JAVA:NPO法人 動物実験の廃止を求める会(Japan Anti-Vivisection Association)

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JAVAの最新情報をお知らせするコーナーです。進行中の活動、パネル展やイベントなどのご案内、これまでの活動・成果などをご紹介していきます。

翅(はね)に熱した接着剤  テントウムシを虐待

<教育プロジェクト>

翅(はね)に熱した接着剤
成田西陵高校、テントウムシへの虐待を続ける

千葉県立成田西陵高等学校の部活動で、「テントウムシの翅を接着剤で固定して飛べないようにさせる」という行為を行っていることが発覚。JAVAや多くの市民の意見を受け入れず、学校はこの残酷行為を続けるとしています。

てんとうムシ

テレビの報道で発覚

2015年2月25日放送のTBSテレビのニュース番組「Nスタ」と、4月19日放送の同局情報番組「サンデーモーニング」で、この「アブラムシ退治をより効果的にするため、テントウムシの翅を接着剤で固定して飛べないようにさせる」という、千葉県立成田西陵高等学校(以下、成田西陵高校)の地域生物研究部の活動が紹介されました。

テレビ報道を見た方々から寄せられた情報によると、報道内容は以下のとおりです。

  •  農作物につくアブラムシ退治のためテントウムシを利用しているが、テントウムシは飛んで行ってしまうので今ひとつ効果が足りなかった。テントウムシが飛んで行かずにその場にずっといればアブラムシ退治に効果的なので、テントウムシが飛んで行けないようにした。
  •  方法は、テントウムシを網皿に入れ、下から掃除機で吸って飛び立てないようにした状態で、背中にグルーガンで樹脂製接着剤をつけて翅を開けないようにする。
  •  「サンデーモーニング」では、出演者から「かわいそうに」といった声も漏れた。

同校には農業や園芸を学べる学科があり、生徒たちは農家の方の苦労を見て、「手助けをしてあげたい」という気持ちで取り組んだのだと考えられます。また、虫を利用した農業は、農薬使用を回避できるなど自然環境や人体への利点もあるでしょう。しかし、だからといって、命あるものを苦しめて良いという理由にはなりません。

テントウムシにとってあまりに残酷な行為

そもそも、接着剤は生き物につけるために使う物ではありません。グル―ガンも手芸や工作に用いられ、溶けた100~200度という高温の樹脂が固まることによって材料が固定される仕組みです。その高温の樹脂を生きたテントウムシにつけ、翅を開けないようにするとは、あまりに酷い行為です。
テントウムシにとって、移動に欠かせない翅を接着剤で固定されるというのは、私たちが足を拘束されるも同然の苦痛であると容易に想像できます。成田西陵高校は「2か月たったら、接着剤は自然にはがれる」と主張していますが、自分が足を拘束されたなら、2か月も耐えられるでしょうか。しかも、テントウムシの寿命は人間よりはるかに短いのです。

イオンは、エコ活動の賞を与えていた

この「飛べなくさせたテントウムシを農業に利用する」行為が、イオングループ各社でつくられた公益財団法人イオンワンパーセントクラブ主催の「AEON eco-1(エコワン)グランプリ」の第3回で、審査員特別賞を受賞したこともわかりました(受賞タイトルは「テントウムシによる環境に優しい農業の実現を目指して」)。このグランプリは高校生のエコ活動を発表・審査するものです。
JAVAは、イオンワンパーセントクラブに対して、「成田西陵高校に対する賞を取り消すこと」と「今後のeco-1グランプリでは、生死にかかわらず、動物を用いた活動は賞の対象から除外すること」を求めました。それに対して、同財団からの回答は、今後は動物の自由を過度かつ不当に制約している場合は賞の対象から除外する、ということに留まり、JAVAの要望を全面的に受け入れるものではありませんでした。

生徒に倫理観を教えなかった学校の責任は重大

高校生のような若者が何事にも好奇心を持ち、挑戦することは重要です。しかし、それはあくまで生き物を粗末に扱わない、命を大切にすることが大前提でしょう。そして、「相手の立場を考えて行動する」「自分にされて嫌なことは他者にもしない」というのは他者と共存して生きていく上での大原則ではないでしょうか。
高校生は、善悪の判断や分別において、大人の指導が必要な場面は多々あると思います。今回のテントウムシへの行為も生徒たちは悪気をもって行ったとは思いませんが、彼らがこのアイデアを出したときに、「命の尊重」「他者の身になって考える」といった点を教師らが教え、事前に止めてあげるべきでした。「どんなに好奇心や興味があっても、便利であってもやってならないことがある」という分別をつけさせることが、教育者の役割であり、責務でもあるのです。

学校はやめる気なし
引き続き反対の声を!

JAVAでは、成田西陵高校、千葉県教育委員会に対して、この行為の問題点を指摘して即時やめるよう働きかけました。しかし、教育委員会は「一時的に飛べない状態にするが、生物農薬のように殺処分することもなく、再び自然に戻すことができる研究と聞いている。地域の農業の活性化を図るため、高校生たちが部活動の一環として一生懸命取り組んでいる、その熱意と努力については、御理解いただきたい」とし、まったく問題をわかっていません。一生懸命やろうが、やってはいけないことは、学校がきちんと教えて正すべきなのです。
成田西陵高校にいたっては、昆虫に詳しい博士などの見解などを集めた資料を送ってきて、テントウムシの体の仕組みから、グル―ガンの使用はテントウムシの体を損傷しないし、痛みも感じないから問題ないと主張し、依然としてやめる気がありません。これは、翅を拘束されて不自由を強いられるテントウムシの苦しみはまったく考えていません。農薬等で殺すことももちろん残酷ですが、「それよりはいい」とテントウムシに苦しみを与えることを正当化するのは人間の身勝手です。抵抗もできない小さな生き物に不自由な思いをさせることを良しとすることは、いじめも正当化するに等しい考え方です。テントウムシだけでなく、いじめ行為を「良い行為」として教えられる生徒たちもまた被害者です。
成田西陵高校に対して、この残酷行為をやめるよう皆さんからも声を届けてください。

<千葉県立成田西陵高等学校>
校長:久門宏
〒286-0846 千葉県成田市松崎20番地
TEL:0476-26-8111 FAX:0476-26-7093
Eメール:naritaseiryo-h@chiba-c.ed.jp

海外ニュース7件をアップしました

海外の動物保護団体から、様々な動物たちをとりまく情報が入ってきます。
2014年後半からのニュースを掲載しました。

<米国>ショーに使用される馬への虐待予防法案、再び議会へ

2015年8月11日

Victoryへ向けて!
ショーに使用される馬への虐待予防法案、再び議会へ(米国)

米国の動物保護団体HSUS(全米人道協会)は、テネシー州マーフリーズボロにある、ソー・スポーツ農場への潜入調査を行い、ショーに使われるテネシー・ウォーキング・ホース種の馬への虐待の実態を暴露した。
ショーで馬が前脚を不自然に高く上げて歩くパフォーマンスを「ビッグ・リック」といい、このパフォーマンスをさせるために使われる酷い手段を「ソーリング」という。馬が前脚を高く上げるのは、トレーナーによって前脚に塗り付けられた化学薬品の刺激で地面を踏むと激痛が走るからである。使われている化学薬品には、馬の血液、肝臓、中枢神経を犯す可能性があるものもある。塗り付けた化学薬品をしっかり定着させるために包帯を巻いたり、痛みをしっかり感じさせて、脚を高く上げさせるために厚底靴を履かせたり、鎖を脚に巻いたりする。
HSUSの調査員は、数か月間の調査で、トレーナーと馬の世話係がその農場で20頭以上の馬に化学薬品を使っていることを目撃した。その中には、USDA(米国農務省)が禁止している化学薬品、水ぶくれを作るマスタード・オイル、樟脳、メチルパラベン、サリチル酸塩なども使われていた。

海外ニュース・米国の馬のショー

40分前に化学薬品を前脚に塗り付けられたこの馬は横たわり、痛みのためにうめいていた/©HSUS

 

1970年にできたHPA(馬保護法)は、馬が公衆の前に出る時、売買時、搬送時のみの虐待を禁止していた。しかしHPAでは十分に馬への虐待が予防されないので、数年前に、ショーや訓練と称した虐待が行われている納屋などを含むすべての場所での馬の虐待を禁止するPAST(Prevent All Soring Tactics Act:ソーリング予防法)が議会にかけられたが成立しなかった。今回の調査で馬への虐待が続いていることが明るみに出たため、このPAST法案が再び米国上下両院に提出されている。
HPAの自己管理制度は、ショーを運営する組織と同じ組織によるライセンスを持った監査官に虐待をチェックさせている。しかし、PASTは、独立した第三者でありUSDAへの説明義務がある監査官にチェックさせる新しい制度を導入しようとしている。つまり、この法は、ソ―リングを重罪とし、馬への重い厚底靴や鎖など、虐待に関連するすべての手段を禁止することにより、過去の法律の抜け道を封じ、ソ―リングに終止符を打つことに狙いを定めている。

HSUS allanimals November//December 2015:Investigation Proves Horse Abuse continues
New HSUS Investigation Exposes Soring, Abuse of Walking Horses at Top Tennessee Stable

 

<台湾>ハトレース・クラブを摘発

2015年8月1日

米国の動物保護団体PETA(動物の倫理的扱いを求める人々)による詳細な調査を受けて、台湾の警察は最大級のものを含む少なくとも3つのハトレース・クラブの手入れに踏み切った。警察は「Kaohsiung Zhong Zhengハトレース・クラブ」の社長らと32人のレース参加者を摘発した。また違法賭博収益金およそ57万ドルの没収を命じた。
台湾のハトレース期間には毎年100万羽以上のハトが死んでいる。1才にも満たないハトが船で海原の真っ只中まで運ばれ、そこから放たれて、時には台風のような強風の中を目的地である自分の小屋までの長い距離を飛ぶことを強いられる。

ハトレース2

続け様に放たれたハトは太陽を頼りに帰り道を探す

1レースは7週連続して行われる。ハトは頭の良い鳥だが、1レースを完走するのは全体の1%以下である。多くは疲労から溺れてしまったり、嵐の中に消えていってしまう。過酷な状況を克服したとしても、次のレースに必要な出場資格タイムを満たさなかったハトは飼い主に処分されるか捨てられてしまう。
PETAは2013年の6月から10月まで台湾南部にある最大のハトレースクラブを潜入調査し、幹部たちとレース参加者が何百万ドルもの不法な賭けを行っていること、ハトが怪我をしていても治療をしない、十分休ませない、暴風雨などの厳しい状況の中でもレースをさせていること、そして大量のハトが死んでいることを認める内容を記録した。それが摘発に繋がったのである。
ハトは20年以上も生きられるのだが、台湾でレースに使われるハトたちは1才にならないうちに命を終えてしまう。

台湾ハトレース1

ハトの羽を引っ張り、写真のハトと同一か確認をしている

PETA: Taiwan Raid: Police Bust Pigeon Racers

<米国>シャーレの中で成長した脳は、倫理的で、より正確な薬物試験をも可能にする

2015年8月1日

オハイオ州立大学の科学者たちはこの度、シャーレの中でヒトの脳を成長させることに成功した。これはヒトの皮膚細胞を遺伝子操作したものである。

ヒトの皮膚細胞は、最初に人工多能性幹細胞に再プログラムされ、さらに神経組織に分化される。この方法は今まで動物を使って行ってきた薬物試験を、倫理的に、迅速に、そしてより正確にする可能性がある。また、神経変性疾患や外傷性脳損傷や心的外傷後ストレス障害などの脳疾患の遺伝子的、環境的要因に効果的な洞察を得られる可能性もある。そして、血液供給ポンプを加えることにより、脳卒中研究や新しい治療法の評価にもふさわしいものにもなり得るだろう。

PCRM: Brain Developed in Dish Will Enable Ethical, Accurate Drug Testing

ラットを溺れさせる関西学院大の残酷実験

ラットを溺れさせ、仲間のラットが救うかを調べる
関西学院大の残酷実験

2015年5月、関西学院大学が行った「溺れたラットを仲間が助ける行動をとるかを実証する」という「ラットの援助行動」実験について、複数の報道がありました。
JAVAや多くの市民からの抗議を受けながらも、大学は実験を中止しようとしません。

 

あまりにくだらなく、残酷な実験

関西学院大学(以下、関学大)が行ったこの実験について、日経新聞は以下のように報じました。

2015年5月12日付 日本経済新聞 夕刊

ラット、溺れる仲間救う
関学大が実験 窮地に共感示す?

ラットが水に溺れる仲間を助ける行動を取ることを、関西学院大のチームが実験で示し、12日付の独科学誌電子版に発表した。ラットが窮地に立つ仲間に共感を示すことが分かったとしている。
チームの佐藤暢哉教授(神経科学)は「今後、脳のどの領域が働いているのか研究を進めることで、人が社会生活を送る上で重要な他人への共感の神経的なメカニズムや、その進化の解明につながるかもしれない」と話す。
チームは、20センチ四方の部屋が2つある箱を用意。ペアで飼育しているラットの片方を水を張った深い部屋に入れ、もう片方を水がない浅い部屋に入れると、9割以上のペアで、水に漬かっているラットを透明の壁越しに見た片方のラットが、部屋をつなぐドアを開けた。溺れていたラットは水のない部屋に移った。
ドアを開けるまでは31秒~5分で、水に漬かった経験のあるラットの方が素早く開けたという。いずれの部屋にも水を張らなかった場合にはこの行動は見られなかった。

 Science Dailyの記事

実験を行った佐藤暢哉教授の研究室のウェブサイト(データも出ています)

意図的に溺れさせられるラット。水から逃れようともがく仲間を見て、必死に助けようとするもう1匹のラット。溺れさせられたラットはもちろん、仲間への愛情を利用されるラットもまた悲惨です。
動物たちが仲間を窮地から助けようとする行動は多くみられます。私たちも、一緒に暮らす動物たちや野生動物の観察などからも発見することができます。それをわざわざラットを苦しめて再現するとは、あまりにくだらなく、残酷です。

JAVA、関学大に実験中止を要請
大学からは、呆れた回答

JAVAから、同大学長に強く抗議し、このラットを溺れさせる実験の中止と動物実験の廃止を求める文書を提出しました。JAVAのフェイスブックでこの実験を知った方々なども大学への働きかけに協力してくださいました。それに対して関学大から届いた回答文は以下のとおりで、到底納得できない呆れた内容でした。

関西学院大回答

大学等で動物実験を行う場合、文部科学省の基本指針や大学の規程によって、動物実験委員会の審査・承認を受けることになっています(JAVAはこの制度には問題があると考えています)。誰が考えても実に低俗で残酷、無意味なものであると判断できる今回の実験を、「妥当」として承認した動物実験委員会の審査は「厳正」であるとは言えません。動物実験委員会は外部からの批判をかわし、動物実験を正当化し、実験をやりやすくする役割を担っているのです。
関学大は、JAVAや皆さんからの多くの意見を受けてもなお、「動物実験委員会によって承認された実験だから」と回答してきました。意見を真摯に受け止め、今後は同様の実験は承認しない等の改善をしようという姿勢すらありません。私たちが言いたいのは、定められた手続きを踏んで行われた実験であろうとも、ルールに従って行われた実験であろうとも、あのような実験は許せない、理解できるはずがない、ということです。

JAVA、関学大をさらに追及

JAVAは、再度、関学大に対して抗議し、加えてこの「ラットの援助行動」実験や関学大の動物実験に関する体制等に不明な点もあることから、次の内容の公開質問状を送付しました。

公開質問状の質問項目

 【質問1】「ラットの援助行動」の動物実験計画書に記載された内容のうち、以下のA)~K)を答えよ。もしくは、動物実験計画書を添付せよ。
A)研究課題名 B)研究・実験の目的 C)この実験の実施期間 D)使用動物種 E)動物種ごとの使用動物数 F)動物を用いる必要性 G)E)の使用数を必要とする理由 H)実験操作ごとの想定される苦痛のカテゴリー I)動物種ごとの動物の苦痛軽減・排除方法 J)代替法の検討状況 K)動物種ごとの実験終了時の措置
 【質問2】これまでに使用した動物種と動物種ごとの頭数。
 【質問3】これまで実験中に死亡した頭数、実験中及び実験後に殺処分した頭数。
 【質問4】「ラットの援助行動」実験の動物実験計画を審査・承認した動物実験委員会の委員名と所属・肩書。
 【質問5】JAVAからの要望に対して明確な回答がなかったため、改めて伺う。佐藤暢哉教授のチームによる「ラットの援助行動」実験を中止するか、しないか。
 【質問6】「中止する」の場合、中止年月日。
 【質問7】「中止はしない」の場合、その理由。
 【質問8】「関西学院大学動物実験管理規程」の第25条には、「統括管理者は、本規程及び実験動物の飼養・保管状況、動物実験計画とその結果、自己点検・評価・検証等に関する情報を、少なくとも1年に1回学内外に公開すること。」とある。しかし、 ウェブサイト上で公開しているのは、申請件数と承認件数のみにとどまっている。「実験動物の飼養・保管状況」「動物実験計画とその結果」「自己点検・評価・検証等に関する情報」を公開するか、しないか。
 【質問9】「公開しない」の場合、その理由。
 【質問10】「関西学院大学動物実験管理規程」において、学外の者による検証を受けることが規定されているが、関学大が受けている外部検証の実施機関名ならびに受けた年。
 【質問11】3Rの原則に則り、動物の犠牲をできる限り少なくするために、動物実験委員会の審査基準を今より厳しくする等の見直しをする考えはあるか?
【質問12】「見直さない」の場合、その理由。
【質問13】今後、「ラットの援助行動」実験のような動物実験の計画が申請された場合、動物実験委員会は申請を却下するか、それとも承認するのか?
【質問14】「承認する」の場合、その理由。
【質問15】3Rの原則に則り、代替法利用の促進をする考えはあるか?
【質問16】「代替法利用を促進する」の場合、具体的にどのような促進をし、またそれを開始する時期について答えよ。
【質問17】「現状を維持する」の場合、その理由。

今度は無視を決め込む関学大

質問があまりに答えたくない内容だったのか、答えることでさらに多くの抗議が寄せられることを警戒してか、関学大は、7月31日の回答期限までに回答をしてきませんでした。督促しても無視し続けています。自分たちが行った実験について説明責任があるにもかかわらず、無視をするとはあまりに卑怯であり、大学とは思えない無責任極まりない態度です。
ぜひ、皆さんからも、今一度、関学大やこの実験を実施した佐藤教授に、「こんな実験、二度とやらないで!」「動物の愛情をもてあそぶ実験なんて、やめて!」といった声を届けてください。

<関西学院大学>
〒662-8501兵庫県西宮市上ケ原一番町 1-155
◆学長:村田治
電話:0798-54-6100(学長室) FAX: 0798-53-3324(同)
ご意見・お問い合わせメール(下記からメールアドレスを入力・送信すると、メールフォームのURLが届きます)
Eメール:http://www.kwansei.ac.jp/pr/pr_000271.html◆佐藤暢哉(のぶや)教授(文学部総合心理科学科)
佐藤教授紹介ページ:http://researchmap.jp/nobuyasato/
電話:0798-54-6201(文学部事務局) FAX:0798-51-0984(同)
佐藤教授メールアドレス:nsato@kwansei.ac.jp

 

<イタリア>パスタのバリラ社がすべての動物実験を中止

世界最大級のパスタ製造会社バリラ社が、すべての動物実験を中止(イタリア)

米国の動物保護団体PETAの働きかけにより、バリラ社(Barilla)は、製品や原材料のための動物実験を中止した。
バリラ社は次のように発表した。「弊社製品または原材料は動物を使って検査はしない。動物実験を委託したり、第三者を通して、共同実施者になったり、またそれを支持することもしない。我々は動物実験に替わる方法を使用していると断言する。また、新しい代替法に注目し、その方法が推進されるよう第三者機関と継続的に協力していく。」
バリラ社は、原材料の健康への影響を評価するために、以前は非常に限られた数の動物実験を行っていた。しかし、今回、動物実験を中止することに同意し、増えつつある動物実験しない企業の仲間入りを果たした。

PeTA’s ANIMAL TIMES The Magazine That Speaks up For Animals Issue 3, 2015:Barilla Bans Animal Testing
Victory! World’s Largest Pasta Company Ends All Animal Tests

活動記事を新しく掲載しました

2015年7月10日

掲載が遅れていました活動報告を新しくアップしましたので、ぜひご覧になってください。

日本の4ブランドが新たにファーフリー宣言!

ブランドの全てのアパレル商品、アクセサリー類、その他の商品について、

本物の動物の毛皮(リアルファー)を使用したものを

製造・販売しない、また製造・販売する意向はないものとする。

 

喜ばしいことに、上記のようにファーを今後使わないと宣言したブランドが増えました!しかも日本の4つのブランドです!

詳しくは、<FUR FREE(毛皮を扱わない)ブランドプログラム/Fur Free Retailer Program>のページをご覧ください。

FUR FREE 宣言をしているプランドでショッピングをして、支援しましょう!

ドイツの老舗ファッションブランドHUGO BOSS 毛皮廃止を決定!

ドイツの老舗ファッションブランド HUGO BOSS
毛皮廃止を決定!!

7月6日、HUGO BOSS(ヒューゴ ボス)は、2016-2017年秋冬コレクションから、毛皮使用を廃止することを表明しました。

この素晴らしい決定は、JAVAもメンバー団体となっている、毛皮に反対する国際連盟FFA(Fur Free Alliance/事務局:英国ノッティンガム)が、HUGO BOSSに働きかけてきた成果なのです。

FFAは、HUGO BOSSと話し合いを重ねると同時に、28ヶ国に及ぶメンバー団体が、それぞれ自国のHUGO BOSSをターゲットにした世界一斉キャンペーンを、いつでも開始できる体制を整え、HUGO BOSSにプレッシャーを与えてきました。日本のメンバー団体であるJAVAとNPO法人アニマルライツセンターも、ヒューゴ ボス ジャパン(株)に対するキャンペーンを協同で展開できるよう水面下で準備を進めていました。世界中のFFAメンバーの団結により、HUGO BOSSに毛皮の廃止を決断させたのです。

HUGO BOSSは、1924年設立の老舗で、世界約120ヶ国に店舗を持ち、2014年のサッカーワールドカップで優勝したドイツチームの公式スーツのスポンサーとしても有名なブランドです。今回の決定は他のブランドにも大きな影響を与えるでしょう。

HUGO BOSSに「毛皮廃止の決断をありがとう!」のメッセージを送ってください

HUGO BOSS本社のメールフォーム(英語)

<日本支社>ヒューゴ ボス ジャパン株式会社
代表取締役社長 大澤弘史様
〒107-0062東京都港区南青山5丁目2−1
電話:03-5774-7670 FAX:03-5774-7696
※Eメールアドレスは公開されていません。

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<インド>4つのサーカスがアニマルフリーに

< Victory ! >
救出された動物たち:4つのサーカスがアニマルフリーに(インド)

インドのサーカス2

無理やり芸をさせられている失明したラクダ。
体には虐待された傷跡がたくさんある/©PETA India

米国の動物保護団体PETA (動物の倫理的扱いを求める人々)とその支部PETAインドは、2012年11月から2013年7月までの9か月間にわたり16ものサーカスの調査を行った。これらのサーカスでは、動物に対して残酷な器具を頻繁に使用したり、不適切な扱い方が原因で死んだり、酷いストレスに苦しんだり、失明状態に近い動物が多くいることなどを確認した。
グランド・サーカス、ニューランボ・サーカス、ワールドチャンピオン・サーカス、グレートカマル・サーカスは、PETA、PETAインド、AWB※1(動物福祉委員会)などから告発を受け、動物は使わず人間だけのサーカスにすることを宣誓した。

  1. *1AWBIは、後述の獣医学ケアに重点を置いているインドの動物保護団体アニマル・ラハット(Animal Rahat)に所属する監査官によって構成されている。 
インドのサーカス1

グランド・サーカスから救出された馬たち/©PETA India

  • グランド・サーカスは、PETAインドとAWBIの調査後、リハビリを受けさせるために18頭の動物をAWBIに引き渡した。そして、7頭の馬と10頭の犬はPETAインドのシェルターに、メスのラクダはアニマル・ラハット所有の保護地区に移された。
  • ニューランボ・サーカスは、所有していた2頭の馬、3頭の犬をアニマル・ラハットに引き渡した。
  • ワールドチャンピオン・サーカスは、8頭の犬、1頭のヤギと1頭の馬をアニマル・ラハットに引き渡した。
  • グレートカマル・サーカスは、3頭のヤギ、2頭の馬と1頭のラクダをアニマル・ラハットに引き渡した。また、9頭の犬は里親を見つけるためにPETAインドのシェルターに移された。

どのサーカスでも、ラクダを小さな台に立たせたり、ヤギを2メートル以上の高さに張ったロープの上を歩かせたり、犬を前脚あるいは後脚だけで歩かせるなど、動物に長年、残酷な訓練による芸を強要していた。そして、いずれの動物も不衛生なところで飼育していた。
PETAインドの最高責任者であるプーバ・ジョシプラ氏は、「サーカスの経営者は、動物を命令に従わせるために、エサ、水、休息など必要なものを十分に与えないで、汚い小屋に閉じ込めておく。サーカスのような動物を使ったエンターテイメントには行かないことを勧める。」と述べている。

PeTA’s ANIMAL TIMES The Magazine That Speaks up For Animals Issue 3, 2015:
Animals Rescued:Four Indian Circuses Go Animal-Free

Victory: Animals Rescued from Grand Circus
Victory: Animals Rescued from New Rambo Circus
Victory: Animals Rescued From World Champion Circus
officialPETAIndia: Animals Rescued From the Great Kamal Circus (YouTube)

STAP細胞のために命を落としていったマウスたち

世紀の発見騒動と動物実験
STAP細胞のために命を落としていったマウスたち

実験施設のマウス

©Norwegian Animal Protection Alliance(写真は理化学研究所とは関係ありません)

 

2014年1月29日、国立研究開発法人(旧独立行政法人)理化学研究所(以下、理研)の発生・再生科学総合研究センター(現多細胞システム形成研究センター/兵庫県神戸市)に在籍していた小保方晴子研究ユニットリーダーが、英国科学誌「ネイチャー」に掲載された『STAP(スタップ)細胞』の研究論文について発表し、科学界もマスコミも「世紀の発見」だと色めき立ちました。しかしその後、論文不正疑惑が取りざたされ、理研においてSTAP現象の再現検証実験まで行われた結果、同年12月19日、「STAP細胞はなかった」との報告がなされたことは、皆さまご存じのとおりです。
この一連の研究と検証実験においてたくさんのマウスが実験に使われていたことに対して、JAVAでは公開質問状を理研に送付するなどし、問題を追求しました。

JAVAの『実験動物の使用に関する公開質問』とそれに対する理研からの『2015年4月23日付回答』

※以下は、原文より抜粋および要約したものです

Q1. 平成23年(2011年)4月より26年(2014年)12月まで(筆者注:小保方氏在籍期間)に、STAP細胞の研究に使用されたすべての動物の種類とその数を答えよ。

  • A1. マウス728匹

Q2. STAP現象の有無の科学的検証実験に使用されたすべての動物の種類とその数を答えよ。

  • A2. マウス1,903匹

Q3. 貴所が公表している「動物実験実施状況等に係る自己点検・評価」によると、平成23年度~25年度の貴所全体の使用数マウス1,678,531匹、ラット23,644匹と、膨大な数だが「動物の愛護及び管理に関する法律」の第41条等にのっとり、どのように使用数削減を図っているのか。

  • A3. 3Rの原則及び医学生物学領域の動物実験に関する国際原則に基づき、実験計画を立案することとしている。立案された動物実験計画については、目的の科学的妥当性、動物実験が不可欠であるか、種類・数は最低限か、実験方法は適切か、苦痛軽減の措置は適切か等に関し、外部の専門家を含めて構成される動物実験審査委員会において審査され、適正と認められた計画を承認して実施する。STAP細胞に係る計画に関しても、1匹のマウスから苦痛度の上昇なしにできる限り多くのデータを得る等により使用数の削減に努めている。

Q4.貴所の「動物実験計画承認申請書」には、「動物使用の代替法の検討状況」という項目があるが、どのような代替法を検討したのか等は一切書かれていない。代替法の有無をどのように調べ、検討しているのか。

  • A4. コンピューターシミュレーションや培養細胞、微生物を用いたin vitroの実験系で代替できないか、系統発生学的に低位にある動物を利用できないか等について文献を検索、あるいは研究者間の情報交換等により行っている。

Q5. 貴所では、年間予算が約834億円(平成26年度)にも上る。このうち、動物実験を伴う研究、動物実験を伴わない研究の内訳を答えよ。

  • A5. 一つの研究室でも進展に応じて動物実験の要否は変わるので、内訳で算出することは困難。  

Q6.今後、3Rを図っていくにあたって、その方法等を見直す考えはあるか?ある場合は見直し方法と時期について答えよ。

  • A6. ある。毎年基本指針への適合性等について自己点検評価を行っており、それをもとに、例えば苦痛度区分については具体例を集積し、専門家の意見を踏まえた見直しや、苦痛軽減処置方法として用いる麻酔等の種類について国内外の情報を参考に使用規制等の見直しを図るなど検討を重ねている。STAP問題に関連しては、責任者に対し、基本指針及び所内規定等の再周知を行った。関連学会等の情報を入手し、随時必要な検討を実施していく。

STAP細胞研究は2008年から

小保方氏は早稲田大学大学院に在籍中に指導者の影響も受けSTAP細胞を着想、そしてハーバード大学留学中に研究を始めたと言われています。2010年には、当時理研に在籍していた現山梨大学生命環境学部生命工学科教授・若山照彦氏に、作成した細胞の万能性判定を依頼。若山氏はクローンからクローンを作ることを成功させるなど生殖工学を用いた動物繁殖技術者です。小保方氏が2011年に理研に籍を置いてからは、さらに協力関係が強まったと思われます。それぞれが所属長/動物実験責任者として申請した「動物実験計画承認」は、2011年に若山氏が出したものと2013年に小保方氏が出したものでは、研究課題名が全く同じの「生体内・生体外ストレスによる体細胞のリプログラミングおよびそのメカニズムの解明」というものでした。申請されていた実験動物数は以下です。

  • 2011年(平成23年)9月若山氏の申請/実施予定期間2011年12月~2013年3月→【マウス750匹】
  • 2013年(平成25年)11月小保方氏の申請/実施予定期間2013年12月~2015年3月→【マウス230匹】

先の理研からの回答A1.では「マウス728匹」となっていますので、使用実数は申請数よりは少なかったと思われますが、2012年には若山氏の研究であるクローンマウスの作製や細胞の初期化メカニズム解明のために、ウサギ30匹、マウス2,160匹という別の動物実験の申請がありましたので、こちらから流用されていたとすれば、もっと多くの命が奪われていたはずです。

実験の内容については、「動物実験計画承認申請書(開示請求した動物保護団体PEACE提供)」に「麻酔下で、マウスの肺または筋肉の一部に■■■(筆者注:黒塗りは開示原本のまま)、あるいは①安楽死措置したマウスより脂肪組織や筋組織など全身の組織を採取し、幹細胞の作出を行う。」といった記載がされています。開胸・開腹等の外科的処置を受ける個体については、人道的エンドポイントを記入しなければならない苦痛度区分Dであり(脊椎動物はBからE、Eが最も苦痛が大きい)「飼育中に弱ってきた症状(動作が鈍い、毛がボロボロなど)を示したら安楽死させる。」との記載があります。これは実験内容の一部ですが、読んでいるだけでその惨さが目に浮かびます。

再現性の有無を調べるためにマウスの犠牲が増加

「STAP細胞」とは、刺激惹起性多能性獲得細胞のことで、小保方氏が命名しました。細胞が酸の刺激によって初期化されて、様々な細胞へと変異するものだそうです。この万能性を確かめるため、遺伝子操作したマウスの受精卵にSTAP細胞を注入して胎児を育てます。この胎児に紫外線を当てて緑色に光ったため、万能性があると判定されました。しかし、このSTAP細胞はES細胞なのではないかと疑われたのです。

不正の疑いのある研究論文を公表したことで、再現性を調べるため、理研のみならず、様々な国の様々な研究所にて動物実験が行われ、多くの動物が犠牲になったことは想像に難くありません。

理研は4月に、1年の間資金約1,300万円をかけて検証実験を行うと会見で発言していましたが、結局STAP現象は再現されず、予定よりも早い12月17日で打ち切りとなりました。早めに打ち切られたにもかかわらず、本編のSTAP細胞研究に使われたとされるマウス728匹より、この検証実験で命を落としたマウスは倍以上です。倫理観は皆無であるとしか言いようがありません。

問題はSTAP細胞研究に限らない

今回は、「ノーベル賞級の発見」「リケジョ(理系女子)」「改ざん・不正」「関係者の自殺」など、実に様々な視点からスキャンダラスに取り上げられました。しかし、私たちからみた本質は、科学という綺麗ごとの名目によって、またも動物の命がぞんざいに扱われたということに他なりません。それが若い研究者にも受け継がれていることを目の当たりにすることとなり、非常にショックを受けると同時に憤りを覚えました。

研究者には、技術競争や好奇心にとらわれることなく、動物を犠牲にしない研究を行ってほしいと思います。JAVAはこれからも、マウスをはじめ、どんな小さな生きものの命も実験に使われることなく、尊重される社会をつくるよう学術・研究機関、研究者に求めていきます。

<内部告発>北里大学獣医学部で、牛の無麻酔放血殺

JAVAに届いた内部告発
北里大学獣医学部で、牛の無麻酔放血殺

届いた内部告発

1月下旬、北里大学獣医学部に関する次のような内部告発文がJAVAに届きました。

  • 平成26年12月19日の午後に病牛の病理解剖が行われた。
  • その場において、大動物臨床学の教授が、その牛を食べようと言い出し、獣医病理学の准教授が同意した。

  • その牛は無麻酔放血殺させられ、苦しそうにうめきながら死んでいった。

  • 解剖中に肉も取られた。

  • 大学に訴えたがなにもない。大学外部からも訴えてほしい。

告発者の特定につながる恐れがあるため、原文掲載はできませんが、悲痛な思いが伝わってくる手紙でした。

残酷かつ不適切な「無麻酔放血殺」

「無麻酔放血殺」は、牛の意識がはっきりした状態で頸動脈を切り、放血させ、時間をかけて失血により死に至らせるという、牛に多大な苦痛・苦悶をあたえる残酷な方法です。国内の獣医大学で採用されている教科書においても、牛の安楽死の「許容できない方法」として「放血」が挙げられています。「放血」する特殊な場合には「麻酔下で行う」とも書かれていて、牛に最適な麻酔薬として「バルビツレート」が紹介されています。JAVAが2010年に、社団法人(現公益社団法人)日本獣医学会に対して、無麻酔放血殺は安楽殺か否か照会をしたところ、「安楽殺ではない」との明確な回答がありました。
動物の愛護及び管理に関する法律(以下、動物愛護法)では、「動物を殺さなければならない場合には、できる限りその動物に苦痛を与えない方法によってしなければならない」と定められており、同法に基づく「動物の殺処分方法に関する指針」においては、「殺処分方法は、化学的又は物理的方法により、できる限り殺処分動物に苦痛を与えない方法を用いて当該動物を意識の喪失状態にし、・・・」とあります。そして、「苦痛」の定義として、肉体的な痛みだけでなく、苦悩、恐怖、不安等も含まれると定めています。つまり、北里大学が行った無麻酔放血殺という方法は、動物愛護法に違反するといえるのです。

JAVAの取り組みで廃止の流れに

牛の無麻酔放血殺は、過去に、東京農工大学や酪農学園大学においても行われていたことがわかっていますが、いずれもJAVAの指摘を受け入れ、この方法を廃止しました。

酪農学園大学での無麻酔放血殺の実施については、2008年、その凄惨さに耐えかねた学生を含む関係者の方たちからJAVAに寄せられた内部告発によって発覚しました。同大学では、一人の女子学生が学長に、放血前に麻酔の投与を行うように直訴していましたが、学長は黙殺し、その後、その女子学生は自らの命を絶つという最悪の事態を招きました

JAVAは、当時、酪農学園大学のみならず、「全国大学獣医学関係代表者協議会」に対しても、加盟大学における牛の殺処分方法の改善を働きかけました。そして、それに対して、北里大学の柴忠義学長(当時)をはじめ、加盟全12大学(当時)の学長連名で「動物の愛護及び管理に関する法律にのっとり、できるだけ動物に苦痛を与えない方法による『安楽殺処置』を講じることにより行うことが求められるところである」との回答を得ていました。

JAVA、即刻、北里大に働きかけ

今回の北里大学において、無麻酔放血殺が行われたことは、つまり、動物愛護法にも、過去に自ら出した方針にも、背いたということです。拷問ともいえるこの残虐行為は、到底許されるものではありません。JAVAは即刻、学長に対して、徹底調査と然るべき対処をし、JAVAにその報告をすること、無麻酔放血殺を廃止すること、さらに、現行の動物実験・実習を見直し、動物を犠牲にしない方法を用いることを求めました。

北里大からの回答

後日、学長名にて、JAVAの要望書を受けたのち、特別調査委員会を立ち上げ、調査し、告発内容が事実であったこと、同大学ではすでに無麻酔放血殺は廃止されているが、今回、違反があったため、対処したことが記された回答文書が届きました。

「採取した肉は焼却処分」

大学からの最初の回答では、解剖した牛の肉を食べようとしたことについて、一切触れられておりませんでした。そのため、JAVAでは、この点についての事実関係ならびにその後の対処について、再度問いました。後日、「病理解剖において、牛の肉の一部が持ち出されたのは事実で、採取したままの状態で冷蔵庫に保管されており、獣医学部長の命により、12月24日にすべて焼却処分した(食べたり、学生等に配った事実はなかった)」との回答がありました。
今回の一連の問題にかかわった教員に対する処分は、懲戒委員会を立ち上げて、審議中とのことです。

北里大学のウェブサイトには、「北里大学獣医学部における牛の無麻酔放血殺とその対策の実施について(お詫び)」として、今回の問題の経緯と対処について掲載されています。

内部告発を活かして

無麻酔放血殺を行ったことは、牛を苦しめたということのほかに、学生たちに間違った方法を見せ、内部告発がなければ、彼らはそれが通常の方法と認識してしまうところであったことも大変大きな問題なのです。
内部告発者の方は、まず大学に訴えましたが、大学側が動いてくれる様子がないため、JAVAに助力を求めてきました。外部のJAVAから働きかけたことが、大学を動かすのに大きな後押しとなったと言えるでしょう。
ご存知のとおり、動物実験は密室の行為です。情報開示請求や第三者評価制度による審査結果を見ても、その真の実態はつかめません。そういったことからも、内部告発は動物実験廃止の活動には、重要かつ不可欠なのです。JAVAでは、ウェブサイトで「企業や学術機関など密室で行われている動物実験の実態をご存じでしたら、ぜひ情報をお寄せください。告発者の方の秘密は厳守いたします。ぜひ勇気をもってご連絡を!」と呼びかけるなど、常時内部告発を受け付ける体制をとっています。実際、多くの告発が寄せられています。今後もこの体制を継続し、内部告発という貴重な情報を生かし、動物実験の廃止につながる取り組みをしてまいります。

「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」が成立

多数の市民の反対を押し切って
「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」が成立

市民や動物愛護団体から非難され撤回を求められていた主題の条例案が、「京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例」として、3月20日、京都市議会本会議にて可決、成立し、7月1日から施行されます。

京都市は、昨年12月15日から今年1月14日までの1ヶ月間、この条例骨子に対するパブリックコメント(市民の意見)募集を実施しましたが、「3,005件の意見が寄せられ、そのうち2,245件が、猫への規制に反対する意見だった」と読売新聞(2月21日付)に掲載されています。この数字だけでも、大きな問題を抱えている条例骨子であるのは一目瞭然です。JAVAは、1月13日、京都市に対し、「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」は廃案にし、動物愛護に関する条例を制定することを求め、罰則付きの禁止事項に反対する意見を提出しました。今回その一部をご報告いたします。 

骨子案全体に対するJAVAの反対意見

京都市が検討中の「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」骨子は、動物愛護や動物の習性に何ら配慮することなく、「ふんの取り締まり」「餌やりの取り締まり」「多頭飼育の届け出」を義務づけ、動物を「まちの美観を損なわせる存在」としているに等しい。このことは、まさに、「動物をモノと同一視している」という姿勢を露呈するものであり、明らかに、動物の愛護及び管理に関する法律の理念と目的に反している。
骨子は、ただただ人への迷惑の防止に終始し、肝心の動物愛護に関する規定は全く設けられていない。これでは、「犬猫はふん尿をするから汚いもの。まちの美化のためには、犬猫を排除しても良い」などといった、虐待などの犯罪を誘発しかねない極めて危険な認識を、行政自ら市民に植え付けようとしているのも同然である。
動物虐待を発端とした凶悪犯罪が後を絶たない現状にあって、今、急務とされているのは、行政が率先して動物愛護の普及に努め動物虐待を厳しく取り締まることであり、それによってはじめて、社会的秩序と安全が保たれ、人間の命が尊ばれる福祉社会を実現することができるのである。骨子のように、動物の愛護及び管理に関する法律の理念に反する内容を条例として提案することは、市民の動物愛護意識を低下させ、さらなる動物虐待の温床を作ることに他ならず、決して容認できることではない。
このような形のまま、同条例が制定、施行されることになれば、市民の動物愛護意識と社会的モラルを著しく低下させ、ひいては、動物虐待などの犯罪をも誘発しかねない。
よって、当会は、動物愛護に反し、京都市民の低モラルを国際社会に喧伝するような、「京都市動物による迷惑の防止に関する条例(仮称)」は速やかに廃案にするべきと考える。

罰則付きの禁止事項に対するJAVAの反対意見

<骨子案>
身近にいる動物に対し無責任な給餌(餌やり)をしたり,残飯ごみを放置したりしてはならないこと。

<JAVAの反対意見>
餌やりを規制することは、「地域猫活動」を妨げることになる。
地域の野良猫たちに不妊去勢手術や定期的な餌やりを行うことで、野良猫を減らし、ゴミ荒らしなどを防いでいく、といった「地域猫活動」が全国的な広がりをみせているように、「野良猫の増加」「猫のふん尿」などの問題は、動物愛護を基盤にした、地道な息の長い地域ぐるみの取り組みによってしか、根本的な解決の道はない。横浜市磯子区、東京都千代田区や新宿区のように、行政と連携した本格的な活動を行う市民グループも増えているが、このような取り組みも元をたどれば、一人、二人の市民による取り組みが発展したものである。京都市においても、「まちねこ活動支援事業」を実施されているが、「3人以上の活動団体を作る」「町内会等の合意を得る」等ハードルの高い内容になってしまっている。
「地域猫活動」の捉え方は様々であり、たとえば「地域住民には話してはいないが、自分のできる範囲で不妊去勢手術だけ行う」「給餌給水や排泄物の処理はできないが不妊去勢手術だけ行う」といった取り組みをしている市民もいる。これらも野良猫の削減につながる貴重な取り組みである。
ところが、骨子では、「まち猫活動支援事業のルール通りに行わない地域猫活動」=「違反行為」としており、つまりは、上記のように「自分のできる範囲で」と野良猫の数を減らすために貢献してくれている市民を「違反者」「犯罪者」とするもので、到底容認できない。
野良猫を減らすための活動は、ボランティアで行われている活動に大きく依存していることからも、ボランティアを増やすことが重要である。そのためには、その取り組みを細かく規定しすぎてハードルをあげたり、厳しく縛りつけるべきではない。万が一、今回、この条例が制定されたなら、「地域猫として世話をしている猫がふん尿をしているからと、責任を負わされることになるかもしれない」、「地域猫の活動を理解せず、快く思っていない人から市に通報されるかもしれない」といった精神的重圧から、活動から手を引く人が出てくるのは必至である。この餌やり規制は、何のメリットもなく地域の市民活動を阻害するだけである。

<7月1日から施行される条例>野良猫などへの餌やりに関して京都市から受けた命令に従わないと、10月1日より、5万円以下の過料


<骨子案>
犬又は猫の多頭飼育時に届け出ること。(生後91日以上、犬5頭以上、猫10頭以上又は犬猫合わせて10頭以上)

<JAVAの反対意見>
多頭飼育が不適正飼養や周辺環境への問題につながりやすい、またそういった問題が発生していることは事実と考える。しかし、具体的な頭数で届出制等の規制をかけることは明確な根拠がない。10 頭以上は問題で、9 頭なら問題ないのか、といったことになってしまう。また、1 頭でも不適正飼養や周辺環境への問題に繋がっているケースも多々ある。さらに、むやみに規制をかけることは、動物保護のボランティア活動を行っている人たちの活動に支障の出る恐れが大いにある。

<7月1日から施行される条例>
生後91日以上である、犬5頭以上、又は犬猫10頭以上(犬の数が4頭以下の場合に限る。)のいずれかの多数の犬猫の飼養や保管する届出をしなかった場合、10月1日より1万円以下の過料


<骨子案>
犬が散歩時にしたふんを回収すること

<JAVAの反対意見>
まちの美化を守ることの大切さは理解するが、同条例によって、「飼い犬のふんの放置は条例違反」などとなれば、つまりは、京都市が多くの市民を犯罪者に仕立て上げることになる。「あなたは飼い犬のふんを放置しているから、犯罪者だ」「条例違反だから、市に通報します」というような空気が市内に広がれば、近隣住民同士の啀み合いやトラブルが発生し、暮らしにくいまちとなってしまう。看板の設置、チラシ回覧、広報誌での呼び掛け等、これまで実行してきたであろう対策をさらに充実させ、他にも様々なアイデアを出し、平和的に解決すべきで、条例を持ち出して市民を束縛したり、押さえつけるような方法を取るべきではない。

<7月1日から施行される条例>
犬のふんを飼い主が回収しなかった場合、10月1日より3万円以下の過料


 

「動物の愛護及び管理に関する法律」では、「動物の虐待及び遺棄の防止、動物の適正な取扱いその他動物の健康及び安全の保持等の動物の愛護に関する事項を定めて国民の間に動物を愛護する気風を招来し、生命尊重、友愛及び平和の情操の涵養に資する」との目的が定められ、また、基本原則では、「動物が命あるものであることにかんがみ、何人も、動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることのないようにするのみでなく、人と動物の共生に配慮しつつ、その習性を考慮して適正に取り扱うようにしなければならない」と謳っています。

しかし、今回成立した京都市の条例は、野良猫、飼い猫の差別化を図り、野良猫の排除を目的としていることは明らかであり、動物の愛護及び管理に関する法律の理念に真向から反しています。また、行政が、社会的弱者である動物に手を差し伸べる市民の優しい気持ちに圧力をかけることは、子供の倫理観、感情発達にも悪影響を与える結果になることは必至です。自治体の条例により、切り捨てられる命がないよう、私たちは真の動物愛護行政を求め、動物の命を大切にした、条例の制定を求めていかなくてはなりません。

<米国>殺虫剤のための複数の動物実験が中止となる

2015年4月1日

EPA(米国環境保護庁)による殺虫剤試験計画書の最終決定版に、殺虫剤を作る過程で行われるいくつかの動物実験を中止するよう記載がされた。これは、商業用および家庭用殺虫剤に使われるオクチリノンの実験に対し、米国の動物実験に反対する医師・科学者の団体PCRM(責任ある医療のための医師委員会)が動物実験の不要を訴えた結果だ。

PCRMの規制試験に関する責任者の公衆衛生学修士クリスティ・サリバンは言う。「安全無害だと過去に実験結果が出ている物質について同じ試験を繰り返す必要などありません。実験を繰り返しても、時間やお金、そして何より動物の命を無駄にするだけなのです」

ひとつの殺虫剤が市場に出るまでに13,000匹もの動物が犠牲になる。また、動物実験で安全とされた物質が人体に無害とは限らない。

PCRMは、動物を使用しない、より精密な人体モデルの代替法の開発と使用の普及に努めている。 

Good Medicine Spring 2015 Vol. XXIV No.2 by the Physicians Committee for Responsible Medicine: Physicians Committee’s Comments Prevent Pesticide Tests

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