのではなく、別に入手するもの。
  •  定員20人。解剖では5人に1匹の魚が配られる。
  •  生きている魚に麻酔かなにかの薬で大人しくさせて、体を切り開き、動いている心臓など体の中を観察する。
  •  解剖の指導は、区の職員ではなく、外部の先生が指導する。
  •  企画・主催のみどり公園課みどりの係は、「命の大切さを教えることにもなる」と説明している。

解剖は義務付けられてはいない

JAVAではこれまで多くの学校の解剖実習を廃止させてきました。しかし、残念ながら、授業の一貫としてまだ実施しているところがあります。文部科学省の学習指導要領では、解剖実習は義務付けられていません。解剖をさせるか、解剖以外の方法で学ばせるかは学校や担当教師の判断で決めることができるのです。

海外では解剖を禁止する国もある

欧米では、従来は動物実験が必要不可欠と考えられていた大学の獣医学部や医学部においてさえも、「動物を殺す非人道的な教育を拒否する権利」を多くの学生たちが主張し始めた結果、動物実験を廃止して代替法を用いる学校が急増しました。すでに米国とカナダでは、獣医学校の約69%以上(32校中22校)が動物を犠牲にする実験・実習をしないで卒業できるようになっており、医学校の約99%(197校中196校)には生きた動物を用いるカリキュラムがありません。
初等中等教育での生体解剖実習については、英国、ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、デンマーク、フランスなどでは、法律で禁止するなどの規制を設けているほどです。

動物虐待と凶悪犯罪には深い関連性がある

『動物の愛護及び管理に関する法律』は、1999年に初めての改正がなされましたが、この改正法が早期制定に至った背景には、頻発する青少年による凶悪事件があります。幼女惨殺事件の宮崎勤元死刑囚、神戸の幼児殺人事件のA少年、さらには、佐賀のバスジャック事件の犯人の少年などが、殺人事件を犯すその前段階において、小動物の虐待を行っていたという事実が判明したからです。また、2002年の子猫を虐殺する様子をインターネットで流した事件は、犯人の厳罰を望む声が裁判所に殺到するなど大きな騒ぎとなりました。この事件の犯人においても、以前からハムスターなど小動物への虐待行為を繰り返していたことが判明しています。最近では、長崎県佐世保市で同級生を殺害した女子高生が、その前段階において繰り返し猫などを解剖しており、また人間の解剖にも興味を持っていたことが報道されています。
解剖実習がきっかけになって、小動物への虐待行為、さらには人間に対する犯罪へとエスカレートする恐れは多いにあるのです。

解剖は生命を卑しむ授業

教育基本法には、「生命を尊ぶ態度を養うこと」も教育の目標として規定されています。6年生の学習指導要領にも「理科」の目標として「生命を尊重する態度を育てる」ことが、そして、道徳の目標として「生命がかけがえのないものであることを知り、自他の生命を尊重する」ことが示されています。
解剖はこれらの目標に真っ向から反する授業です。「生き物を殺すことによって命の大切さを知る」「解剖もその学習方法の一つ」といった考えが通用するならば、動物虐待犯や動物虐殺を繰り返したうえに殺人を犯した者たちは、命の重さを知った心優しい人間ということになってしまいます。

動物を使わない学習方法が、子供たちにとって最適

動物を解剖しなくても、生き物の体の仕組みを学ぶ方法には、コンピュータを使用した学習法、ビデオ、3Dの模型など様々あります。そのような代替法を使用すれば、何回でも繰り返しでき、また児童一人一人が自分のペースで学習できるなど、多くのメリットがあります。
解剖を行った場合と代替法で学んだ場合では、その知識に差はない、むしろ、代替法で学んだ場合の方が優秀であったことが、海外の研究で証明され、論文が発表されています。つまり、子どもたちに生き物の体の仕組みを学ばせ、知識を身に付けさせたいと本気で考えるならば、こういった、動物を使わない方法で学ばせるべきなのです。

横須賀学院小学校は、「二度と行わない」と回答
新宿区は解剖を中止!

JAVAは解剖の問題点を指摘し、横須賀学院小学校には二度と解剖を行わないことを、新宿区に対しては解剖イベントを中止するよう求めました。
後日、横須賀学院小学校の校長からは「今後一切、動物の解剖授業は行わない」との回答がありました。また、この小学校の運営母体である学校法人横須賀学院に所属する中高一貫校、高等学校についても「中学・高校では解剖の授業カリキュラムはない」と確認でき、横須賀学院の児童徒たちは、これから解剖をやらされないですむのです。
また、新宿区からは、解剖イベントが行われる前に「解剖は行わない」との回答があったのです。

VICTORY!コーセーが動物実験廃止を公表!

コーセー「2013年上期より廃止」「今後も行わない」
動物実験廃止企業が新たに誕生しました!

 

去る9月10日、JAVAを含む3つの動物保護団体で構成する「美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会(CFB)」がコーセー本社を訪れ、化粧品の動物実験廃止を要望。

それに対して9月29日、コーセーより「2013年上期より動物実験を廃止しており、今後も行わない」との書面による回答が届きました。資生堂、マンダムに続く快挙です!

2014.9.10コーセーに署名提出

昨年の資生堂、マンダムに続いて、動物実験の廃止を決断・公表する企業が新たに誕生しました!
「美しさに犠牲はいらない」と声をあげ続けてくださった皆さんの思いが実を結びました!

詳しくは、ウサギを救え! 化粧品の動物実験反対キャンペーンのサイトをご覧ください!

市民病院で、子どもがブタの心臓で医療体験

<教育プロジェクト>

子どもがブタの心臓で医療体験
横浜市立市民病院、今年から動物使用を廃止!

2014年8月23日、横浜市立市民病院(以下、市民病院)で開催された、子どもに医療の現場を体験させるイベント「一日メディカルパーク2014」のなかで「ブタの心臓に人工弁を縫合する体験コーナーがあった」と市民の方々からJAVAに通報がありました。
この様子はNHKのニュースでも流され、映像を見た方たちからは「小さな子どもたちが動物の臓器を触っている光景にゾッとした」「医療機関が命を粗末にしている」「佐世保事件を誘発させるものだと思う」といった声がありました。

医療訓練には多くの代替法がある

今回のイベントでも、本物のブタの心臓を用いる必要性はなく、模型で体験させれば十分であるにもかかわらず、あえてブタの心臓を用いたというのは、「イベントをインパクトのあるものにしよう」「子どもたちを驚かせよう」といった主催者側の軽率で安易な考えがあったとしか言いようがありません。
採血、挿管や手術をはじめとした医療技術を学ぶ方法には、生体や死体を使用する以外に、コンピュータシミュレーション、精巧なマネキンや3D模型など様々な代替法があります。これらを使って学習すれば、手技の過程を繰り返し訓練できたり、一人一人が自分のペースで行うことができるというメリットがあります。このように動物を用いない学習・訓練プログラムやキットは多数開発され、欧米の医学部や獣医学部をはじめ、医師の訓練にも利用されています。

献体制度とは明らかに異なる

獣医学生の実習において、飼い主から提供を受けた動物の死体、つまり献体を利用する方法が欧米では多くの大学で採用されています。死体という点は同じでも、この献体は、「その動物が治療を施すことができず、そのまま生かしておくことの方が苦しむことになる重大な傷病を患い、獣医学的な判断と、心からその動物を思う飼い主による判断によって、苦痛のない方法で死に至った」、つまり、安楽死となった動物や自然死した動物の遺体を飼い主の承諾のもと獣医学実習に利用しています。人間の献体システムとただ一つ違うのは、その動物の意思は確認できないので、飼い主がその代理をしている点です。
それに対して、今回利用されたのは、臨床現場の医師や医学生が実習等に用いるブタの心臓、つまり食用や実験用として殺されたブタであり、献体の状況とはまったく異なります。「どうせ処分するか腐敗する臓器を活用してやっている」「教材にすることで無駄にしないでやっている」といった感覚に陥り、死体をモノのように扱うことになり、参加した子どもたちのみならず、病院職員全体の生命軽視にもつながる恐れがあります。

JAVAの指摘で、動物使用が廃止となる!

JAVAは横浜市に対して、臓器の利用であっても、動物の体を実験・実習に利用するという行為には問題があることを指摘した上で、生体・死体を問わず、二度と動物を用いないよう求めました。しかし、市民病院の回答は、「今後開催する講座については、JAVAからの意見を踏まえ、検討していく」に留まっていました。
そのため、JAVAでは翌2015年の開催も注視していたところ、今年の告知では、動物やその臓器を用いた講座は見受けられませんでした。そして、このイベントの担当である市民病院の総務課長に確認し、「前年のJAVAの指摘を受けて、2015年より、『一日メディカルパーク』では、生体・死体(臓器を含む)を問わず、動物を一切用いないことにした」との回答を得ることができたのです。

PIG
このようにJAVAの指摘を受け入れる機関もあれば、頑なに解剖実習に執着する教育機関もあります。子どもや社会への影響を考えた場合どうすればいいのか、これからもJAVAは主張を発信し、活動を続けていきます。

代替法学会第26回大会報告

日本動物実験代替法学会第26回大会報告
大会テーマは「動物実験代替法の基礎科学と新展開」

2013年12月19日(木)~21日(土) 京都テルサ(京都市)にて

第26回目の大会は、大阪歯科大学准教授の今井弘一氏を大会長に迎え、京都にて開催された。大会テーマは、「動物実験代替法の基礎科学と新展開」。ナノテクノロジーやiPSといった比較的新しい分野から、化粧品、創薬、化学物質など常にテーマとされてきた分野まで様々な研究発表が行われた。また、初めての試みとして、日本動物実験代替法学会の英文学会機関誌「AATEX」のワークショップが企画された。興味深かった発表をいくつか紹介する。

ナノ材料のために増える動物実験

「ナノ」といった言葉を耳にしたことはあるだろう。ナノテクノロジーとは、ナノメートル(10億分の1ミリメートル)といった原子や分子のレベルで物質を制御する技術で、1950年代から始まったと考えられている。米国が2000年に国家戦略として研究する分野に定めたことから活発化された。
現在、この技術はエネルギー、医療、IT、材料など様々な分野で研究利用がされている。私たちに身近なところでは車、携帯電話、化粧品、食品、繊維などがあるが、例えば、“細胞と細胞の間を通ることができるよう成分をナノサイズ化した美容液”といったものがわかりやすいだろう。しかし、サイズを小さくするだけの技術ではないうえ、知らぬ間に利用された製品は増えているのに、安全性に関しては以前から懸念する声がある。
今回の代替法学会でも、ナノに関する発表が5件あったが、現在は、ナノ材料よりも小さいサブナノマテリアルまでが開発実用化されているそうだ。だが、まだまだデータがないため、動物実験をやらざるを得ない、という言葉を複数の研究者から聞いた。ナノ物質を、麻酔をかけたラットの気管内に注入する、マウスの尾の静脈に注射して投与する、さらには試験物質の心への影響をみる「こころの安全科学」と銘うった行動実験までも行われていた。迷路試験やワイヤーハング試験(金網にしがみつかせて落ちるまでの時間を計る)といったものである。それらに対して、代替法学会に所属していない研究者のみならず学会役員の研究者からも、代替法学会の大会であるにも関わらず、動物実験を行いその報告になっていることについて謝罪が述べられた。そして、そのことに対して、使用した動物数は最低限であったことや将来的に動物の犠牲をなくしたい、といた説明がなされた。しかし、いかに弁明しようが、私たちからすれば言い訳にしか聞こえない。動物実験のデータを少しでも必要とするスタンスでいては、動物実験代替法の飛躍的な発展などありえはしないだろう。代替法学会には180度転換するような思考を強く望む。

化粧品業界の皆さん、代替法開発がアリバイの時代は終わりました

動物実験代替法の誕生は、1970年代から盛り上がった化粧品の動物実験反対運動がきっかけだ。だから、国際的にみて代替法研究は化粧品業界がリードしてきたと言ってもいい。日本の代替法学会でも毎年化粧品企業の研究発表が多くのシェアを占めるが、今大会でも化粧品業界の取組についてシンポジウムが開かれ、資生堂、ロレアル、P&G各社の取組が発表された。資生堂は、動物実験廃止に踏み切るために代替法による独自の安全性保証体制を確立させたが、その取組について具体的に報告があった。動物実験廃止に及び腰な化粧品大手各社にとってはよいケーススタディになったはずだが、各社がこの報告を真摯に受け止め自社内でフィードバックしていくことを期待したい。ロレアルは化粧品シェア世界一、P&Gは日用品シェア世界一。代替法開発をけん引するのは当然といえば当然である。世界の化粧品業界における代替法開発のリーダーシップについて喧伝するロレアルに、質疑では「傘下に収めているザ・ボディショップのキャンペーンの甲斐あって日本でも化粧品の動物実験反対の機運が高まってきた。ぜひロレアルグループ全体で廃止を決断してほしい」と迫ると「うちではやっておりませんので…」とたじろぐ発表者。公の場で噓はいけない。
ところで、この四半世紀近くにわたって粛々と進められてきた代替法開発、国に対して企業が承認申請する場面でも、2006年7月には「公的に認められた代替法なら動物実験の代わりに用いても差支えない」とされ、2011年2月にはJaCVAM(日本動物実験代替法評価センター)のウェブサイトに掲載されている情報の活用促進が謳われ、2012年4月26日以降4つの代替試験法について「ガイダンス」という名の手引書が示されてきた。つまり「代替法があるものは、動物実験ではなく代替法を用いるように」という厚生労働省の意向が、「事務連絡」という形で時期を追うごとに強く示されてきたのだが、では、これによって、動物実験は減り、代替法による申請が増えているのだろうか?この点について、日本化粧品工業連合会に加盟する企業に対してアンケート調査が行われているとの報告があった。この結果についてまもなく公表されるとみられているが、「動物実験を代替せよ」との命を、業界がどこまで本気で受け止めているのかに注目していくつもりだ。まさかとは思うが、ここまで行政側から手取り足取りのガイドを受けながら、代替法による申請が増えていなかったとしたら、化粧品業界は「無用な動物実験」を平然と続けていることになる。

動物実験反対団体が動物の福祉を遅らせている?

「実験動物福祉」をテーマに、1日目にはシンポジウムが、2日目にはランチョンセミナーが、3日目には市民公開講座が開かれた。黒澤努元学会長が主導したこれら3つの企画に共通していた裏テーマは「動物権利擁護団体が実験動物福祉の向上を遅らせている」というものだった。「実験動物福祉とは、動物実験の必要性を理解している科学者の中から出てきた取組であるから、動物実験そのものに反対する活動家が、実験動物福祉や代替法3Rの考え方を広めるのはおかしい」という“縄張り争い”に始まり、「2012年の動物愛護法改正で、実験動物福祉や3Rの向上が置き去りにされたのは、偏った動物実験反対団体がそれを主張したから(いらぬ反発を受けて改正に結びつかなかったから)だ」という責任転嫁まで行われた。ここではっきりさせておきたいのは、①3Rという原則は「すべての実験動物を代替する」という最終的なゴールにたどり着くまでの過渡的な指標であってそれ自体で完結ではない、②先の法改正で実験動物福祉や3Rなど動物実験にまつわる項目が手つかずとなったのは「動物実験、実験動物に関することはすべて自主管理でやるから何も改正してくれるな」という動物実験実施者サイドの強力なロビーイングによるものだった、ということである。ミスリードも甚だしい。
シンポジウムでは、EUの演者が“Ultimate goal is to replace the use of animals(最終的なゴールは動物の使用を置き換えることだ)”と明言したのを受けて、座長や日本の演者に「3Rを標榜する立場で目指すべき最終的なゴールはどこか」と問うたが、明確な回答は返ってこなかった。残念なことに、この「最終的なゴール」を見据えることができていない研究者が代替法学会の中にもたくさんいる。これでは「動物実験をやりやすくするために3Rを隠れ蓑にしている」といわれても仕方がない。発端に「倫理」が介在する代替法学会は、科学界全体を人道的にリードする使命を帯びているともいえる。5年10年という近視眼的なスケールで物事をみるのではなく、大局的な視野に立って科学の在り方をとらえ、数十年先を見据えて適切な進路をとる研究者が増えることを願い、叱咤激励としたい。

博物館での死体解剖イベント、中止となる!

埼玉県立自然の博物館(以下、博物館)で、2月8日(土)に、交通事故死した動物の死体を解剖するイベントが行われることが発覚しました。JAVAや多くの方からの抗議を受け、博物館は解剖の中止を決定しました。

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死体解剖イベントの内容とは

下記は、自然の博物館がホームページに掲載したこのイベントの告知です。

2月のイベント
自然史講座
2月8日(土)
筋肉の作りを知ろう
【内容】動物の体の中をのぞいてみよう。動物を解剖して、筋肉のつき方や内臓の位置を学びます。
【時間】10:00~15:00
【場所】自然の博物館 科学教室
【対象】高校生以上
【定員】10名(定員を超えた場合は抽選)
【費用】200円

この告知を見たり、博物館に問い合わせたりした市民の方々から、JAVAには次のような情報や意見が寄せられました。

  •  いくら死体だといっても命があったものなのだから、切り刻むなんて良くない。
  •  死体はモノじゃない。解剖をやめさせてほしい。
  •  高校生にそんな体験をさせるとは非常識。
  •  解剖の対象となる動物は、博物館が保管している交通事故死したタヌキやハクビシンの死体の予定。
  •  筋肉の観察がメインになるので、ある程度、皮をはいでから見る。余裕があれば内臓の観察も行う。
  •  10:00~15:00と長丁場になるのは、慣れていないとお腹にメスを入れて開くだけで午前中いっぱいかかる。あとは学芸員の解説なども1時間はかかるため。
  •  冷凍庫から出すと、固まっていた血が解けるので血は結構出る。特に打ち所が悪くて出血していた場合。
  •  臭いはかなりきつい。 

 

死体の利用=殺した行為の容認

「死体の利用」であれば、その動物に痛み、苦しみ、恐怖を味わわせるといった問題はありませんが、その動物たちは寿命をまっとうしたのではなく、人間によって殺されたことをまず考えるべきです。
死体を解剖するということは、その前段階において、生き物を殺す行為(今回の場合は車で轢き殺す)が必ずや必要になるわけです。よって、「死体なら構わないだろう」と死体の解剖をするなら、生き物を殺す行為をも容認するもの、ということになるのです。

 

犠牲になる動物をなくす努力をしなくなる

野生動物たちが車に轢かれる大きな原因は、山を開発し道路を通したこと、つまり、野生動物たちの住処を人間が荒らしたことにあるわけで、その原因はすべて人間にあります。本来なら、どうやって犠牲になる動物をなくせるかを最優先に考え、対策に全力を講じるのが人間の責任です。
不幸にも人間のせいで死に至った動物を「有効利用」しようという考えは、殺したことへの罪悪感を薄めることにもなります。それは、国民の動物愛護意識や生命尊重の念を低下させ、ひいては事故の防止に全力を傾けようとしなくなります。これでは、野生動物の交通事故は永久になくすことができないばかりか、減少させることすらできません。

 

献体制度とは明らかに異なる

獣医学生の実習において、飼い主から提供を受けた動物の死体、つまり献体を利用する方法が欧米では多くの大学で採用されています。死体という点は同じでも、この献体は、「その動物が治療を施すことができず、そのまま生かしておくことの方が苦しむことになる重大な傷病を患い、獣医学的な判断と、心からその動物を思う飼い主による判断によって、苦痛のない方法で死に至った」、つまり、安楽死となった動物の遺体を飼い主の承諾のもと獣医学実習に利用しています。人間の献体システムとただ一つ違うのは、その動物の意思は確認できないので、飼い主がその代理をしている点です。
交通事故死した動物たちを解剖することは、こういった献体利用とは異なり、「どうせ処分するか、腐敗する死体を活用してやっている」「教材や剥製にすることで無駄にしないでやっている」といった感覚に陥り、死体をモノのように扱うことになり、参加者たちの生命軽視にもつながる恐れがあります。

 

解剖では命の大切さは学べない

「動物をモノや機械として扱うことはできない」のが人間としての倫理観です。死体だからと情け容赦なく切り刻むことなどできるものではなく、また安易にすべきではありません。ましてや、不幸にも人間によって殺された動物たちの死体を教材にするとは許されることではありません。
命の大切さは、命あるもの、命あったものを丁重に扱い、尊重してこそ学べるものであって、解剖して学べることではありません。しかも、高校生のような多感な時期の青少年が、博物館の指導で行われるイベントに参加したら、「動物の体を解剖するのはよいこと」という誤った認識を持ちかねません。

 

知識を身に付けさせるなら、代替法で

生き物の体の仕組みを学ぶ方法には、生体や死体を解剖する以外にも、コンピュータを使用した学習法、ビデオ、3Dの模型など様々あります。
コンピュータを使った代替法を使用すれば、解剖の過程を何回でも繰り返しでき、また一人一人が自分のペースで解剖を行うことができるというメリットがあります。博物館が、市民に動物の体の仕組みを学ばせ、知識を身に付けさせたいと真剣に考えるのならば、こういった代替法を用いるべきです。

 

JAVA、館長に中止を要請

JAVAでは、井上尚明館長に対し、死体の解剖の問題点を指摘し、次の事項を求めました。 

  1. 2月8日に予定されている動物の解剖イベントを行わないこと
  2. 生体、死体を問わず、今後二度と、動物の解剖を市民に行わせないこと
  3. 学芸員であっても、生体の解剖は行わないこと

 

解剖の中止決定!!

後日、JAVAからの中止を求める要望書に対して、井上館長より、以下の文書回答がありました(一部抜粋)。

要望1につきましては、ご意見をいただき改めて内部で検討した結果、今回の事業では解剖は行わず、既存の博物館資料を使うなど、別の方法で動物に関する理解を深めることといたしました。

要望2につきましては、今後は、様々なご意見があることを踏まえ、解剖を目的とした講座ではなく、より総合的に生命の尊さや動物の体のしくみを学ぶことのできる事業を検討してまいります。

要望3につきましては、学芸員による動物の生体の解剖はこれまでも行っておらず、今後も実施の予定はありません。

 

世間では、「死体の解剖にまで反対するの?」「痛みや苦しみを感じないのだから、教材にして有効利用したほうがいいのでは?」といった意見もあります。しかし、JAVAは、ものを言わぬ動物たちの権利を守り、動物たちにやさしい社会にしていかなくてはならないと考えています。動物の命の尊厳を軽んじていては動物実験の廃止は実現できません。そういったことからも、「死体の解剖」についても動物たちがいかにして殺されたかを考え、そして、犠牲になる動物たちをなくすためにどうしたらよいかを最優先に考え、決して「有効利用」をすることを認めてはならないのです。

厚労大臣に化粧品の動物実験廃止を求める署名提出

1月28日 厚労大臣に化粧品の動物実験廃止を求める署名を提出しました!

20140128厚労大臣署名提出

左から:三原じゅん子参議院議員、JAVA亀倉、CFIパーマー氏、ザ・ボディショップ福本社長、
田村厚生労働大臣

 

1月28日(火)、ザ・ボディショップの福本剛史社長、クルーエルティフリーインターナショナル(CFI)の政策ディレクター ニック・パーマー氏とともに、JAVAの理事 亀倉弘美が、田村憲久厚生労働大臣に面会し、化粧品の動物実験廃止を求める116,777名分の署名を提出しました。

この署名は、化粧品の動物実験を世界的に廃止させようと活動している動物保護団体Cruelty Free International(CFI)が、動物実験に反対する化粧品企業ザ・ボディショップと共に、2012年から全世界で展開してきたキャンペーンのなかで集められたもので、JAVAはこのキャンペーンに日本のローカルパートナーとして協力してきました。

詳しくは、ウサギを救え! 化粧品の動物実験反対キャンペーンのサイトをご覧ください!

山田養蜂場の動物実験にNO!

商品宣伝のために繰り返す 山田養蜂場の動物実験にNO!

ミツバチ産品で有名な株式会社山田養蜂場がマウスを用いた残酷な実験を行っているとの情報を受け、JAVAは 山田養蜂場に対して、即時、実験の廃止を申し入れました。

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 山田養蜂場の動物実験とは 

山田養蜂場は、養蜂だけでなく、ハチミツやプロポリス、ローヤルゼリーといったミツバチ産品を使ったサプリメント、化粧品などの製造・販売も行っています。そして、それらプロポリスやローヤルゼリーが「病気予防に効く」と宣伝するために、大学などと共同でラットやマウスなどを使った動物実験を数多く行っているのです。

また、同様のテーマの動物実験を行っている外部の研究にも助成金を出しています。例えば、「更年期モデルラット(卵巣を摘出し、閉経後と同じ状態にしたラット)にローヤルゼリーを与えると、骨密度の減少が抑えられた」「抗がん剤を投与したハムスターの頬の内側に、ローヤルゼリーを含む軟膏を塗ると、がん化学療法中に表れる口内炎を軽減させた」「人工的に関節炎を誘発させたマウスにプロポリスを与えたら、与えてないマウスより進行・悪化が抑制傾向にあった」などなどです。

中高年の人や気にかけている人が多い病気・症状を取り上げ、マウスやラットを似せた症状にし、実験を行っているのです。

 高齢マウスを水につける残酷実験も 

「ブラジル産プロポリスは認知症の予防や改善に役立つか?」と題した実験では、次のように高齢のマウスを足の届かない深い水の中に入れるという残酷行為を11日間も行っていたのです。 

  • 正常マウスに通常の餌を与えたグループ、老化が早く進む「老化促進マウス」に通常の餌を与えたグループ、老化促進マウスにプロポリスを低用量含んだ餌を与えたグループ、老化促進マウスにプロポリスを高用量含んだ餌を与えたグループに分け、水迷路を用いた試験(モリス水迷路試験)を行った。
  •  円形の水槽(水深16.5センチ、直径100センチ)にマウスを放し、足が届く直径10センチの地帯「ゴール」にたどり着く時間を比較。これを11日間続けた。
  • どのグループも日数が経つほど、到着時間は早まり、特に老化促進マウスでも、プロポリスを多く与えたマウスは、11日目に到着時間が早くなった。
  • つまり、高用量のプロポリスを与えると、老化促進マウスの認知機能の低下が抑えられる。

世の中の流れに逆行する山田養蜂場 

動物実験については、『3Rの原則』(Replacement:動物を使用しない実験方法への置き換え Reduction:動物使用数の削減 Refinement:動物の苦痛の軽減)の遵守が国際的な流れとなり、日本でも、『動物の愛護及び管理に関する法律』にこの『3Rの原則』が盛り込まれています。山田養蜂場をはじめ企業も例外ではなく、この原則を遵守しなければなりません。

また、EUにおいて化粧品分野での動物実験完全禁止が2013年3月に実現したことからも明らかなように、動物実験に対する批判や動物愛護の世論は国境を越えて広がってきています。そして、動物の犠牲を減らし、代替法を普及させようという動きは、産業界、研究界でも進んでいます。

山田養蜂場も、このような国際的な流れに逆行することなく、動物を犠牲にしない方法を用いて研究を実施するよう全力をあげるべきであることは言うまでもありません。しかし、山田養蜂場は、同社製品を利用している多くの消費者のデータをとることが可能であるにもかかわらず、あえて動物を使って実験を行っており、これは、『3Rの原則』に反しているといえます。

消費者モニターで調査すべき

問題はそれだけに留まりません。動物は、生理機能、寿命、体の大きさ等、さまざまな点において人間と異なる、いわゆる「種差」があり、動物実験で得たデータはそのまま人間には当てはまらないことは周知の事実です。

人間と動物との種差を知りながら、多くの人が悩んでいる病気や症状に人為的に「似せた」状態にさせた動物を用いて実験を行い、あたかも山田養蜂場の製品を摂取することによって、そういった病気・症状が改善する効果があるかのように宣伝をしています。

ハチミツ、プロポリス、ローヤルゼリーといったものは、人が長い年月利用してきた自然由来のものなのですから、その効能について、改めて動物で実験をするのではなく、人のモニターによって調査すべきです。

JAVAからの廃止要望に対する回答 

JAVAからは上記の指摘をしたうえで、山田養蜂場に対して、「動物を犠牲にしない方法によって研究・実験を行うよう、全力で取り組むこと」「動物を用いた研究に助成金を提供しないこと」を求めました。

それに対する山田養蜂場からの回答は次のようなものでした。

■ 動物実験については、今までも動物愛護の観点から、法的な義務付けのあった場合や当局から求められた場合を除き、代替法導入のために、連携大学、研究機関などから幅広く情報を入手してきた。

■  今後はより一層の努力を講じて代替法への転換に積極的に取り組むとともに、不要な動物実験の廃止を目指してまいりたい。

■  既報の世界中の有用性・安全性文献を収集して、データベース化することで、過去に実施済である試験の削減にも努めてきている。

■  ヒトにおけるランダム化比較試験により、製品の有用性・安全性を実証することを目標に研究を進めていく。

■  試験委託機関でも、「みつばち研究助成基金」においても、『3つのRの原則』に基づいた試験を実施していきたい。

「廃止する実験はあるのか?」さらなる追及には回答を拒否 

一見、代替法に力を入れ、一部分でも動物実験の廃止を考えているかのように思わせる回答ですが、曖昧な表現に終始しています。そこで、JAVAは、公開質問状にて、さらに次の点を追及しました。

Q 「今までも動物愛護の観点から、法的な義務付けのあった場合や当局から求められた場合を除き、代替法導入のために、連携大学、研究機関などから幅広く情報を入手してきておりました。」とあるが、水迷路にマウスを入れる実験をはじめ、山田養蜂場の動物実験の数々は、「法的な義務付け」や「当局から求められた」実験なのか?
Q 「不要な動物実験の廃止を目指してまいりたいと存じます。」ということだが、法的な義務付けのあった場合や、行政当局から求められた場合以外の動物実験は、企業の方針・努力次第で回避できるもの。
法的な義務付けのあった場合や、行政当局から求められた場合以外の動物実験は、今後、廃止するのか?するなら、いつからか?しないというなら、山田養蜂場が廃止を目指す「不要な動物実験」とはいったいどのような実験なのか?

これに対して山田養蜂場は、次のように今度は回答を拒否したのです。

弊社の動物実験に対する考え方は、9月25日付で貴会に送付させていただきました回答書にすべて記載し、回答申し上げました。個別の案件につきましては、回答を差し控えさせていただきたいと存じます。また、【質問3、4】(JAVA注:法的な義務付けのあった場合や、行政当局から求められた場合以外の動物実験は廃止するのか?するならいつからか?という質問)の廃止日につきましては、案件ごとに随時検討しつつ改善を進めておりますため、一律にお示しすることは致しかねます。

本当に「動物実験を減らし、なくしていきたい」と考えているならば、たとえば、「一度にすべては無理でもこの分野の実験は廃止予定」ですとか、「社内全体の廃止はいつごろを目標としている」といったおおまかな方針ぐらいは示せるはずです。それができないということは、最初の回答も、私たち動物実験に反対している消費者の怒りを鎮めるためのリップサービスに過ぎず、まったく信用できません。

引き続き「動物実験をやめて!」の声を

企業は、自分たちの商品を買わせるために、ありとあらゆる手を使い、動物実験のデータを示して、「こんな効果もあるんですよ!」と宣伝することをよく行います。山田養蜂場も、人々の病気や老いへの不安を利用し、商品を買いたいという衝動を掻き立たせるために、動物実験を繰り返しているのです。皆さんからも山田養蜂場に、動物実験をやめるよう声を届けてください。

<株式会社山田養蜂場>
〒708-0393 岡山県苫田郡鏡野町市場194
代表取取締役 山田英生
TEL:0868-54-1971(代表) FAX:0120-38-8318
メール:山田養蜂場ホームページ・ログインページ(メールによる問い合わせには無料の会員登録が必要)

(JAVA NEWS No.91より)

日本動物実験代替法学会 第25回大会報告

ヒト由来の生物資源を使う研究に期待

日本動物実験代替法学会第25回大会
2012年12月7日(金)~9日(日)/慶應義塾大学薬学部 芝共立キャンパス(東京都港区)

201212代替法学会大会

 

2012年の大会は、日本動物実験代替法学会創立25周年を迎え、記念シンポジウムも行われた。
大会テーマは「動物実験代替法のサイエンス〜機構に基づいた予測〜」。杉山雄一大会長は、36年にわたり東京大学にて薬物動態予測の研究を行ってきた。薬物動態予測はin vitro(試験管の中)からin vivo
(生体内)での薬物の影響を予測するものでもあり、自身の研究が3RsのReplacement(置換)、 Reduction(削減) 、Refinement(苦痛軽減)のうちの置換と削減にも関係するとしてこのテーマを決めたそうだ。
置換と削減に重きが置かれる、ということに注目して聴講した。

数理モデルからヒトへの影響を直接予測する

杉山大会長は、2011年の日本製薬工業協会の『メディアフォーラム』において次のような発言をしていた。「実はヒトでの薬物動態を動物実験から予測するのは容易でありません。BA(薬の吸収性の指標)という最も大事なパラメータ(媒介変数、設定値)でさえ、ヒトと動物との相関性は高くありません。」

そして、今回の代替法学会においては「動物実験代替法分野におけるモデリング&シミュレーションの重要性」と題した講演を行い、「関連する分子実態が明らかとなり、種々のin vitro実験系を用いて、分子の機能を定量的に求めることが可能となっている。In vitro実験から得た情報を元に全身での薬物動態・薬効を予測できるような数理モデルを構築することが出来れば、個々のパラメータが最終的に薬効・副作用への影響について科学的意味づけを持たせられる。In vitroから得られた予測値が、ヒトin vivoの特性値と近いことを示すより多くのデータを蓄積することが必要である。」「低分子医薬品においては、化学構造を基にしたin sillico(コンピュータ内)予測のみで、動態特性(吸収性、標的指向性、適切な代謝・排泄能力)のすぐれた化合物創製が10年以内にできるようになると推定している。」と述べた。

新薬が生み出される確率は3万分の1と言われる。開発段階でたくさんの動物の命を奪っているわけだが、もっと早い段階で薬物動態を予測出来れば、犠牲がなくなることも予想される。杉山氏が言う数理モデルから導きだす薬物動態には、大いに期待するところだ。

創薬におけるin vitro評価法

「代替法を指向した創薬を加速化する医薬品in vitro評価法の最前線」というシンポジウムでは、5つの講演が行われた。薬物動態予測、胎児への毒性を調べる胎盤利用、ヒト不死化細胞利用、抗菌薬における薬物動態学と薬力学を組み合わせた解析などが発表された。東京大学大学院薬学系研究科の前田和哉氏は、「動物実験の結果からヒトの予測をする方法があるが、動物における代謝や輸送特性は必ずしもヒトと一致しない。ヒト由来の組織サンプルが入手可能になったことや、ヒト由来不死化細胞の構築が進んでいることから、ヒトin vitro実験の結果だけから、ヒトin vivo薬物動態を直接予測することも可能になりつつある」と述べた。

より生体に近い三次元生体組織モデルの構築

大阪大学大学院の明石満氏は「細胞積層法に基づく新しい生体組織モデルの創製」について発表した。細胞単体で生体の薬剤応答評価は困難で、ヒト組織と同等の評価が出来る三次元生体組織が必要だとのこと。細胞の種類や配置を制御して積層化する『細胞積層法』それを改良した『細胞集積法』により、毛細血管・リンパ管様ネットワークを有するモデル構築が可能であることを見出し、あらゆる人体部位のモデル構築に取り組んでいるそうだ。

三次元モデルについては他の講演でも聴かれ、iPS/ES細胞から血管ネットワークを有するヒト肝臓組織の作製が実現化されるようだ。

医科学の原点回帰を期待する

動物実験は「人に試せないもの=人の代替」として動物を使い、犠牲にしてきた。しかし、手間のかかる飼育や莫大な費用、そして動物実験反対運動の広がりといった理由から、手軽で安価に実験出来る動物由来生物材料の利用が増加したと思われる。さらに、人と動物には種差があり、動物実験には限界があることに気づいていた研究者たちは、ヒト由来の細胞や三次元モデルの開発を行い、新薬候補化合物を初期段階で人に投与するマイクロドース試験なども考えるに至ったのではないだろうか。

動物に身代わりを強いるのではなく、人のことは人で調べる、という非常に理にかなった方向を微かに感じた大会だった。動物in vivoの結果と照らし合わせるような研究ではなく、ヒトin vivoの結果を導き出す研究を目指してほしい。

動物実験の法規制について

私たちJAVAはいくつかの理由から、「動物実験の廃止を妨げる動物実験の法規制」には強く反対しています。

「なぜJAVAが規制に反対するの?」と疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

その理由を、<動物実験のこと>のページにQ&A形式で掲載しました。

ぜひご一読いただいて、ご理解いただければ嬉しい限りです。

「動物実験の法規制」に反対する理由/なぜJAVAが「動物実験の法規制」に反対するのか Q&A

ビデオ「良い科学と悪い科学」

<動物実験のこと>の中の<動物実験はまちがっている> のページに、「良い科学と悪い科学」という動画を掲載しました。

動物実験に反対しているフランスの科学者が、動物実験は「悪い科学」として、科学的な観点から、動物実験の問題点とそれに代わる手段をわかりやすく説明しています。

8分30秒と短くまとめられていますので、ぜひご覧になってください。

「良い科学と悪い科学」

<島根大学の回答>ウシガエルを苦しめたことは認めず!

ウシガエルを苦しめたことは認めず!

隠蔽の可能性否めない島根大学からの回答

事の発端は、島根大学医学部に通う学生たちから、「ウシガエルを使った生理学実習において、カエルの扱いが残酷だった」との通報がJAVAに入ったことからでした。

JAVAは島根大学に対して厳重な抗議を行い、問題のあった実習の調査とともに「動物実験の廃止」を強く求めた要望書を、5月29日付けで送りました。 

島根大学長からは、6月13日付けの回答文書が届きましたので、その概要をご報告いたします。

 

島根大学からの回答(要約)

●本学で事情聴取した結果、通報のような「ウシガエルへの麻酔が適切に行われなかった」「そのことを教員が学生らに口止めした」ということはなかった。

 2012年6月に実施された本実習の開頭処置は、完全に麻酔が効いた状態でなければできない。さらに時間の都合上、学生が他の科目の講義を受けている間に、別棟の実験室で行われた。ドリルは実習室内には置いていない。

本実習の教育的意義を考えた場合、使用する実験動物として最も望ましいのは哺乳類であるが、動物福祉の国際的大原則である3R(*1)のうちのReplacement(動物を使用しない実験方法への代替)として、定義上の実験動物ではないカエルを使用している。また、カエルの数は必要最小限にとどめ、苦痛軽減を目的とした麻酔処置も適切に行っている。

  1. *1 3R=Replacement(動物を使用しない実験方法への代替)/Reduction(実験動物数の削減)/Refinement(実験方法の改良により実験動物の苦痛の軽減) <注:JAVA>

● “動物実験は医学のあらゆる分野で必要不可欠で、とくに生理学においては必須である。生理学の特徴は分子・細胞レベルから個体レベルまでの生命現象を総合的に研究対象とし、「生きている」を実時間で研究することにある。「生きている」過程の研究には動物実験が中心的な役割を果たす。また生理学は心臓や神経など各器官の個別の働きだけでなく、それらが統合されて個体の統一した生命活動を実現させる仕組みを研究するため、動物実験が必須の役割を果たす。”

  1. *2 上記は、日本生理学会のウェブサイト「動物実験について>動物実験とは>3. 生理学と動物実験」からの引用文 <注:JAVA>

●このため、動物愛護の精神に基づき、適切な管理を行いながら「生きている」を実時間で教育することにより、貴重な教育成果を上げている。

島根大学は、無麻酔状態でウシガエルを開頭し、苦しみの中で殺すという残酷な実験をしておきながら、それをもみ消し、まったく反省しようとしません。
大学は「事情聴取をした結果、問題はなかった」「教員が学生に口止めしたということはなかった」と事実を隠蔽し、問題の教員をかばい、責任逃れをして開き直る始末です。例え、麻酔や固定を完璧に行ったとしても、ウシガエルを痛めつけ殺すことになんら代わりはありませんが、落ち度すら認めないのです。
これでは、教育の改革を願うがゆえに、自分の通う大学の問題を外部に訴えた学生たちの気持ちを、蔑ろにしています。
なぜ島根大学は、学生たちからの訴えや私たち国民から届けられた要望に真摯に耳を傾け、真の「生きている」教育に転換するべく、速やかに実験の見直しを図ろうとはしないのでしょうか。

JAVAが島根大学に対して強く求めるのは、「動物を犠牲にしない教育実習への転換」「動物実験・実習の早期廃止」です。
しかし、回答からは、「ウシガエルを用いた生理学実習の意義」の説明と「動物実験は必要不可欠」という主張に終始して、動物を使わないようにしようという姿勢はまったくうかがえません。「生きている」を教育すると主張していますが、このような実習をしていては、医療における「助ける」「生かす」「救う」ではなく、学生たちに命あるものを無惨に「殺す」冷酷さを教えているも同然です。

さらに島根大学は、カエルなどの両生類は、動物愛護法の定める「愛護動物」ではないことを理由に、「実験動物の対象には定められていないカエルは、元来福祉を必要とする動物ではない。本当は哺乳類を実験に使いたいのだが、動物福祉を考えてカエルを使うという配慮をしている。さらにそのカエルにすら福祉に配慮しているのだ」と言っているのです。
「哺乳類ではなくカエルを使った」では、動物を苦しめ、殺していることは同じことです。私たちが求めているのは「動物を使わないこと」なのです。
JAVAから島根大学に送った要望書において、アメリカでは、大学の医学部の90%以上が動物実験をせずに卒業できるようになっていることを伝え、代替法の情報も提供しました。日本の大学も、もっと世界の動向に目を向け、倫理的、人道的な新しいものを取り入れていくべきなのです。

前回島根大学に声を届けてください、と呼びかけたところ、たくさんの方々から抗議や要望の電話・メールをしたとのご報告をいただきました。どうもありがとうございました。

島根大学に対して、動物実験・実習を廃止して、動物を犠牲にしない医学部を目指すよう、引き続き要望していってください。

【国立大学法人 島根大学】
◆学長 小林祥泰
〒690-8504 島根県松江市西川津町1060
TEL: 0852-32-6100(代表)
メールフォーム
https://www.shimane-u.ac.jp/inquiry/1/
総務部へのメール : jsy-bunsyo@jn.shimane-u.ac.jp

ウシガエル

ウサギ頑張る!クルーエルティーフリーキャンペーン

クルーエルティーフリーキャンペーン「美しさに、犠牲はいらない」
ザ・ボディショップ各店での署名集めを、JAVAウサギも応援してます

 

クルーエルティフリーインターナショナル(CFI:動物実験廃止を求める国際団体)を中心に、各国のザ・ボディショップとパートナー団体(日本ではJAVA)が、タッグを組んで、化粧品の動物実験反対キャンペーンを展開しています。

その一環として、日本のザ・ボディショップでは7/31(水)まで署名活動を実施しています。

たくさんの人にアピールしようと、7月13日(土)は、滋賀・三井アウトレットのデポ竜王店に、14日(日)は、兵庫のJR三宮店、神戸ハーバーランドumie店に、JAVAのマスコットウサギが駆けつけました!

ウサギ効果で、どこの店舗でも署名数はアップ。暑い中、がんばりました。

20130713TBS竜王デポ店

滋賀には初めて来たので ちょっとドキドキ

TBS神戸ハーバーランドumie店

神戸ハーバーランドumie店 みんなフレンドリーね

27日の土曜日には、東京の3店舗をまわります。皆さまのお越しと、署名へのご協力をお待ちしています!

【スケジュール】 ※時間が前後することもございますので、ご了承ください。
12:30頃~  新宿店
14:30頃~  表参道店
16:30頃~ 渋谷店

島根大学の残虐行為!

暴挙!暴れるカエルの頭にドリルで穴をあけていた…

 6月10日から同じ実験が始まります。島根大学の動物実験に抗議してください

<2013年6月26日追記>
当会からの要望書に対して、先週島根大学より「そのような事実はなかった」との回答が届きました。
また改めてご報告いたします。

ウシガエル

島根大学医学部に通う学生たちから、「ウシガエルを使った生理学実習において、カエルの扱いが酷いといった問題があった」との通報が入り、JAVAは島根大学に対して、「問題のあった実習についての徹底調査」と「動物実験の廃止」などを求める要望書を、5月29日付けで送りました。 

ぜひ、皆さまからも動物を使用しない教育方法に切り替えるよう、島根大学に声を届けてください。 

<学生たちからの通報>

  • 問題の実習は、2012年6月に行われた医学部医学科3年の生理学実習。
  • 「視覚中枢のニューロン応答」を調べる実験で、ウシガエルを開頭して、脳に電極を刺し、様々な刺激を与え観察、考察するという授業内容だった。
  • ウシガエルの麻酔、固定、開頭といったセッティングは教員が行った。
  • ウシガエルに施した麻酔がうまく効かず、カエルがバタバタと暴れ続けた。
  • 教員は麻酔の調整は行わず、暴れるウシガエルの頭骨に無理やりドリルで穴を開けていったので、カエルがかわいそうだった。
  • さらにこの教員は「このことは他言しないように。」と、圧力をかける発言をするという重大な問題もあった。

欧米では、大学の医学部や獣医学部において、「動物を殺す非人道的な教育を拒否する権利」を多くの学生たちが主張し始めた結果、動物実験を廃止して代替法を用いる学校が急増し、実際、アメリカでは、大学の医学部の90%以上が動物実験をせずに卒業できるようになっています。日本では今はまだそういった大学はありませんが、どのような方法で学ばせるかは大学、教職員で決めることができます。つまり、動物を使うか否かは大学次第なのです。

それにもかかわらず、島根大学は、動物愛護法に盛り込まれた『3つのRの原則』(※1)に従って代替法を用いることなく、生きたカエルで実験を行い、傷つけ、殺しています。しかも、痛みを軽減させるどころか、不適切な麻酔により苦痛を増大させ、カエルに激しい痛みと恐怖を味わわせたうえで殺したと思われます。

    1. *1『3つのRの原則』
      Replacement(動物を使用しない実験方法への代替)/Reduction(実験動物数の削減)/Refinement(実験方法の改良により実験動物の苦痛の軽減)

医師という、最も命を尊び、命に対して敏感でなければならない者を育てる教育機関が、抵抗もできない小さな生き物を残虐に扱うことは絶対に見過ごせません。

ぜひ、皆さんからも島根大学に対して、徹底調査と、動物を使わない方法に一刻も早く切り替えることを求めてください。
————————————————————————–

【国立大学法人 島根大学】
◆学長 小林祥泰
〒690-8504 島根県松江市西川津町1060
TEL: 0852-32-6100(代表)
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https://www.shimane-u.ac.jp/inquiry/1/
総務部へのメール : jsy-bunsyo@jn.shimane-u.ac.jp

 

<アカムシの解剖実習>時習館高校、「解剖実習の廃止」を決定!!

2月に、愛知県立時習館高等学校の理科の教師たちが、「生きたアカムシ(ユスリカの幼虫)の頭をちぎり取り、染色体の観察をするという実習」の授業おいて、実習を拒否した生徒たちに暴言を吐くなどの問題行為があったことをお伝えしました。
そして、皆さんに解剖実習の廃止を求めるアクションをお願いいたしました。

当初は、頑なで廃止を検討するそぶりも見せなかった時習館高校でしたが、JAVAでは保護者や生徒の方々のご協力を得ながら、繰り返し学校に働きかけ、このほど、時習館高校は「アカムシの解剖を含め、解剖実習を廃止する」ことを決定し、その旨、JAVAに文書回答がありました。

働きかけのなかで、全国から寄せられた皆さんからのたくさんの抗議の電話やメールなどが学校にとって大きなプレッシャーになっているとひしひしと感じられ、皆さんのアクションが、今回の「解剖実習の廃止」という成果につながったのはたしかです。
ご協力を本当にありがとうございました!

教師の暴言によって傷つけられた生徒さんたちの心の傷はそう簡単に癒えるものではないでしょうが、今回の解剖実習廃止の決定によって、生き物の命を大切にする気持ちで実習を拒否した生徒さんたちの勇気が報われたのは事実ですし、今後、解剖実習によって時習館高校の生徒さんたちが傷つくことがなくなったのも事実です。
そして、何より、毎年一学年で1600匹も殺されていたアカムシの犠牲が、これからはなくなるのです。

【学校にメッセージを届けてください】

残念ながら、理科の授業で、「アカムシの解剖実習」や「豚の眼球の解剖実習」を実施している高校はまだありますが、時習館高校は、今回、いずれも廃止することを決定しました。
また、「命の尊さや他者を思いやる心、弱い生き物に対する優しい思いやりの心を育む教育を実践していきたい」とも述べています。

それを有言実行するように、また、時習館高校が他校の模範となって、解剖実習の廃止が他校にも広まるように、「解剖実習の廃止をよく決断した」といった評価する声や「他校のお手本となってください」「命の尊さや弱い生き物に対する優しい思いやりの心を育む教育を必ず実践してください」「時習館高校の今後の動向に注目しています」といった、時習館高校のこれからに期待するメッセージを、ぜひ届けてください。

愛知県立時習館高等学校
学校長 林 誉樹
〒441-8064 愛知県豊橋市富本町
TEL:0532-45-3171
FAX:0532-47-7544
Eメール:kla-adm@jishukan-h.aichi-c.ed.jp

JAVAでは、時習館高校に限らず、教育分野での動物実験を廃止させるため、今後も取り組んでまいります。
引き続きご協力をよろしくお願いします。

GOOD NEWS!マンダムが「今後、動物実験を行わない」と発表!

大手化粧品メーカー、マンダムが「今後、動物実験を行わない」と発表しました!

去る2月28日、資生堂が動物実験廃止を決定したことに続いて、本日3月8日、マンダムも「動物実験は、外注委託を含め動物実験は実施していない。今後も動物実験を行わない方針」と同社の公式サイト上で明らかにしました。

マンダムwebサイト>動物実験代替法に関する取り組み

マンダムは過去5年にわたって日本動物実験代替法学会を通じて動物を犠牲にしない代替法の開発研究に年額250万円の助成金を出してきた実績があるほか、消費者に対して「数年にわたって国内では動物実験の実施も委託もしていない」という「事実上ゼロ」の状態を続けていると回答していました。

私たちJAVAが2010年秋に大手化粧品メーカー12社に対して行った公開質問では、「(化粧品のための動物実験の)廃止に向けて検討中」と回答しており、「もっとも動物実験廃止に近い大手メーカー」と目されてきました。当会でも、期待を込めて粘り強いアプローチを続けてきましたが、今回の 「今度も動物実験を行わない」という廃止の発表を受け、その働きかけが実ったことを喜ばしく思います。

「今後も動物実験を行わない」との方針を示したマンダムに、今回の発表を支持するメッセージを送ってください!

<マンダム連絡先>
〒540-8530 大阪市中央区十二軒町5-12
株式会社マンダム
代表取締役 社長執行役員 西村元延 殿
フリーダイヤル  0120-37-3337
メールフォーム

他の大手各社にも声を届けてください!
資生堂に続いてマンダムが決断したことで、日本の化粧品業界全体が動物実験廃止に向かっていく、さらに大きな流れが生まれました!
この流れを無視していまだに動物実験をやめようとしない、花王、カネボウ、コーセー、ポーラなどの大手メーカーに対しても、「資生堂やマンダムに続いて動物実験を廃止して!」との声を届けてください!

「ウサギを救え!化粧品の動物実験反対キャンペーン」サイト>大手メーカーへの公開質問
※大手化粧品メーカーの連絡先を掲載しています。

私たちJAVAでは、本日の発表に先駆けてマンダムに対して事実確認を行っています。

マンダム回答書(PDFファイル) 

※マンダムは動物実験を義務付けている中国への輸出は続行するとしているため、中国で販売されるマンダムの商品のために、動物実験が行われてしまう可能性があります。

しかしJAVAでは、一刻も早い動物実験廃止という目標を実現するために、日本国内の化粧品メーカーに対して、まずは国内での動物実験の実施および外部委託を廃止させることを優先に位置づけています。

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